イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

新日本髪を結う

2013年09月29日 | 暮し
写真  神楽坂かくれんぼ横丁を散策 

まだ、日本です。仮住まいも3カ月となります。
ここ神楽坂で髪のメンテナンスにと歩いていたところ「頭髪・毛根エステコース 2940円」の
ポスターに惹かれて、たまたま利用した美容室。
芸者さんがお仕事前に髪を結う美容室でした。
おしゃべりの中から美容室から50メートル範囲にレンタル着物と
写真館が揃うという条件を聞き、新日本髪に結ってもらおうと決心しました。
バリ島の女性は髪を切らずに伸ばしています。未婚か既婚によっても
結いが違うそうです。そんなバリ島に暮らすならばと私も髪を伸ばし
始めました。バリ島に暮らし始める前には日本髪を結って着物姿を写真
に撮ってからと思っていましたがかなわず、すっかり忘れていたところ
突然に願いがかないました。日本髪を結える方は少なく、また新日本髪を結える美容院も
数少なくなってきているそうです。ヒデ美容室は戦後すぐに開いたお店で当時神楽坂には
200人の芸者さんがいたそうです。今では20人ほどに減りほとんどの方がこの美容室を
使われるそうです。お昼を過ぎるころにはお店の中は華やいだ感じでまるで別世界です。
私の人生の一大イベントです。伺ったその日のうちにアレンジして日程を決めました。
個人で用意する物は着物の下着と簪など (櫛、平打ち、前挿し、着物地のハギレ) です。
当日までの2週間は簪をインターネットで調べたり (既婚は吉丁。つまみかんざしは少女用、
チリカン・ビラカンは舞妓さん)、白髪を染めたり、襟足や顔を剃りに床屋さん (女性の顔そりと
ミニエステの張り紙があり、オーナーはご婦人でひとりでされていました。とても丁寧でした) に
行ったり、始めてのことだらけでどきどきしながら過ごしました。

いよいよ本番
12時からスタート。まずくせの強い前髪をドライヤーでのばしてからカールを巻きしばらくそのままで。
カールをはずして結い始めます。同時進行でメークも。1時間ほどで終了、最後に着付けでした。
1時30分に終わり、写真館に向かいました。前から、ななめ横、座っての3ポ―スで1時間ほど。
パソコンの画面を見ながら選びます。出来上がりまで1週間ほどかかるそうです。
石畳の小路、黒塀と神楽坂らしいかくれんぼ横丁を散策して美容室に戻りました。
非日常を楽しみました。


 ヒデ美容室
       新宿区神楽坂3-5 神楽坂センタービル2F
        Tel / 03-3260-6605
       (新日本髪セット 7000円、メイク 2500円、着付け 7000円)
 リサイクルきものたんす屋 神楽坂店
        新宿区神楽坂2-12
       Tel / 03-5228-1717
       (訪問着レンタル 21000円、草履バッグセットレンタル 2100円)
 神楽坂写真館
       新宿区神楽坂2-12 陶柿園ビル3階
       Tel / 03-3260-3362
       (3ポーズ 29925円、焼増し 4410円)
 かんざし屋(有)山口
       世田谷区玉川台2-31-12-205
       Tel / 03-3700-2625
 バーバー シスター
       Tel / 03-3269-2790

    神楽坂通りからのヒデ美容室 
   古典的な簪
                (櫛とかんざしの平打ちは梨地、梅柄蒔絵。前挿しは卵甲色の吉丁) 
   地髪で結った新日本髪

とても楽しい時間をいただきました。ありがとうございました。
10月13日にはロスメンの2番目の息子さんの結婚式があります。
是非とも出席したいのでバリ島に帰れることになりそうです。

新宿に仮住まい

2013年09月09日 | 暮し

写真 小石川後楽園の円月橋 (水面に映る形が満月のよう)
まだ日本です。退院できましたが経過観察のため、しばらくは通院が
必要です。放浪好きの私は病院近くのマンスリーマンションを借りて
います。始めは大都会の新宿で気が滅入りましたが周辺を歩くといろ
いろな発見があります。
神社と寺院が多く禅寺もありました。月1回ですが行ってみたいと思
います。神田川の近くにはわずか500メートル四方に5つの町名があり、
町名ごとにお風呂屋さんがあるのには驚きです。
新宿区で頂いた区内公衆浴場の一覧表には28の浴場がありました。
早稲田町83には大黒湯、山吹町16には松の湯、中里町13には金成湯、
改代町2には竹の湯、神楽坂3-6には熱海湯があり定休日がそれぞれ
ずれていてどこかには入れるようになっています。たまにはゆった
りとお風呂もいいものです。
神楽坂は路地が楽しいですし生活エリアでもあり観光エリアでもあり
でウブドのモンキーフォーレスト通りを散歩している気になります。
出版、印刷関連の会社が集まっている周辺は機械の音やフォークリ
フトが頻繁に動きまわり、下町の家内工業には元気があるなと感じま
す。出版業界が立ちゆかなくなってきていると聞きますが、売れるか
どうかの先は見えなくても商品を作り続けることで回っていくのだな
と思います。
バリ島の手工業にも同じような印象があります。村ごとに特徴があり
窓枠だけとか木彫の扉とか石彫のガルーダとかパーツを作り続け店先
には朽ち果てた作品も無造作に置かれていて、売れれば良しぐらいで
ひたすら毎日、作り続けています。家づくりには欠かせないのでバリ
島内で消費され経済が回っています。
日本の工業化された大量生産のプレハブや輸入品に支えられた家
づくりとは異なります。
江戸時代を思い浮かぶことのできる空間と個性的なお店が並ぶ街並み
と新宿の旅を楽しんでいます。
不思議なことに去年まで毎日通ったJR中央線ですが眺めていた風景が
違って見えます。
       

写真 小石川後楽園内の蓮池から
    回遊式築山泉水庭から望む中央大学
    手遊び  ミニポーチ、コースター、ミサンガ、ユニット折り紙30面体