イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

腰機で裂織りを織りました

2022年06月10日 | 腰機(弥生原始機)輪状式 / in Yamato / 2022年
バリ島のロスメンを引き払い、日本に帰って約4年が過ぎました。古代のヤマトで暮らしています。
ご近所に着物地をアレンジしている人と知り合いになったことがキッカケで再び織りに向かう元気をもらいました。
整経から直ぐに織り始められる、腰機に再チャレンジです。
自分のブログや昔の資料を見て思い出しながら、まずはベルトのような物を裂布で織りました。輪で織れるのが輪状式原始機の特徴です。
6年ぶりの腰機、そして腰機では始めての裂布を緯糸として使います。経糸が構造上詰まり、強調される腰機でうまく織れるでしょうか。

バリ島で織っていた時、手前の布送具(チマキ)は「おりひめ手織り機」の前巻棒を1本で使っていました。研究者の東村純子さんの資料を読み返すと弥生前期の遺跡(唐古・鍵遺跡など)から凹凸に加工してある2本の棒が出土、これは織った布を挟んで経がずれないためではないかと考察されていました。試しに途中から2本にしてみました。凹凸はありませんので、腰あてからの紐をしっかりとズレないようにしました。確かに1本では固定されず打ち込むたびに布がズルズルと回っていました。2本だと布が挟まれ、回りにくくなり経のテンションが一定となり織り目の緩みも少なくなりました。



織り始めと終わりは始めて「玉止め」を試しました。弥生原始機には筬がないので、織り幅が一定になりにくい。
玉止めは裂布がほつれにくいし、経糸の間がこぶになるので織り幅の目安になりました。

経糸は裂布に影響されて一定に表れず、揃わないのですが、機械的ではない自然な味わいがあって気にいりました。

久しぶりに織りのおさらいをしました。
次は整経から織りへと順番に追って書いてみます。


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