イカットの島 / バリ島に暮す / 風に吹かれながら

バリ島ウブドの小路は手工芸にあふれています。バリヒンドゥーの信仰に息づく暮らしに触れながら手織りの時を楽しみたい。

動画  LONTAR ロンタールを読むイダ・バグースさん

2015年06月15日 | BALINESE LIFE
LONTAR ロンタールを読むイダ・バグースさん




ニラルタ高僧 DANGHYANG NIRARTA の2番目の妻との4番目の子供が IDA LOR です。
IDA LOR から4代目が IDA Pdd Sidemen です。5代目の人がシドゥメンからムンチャンに
移り住み始めたそうです。13代目のイダ・バグースさんの祖父はロンタールを沢山書かれたそうで、
その時代から残るロンタールを見せてくれました。
そして、説明しながら、歌うように読んでくれました。
書かれている文字はセイロンから伝わった古い文字で「カカウィン Kakawin 」と言うそうです。
Ramayana ラーマヤナが書かれています。

ロンタールの作り方を教えてくれました。
パルミラヤシ (和名オウギヤシ) の葉を水につけて浸し、お湯で煮ます。圧力をかけて、1ヶ月おきます。
平らにした葉に小刀で彫り、黒いヤシの実を焼いた粉、ケナシンを塗ります。

小刀を使い彫っています。




日本では貝葉写本として知られていて、仏教の写経に用いられたそうです。
貝葉は貝多羅葉 ばいたらよう の略称で古代インドのサンスクリット語の
木の葉 pattra とオウギヤシ talaの葉 を漢訳したものです。
古代インドから伝わってきたのがロンタールでした。

家宝のロンタールです。
 





動画 ソンケット織り / ムンチャン村 / Ni Kadek Apriani さん

2015年06月14日 | 織りの旅/海外
Songket Backstrap Weaving in Muncan Bali INDONESIA by Ni Kadek Apriani


2015年6月12日の記事 「シドゥメンへ再び」の動画です。



同じモチーフのソンケット織り
モチーフは一列に切り取り、サプッの下の縁模様に使われます。




緯糸の地糸と色糸は10本取りです。

 

イダ・バグースさんがサロンの上に巻いているサプッ。
下の縁模様がソンケット織りです。


小さな手編み 6 ポシェット

2015年06月13日 | 小さな手編み
シドゥメンでは時間がタップリあるので手編み糸を持って行きました。お財布ポーチと同じ四角に編み、上を縮めてポシェットの予定です。

前回と同じ四角編み。糸はマンゴスチンで染めた糸と毛糸の2本取り、4号のかぎ針。



適当な大きさで止め、2目1度で縮めます。白糸が無くなったので、朱色の1本に変えました。



4辺を絞ったところ。



細編みで4段編みます。前段・前々段・前々々段をすくい、
模様となる細編みを1段。さらに細編みを1段。





袋の部分が終わりました。



上部2辺の部分にファスナーを付け、両脇の2辺は引き抜き編みで閉じます。
ひもを付けて、出来上がりました。
シドゥメンでカゴを土産に買いました。5つの内カゴが入っていて、小物入れに丁度良かったです。






シドゥメンへ 再び / ソンケット織りの村ムンチャン~タンコップ~サンカウ・グヌンを訪ねる

2015年06月12日 | 織りの旅/海外
翌日、ムンチャン村へイダ・バグースさんを訪ねました。
ソンケットの織り職人さんの家を案内してくれました。まずはムンチャン村からです。
1.ムンチャン村 Desa Muncan Banjar Gede
Ni Kadek Apriani さん
Ni Wayan Wargiani さん

2人工房で主にカディさんから聞きました。20年のベテランです。バトゥアン村で見た同じモチーフを並べたソンケット織りでした。列のモチーフは後で切り離します。男の人の正装サロンの上に巻くサプッ Saput の下の縁模様に使われます。緯糸、色糸が10本取りで太く、1.5mを3日で織ります。1枚、RP.300000で取り引きされるそうです。

2.タンコップ村 Desa Tangkup
Ni Ketut Metariasih さん

次はムンチャン村からクルンクンに向かう道を下り、10キロ離れたタンコップ村 です。110家族、450人あまりの小さな村です。約50人の織り職人がいるそうで、女性は織りをすることが伝承されています。Ni Ketut Metariasih さんも10歳ぐらいから母親の織りを見よう見まねで覚えたそうです。以前はデンパサールで働いていましたが、仕事が無くなり、村に帰り織りを仕事にしました。こちらのソンケットは正装時のスレンダンやセレモニー用のデコレーションに使われるそうです。同じモチーフを5列で織り、後で切り離します。
サロンの織りと違い、緯糸、色糸は5本取りで太く、織り上がりまで2~3日と早く、効率が良いそうです。幅約45センチ、長さ1.5メートルで1枚RP.105000で取り引きされますが、糸代、デザイン、モチーフの糸ソウコウでRP.50000がかかります。差額のRP.55000が工賃です。現金収入の仕事が無いので、織りの仕事は安くてもタンコップ村では残っているのでしょう。建築材料を運ぶ女性たちの一日給がRP.50000ぐらいですので、かなり安い労働です。昔の内職のようなものです。

