イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

バリスタイルの家

2014年12月21日 | BALINESE LIFE
暮らすロスメンはバリスタイルの造りです。
5棟が敷地内に建っています。オーナーのバローンさんのその時の経済力により、建てられた順番で少しずつ外装、内装に変化があります。ワヤンさん家族が15分程離れた土地にゲストハウスを建てています。壁の色をどうするか相談に見えました。オレンジ色のレンガづくりは古い家に多く、かつては一般的だったようですが、今では工程に時間がかかり割高になるそうです。

同じに見えていたバリスタイルの家も壁、柱、神様の置物などデコレーションに財力の違いが表れるのだと改めて思いました。


2番目に建てた家で、外装はレンガです。


昨年出来上がった、半分バリスタイルの新しい家です。入り口の扉が立派です。




借りている部屋です。正面のバルコニーから入ります。




壁には女神の石彫があり、入口の周りも石彫でバリ島独特のモチーフです。石彫は様々な大きさのものを合わせてから、その場で彫っていきますので職人さんが毎日通って来ます。レンガで壁を仕上げています。










扉は5ヶ月かけて彫られたのを購入したそうです。




窓も木彫です。


キッチンの壁にはガネーシャの置物。


壁の隅は同じモチーフで仕上げています。


窓の上部は空気が通り易いように框がはめ込んであります。


床はタイル張りです。タイルは中国からの輸入だそうです。





窓は押し出し式で金具で止めます。開口は金具の付け方で変わります。壁面のほとんどが窓です。







家寺から見た借りている部屋と昨年出来たばかりの3階建ての家。屋上がミニレストランで朝食はこちらで食べます。






家のデザインを決め、材料の調達など殆ど建て主が行います。基礎の工事から全ての工程に関わり、資金が無い時は少しずつ進んでいきます。スペシャリストの技術職がいなくても大工さんを中心にそれぞれの職人さんがいて、建て方に違いはないように思えます。カディさんのお父さんが大工さんだったこともあり、カディさんは建物に詳しく、様々な交渉はカディさんがしています。材料も砂、小石、セメントから電線なども、自分たちで買ってきます。インフレなので材料費がどんどん値上がりして困るとこぼしていました。材料のほとんどはバリ島内で造られるものです。レンガ、窓枠、扉、瓦、石彫の置物、家具など各村で家内工業で成り立つ物ばかりです。車で走っていると、道の両側に沢山の家内手工業のお店を見ることが出来ます。大型機械工業での大量生産ではありません。島内で生産、消費がされていて経済が回っているようです。