日本の大島紬の織り職人の賃金は1反が市場価格で200万円でも時間給換算すると100円と驚く数字です。後継者が育たないのではなく、生活できない賃金ではなり手はいません。他の仕事を選択してしまう、バリ島とあまり変わらない状況です。
(2010.1現在 大島紬の職人さんのブログから)
でも、バリ州の最低生活費はRP.1612818 (約16100円) で
最低賃金がRP.1621172 (約16200円) なので日本の方がひどい環境です。


加工され、市場に出回る時には高額になる過程も同じです。適性価格の取り引きが成り立つよう、織り職人が自らその技術を売るために中間業者を入れずに技術者組合を創り、販売するのはどうかな、などと考えます。

タンコップ村の中心





Ni Ketut さんの家の前



5列のモチーフ



5本取りに緯糸を準備しています。



どこでも子供たちが大勢います。赤ちゃんを上のお兄ちゃんが良く面倒をみてました。



3.サンカウ・グヌン村 
Desa Sangkau Gunung Banjar Ipah
Ni Ketut Marni さん



ムンチャンに近い村です。
シドゥメンと同じ2枚を接ぐソンケット織りです。
50センチ幅で2.20m織ります。2枚織るに2週間かかりRP.600000で取り引きされます。



製品の販売と糸やデザインの仕入れ先は全員がシドゥメン村でした。シドゥメン村が織りの中心のようです。

シドゥメンへ 再び / ニラルタセンターで瞑想

2015年06月11日 | BALINESE LIFE
前回、いつもの部屋を予約して帰りました。3泊の予定です。ムンチャン村のイダ・バグースさんがソンケットの織り職人さんを訪ねるアレンジをしてくれました。
バトゥアン村で出会った織り人がタンコップ村出身と知り、今回訪れる予定です。


シドゥメンのたんぼのほとんどは刈り取りが終わっていました。短く刈り込んであり、稲藁は使うために干してあります。
2期作目はお米ではなく、畝をつくり畑にしているところが多く見えました。

ウブドでは脱穀機にかけるたんぼは稲穂の先だけを刈り込みます。残った稲藁は次の田起こしまでそのままです。
脱穀機の周辺の積み上がった藁だけを数日かけて、燃やしていました。
たんぼの中には機械を使わず、たたき付け易いように短く刈り込み、いねこぎで脱穀しているのも少しは見かけました。

稲刈り前のたんぼと畑作り。黄金色とのコントラストが綺麗です。



稲藁を畝に敷き詰めています。後ろは農作業小屋。



ギリ・チャリックの部屋からは収穫を前にしたたんぼや田起こしの牛を引く様子や田起こし後、直ぐに畝を作り種を蒔き、稲藁を敷き詰める農作業など様々な景色が同時に見られて飽きません。



散歩の途中で見かけました。
台に6,7回たたき付けて、いねこぎをしています。



畝に種を蒔いて、藁を敷き詰めています。




ギリ・チャリックからソンケット織りを習ったルマ・トゥヌンへ行く途中にニラルタセンター NIRARTA Centre for Living Awareness 又は Retreat Centre があります。
朝7時30分と夕方5時30分からの1日2回、メディテーションが出来ると聞いて行ってみました。
創設者のピーターさんはイギリスの人で20年前にセンターを開設しました。庭園の中に何棟かのバンガローとメディテーション専用の8角屋根の棟がある施設です。宿泊とリトリートのプログラムが用意されていて、宿泊者はメディテーションに参加出来ます。朝の回に出かけて行きました。今日のメディテーションは10人ぐらいのスタッフとゲストは私1人でした。スタッフは毎日参加するそうです。ピーター夫人のアユさんがゆったりと動きのあるヨガをリードしてくれます。ハタ呼吸、なきがらのポーズで整えてから瞑想です。途中リードがピーターさんにかわりました。私はほとんど言葉が分かりませんが、エネルギーをタップリ頂きました。1時間ほどのメディテーションでした。翌朝も参加しました。

アユさんのお名前は Ida Ayu Putri Mayuni さんで、DANGHYANG NIRARTA の直接の子孫だとホームページで知りました。祖父、祖母ともに大司祭だった方です。

ルマ・トゥヌンの少し手前の右側に看板が見えます。
坂を下るとニラルタセンターです。右手に受付があり、
中央の道を少し下り、左手に建物があります。





少し早めに着きました。清掃前の静寂な空間です。







8面体の造りです。




Nirarta Centre for Living Awareness
Br. Tabola,Sidemen,Karangasem,Bali,Indonesia 80864
Tel / +62 366 5300636
Mob / +62 8124 6521 23
www.awareness-bali.com