日日不穏日記gooブログ版

「安心!?食べ物情報」投稿の件

 昨日配信の「安心!?食べ物情報349号」で、この欄でも3回取り上げた「遺伝子組み換え実験」について投稿した内容をこのブログのアドレス付きで紹介していただいた関係でたくさんのアクセスに加えて、何件かのコメントも頂いた。本当にありがたい限り、三 (/ ^^)/。
 自分の意見を文章化して、公開するのはいい勉強になるし、賛成にせよ、反対にせよ、寄せられたコメントに返事をするのは、自分の立場を再確認する機会になる。ホント、いい勉強になりました。コメント寄せて頂いた方に感謝感謝。
 生協の元職員で現在理事という方から頂いた異論は
①イリーナ博士の実験を批判するだけでなく、「仮説」なのだから、きちんと検証するべき(それが「科学」的な立場)
②今の段階で否定するのは時期尚早
③世界一GM食品を食べている日本人の行動がGM業界の対応を決める(から、次の行動が大事)
・・・とまぁ、こんなところでしょうか。
  


 返信のコメントはしたんですが、あまりに難解という声もあったんで、簡単に書いてみると・・・
①実験に問題があることはすでに厚生労働省が認めていて、その内容からも信用のおける実験とは思えない(仮説ですらない)。
②きちんと検証するのはGMを批判する側がやるべき(仮説と言えるレベルのものを提示する)
③そもそもイリーナ博士が実験に関するデーターの提出を拒否している以上、その検証など出来ない
④イリーナ博士と同様の(ずっとまともな)「ラットの子どもへの影響」実験は東京都が既にやっており、影響なし。と言う結果が出ている
⑤検証の出来ないような実験をタテに、反GM運動をやっても誰も相手にしてくれない
⑥今回の講演会は反GM運動の正当性を決定的に失墜させたもの
・・・とまぁ、こんなところです(やっぱり難しい?)。
 結局、イリーナ博士って、まともな研究者じゃなかったとしか言いようがないんですよ。自分の研究を認めて欲しかったら、質問にまともに答えるでしょう?自分の研究を追試して正しいということを立証してもらいたいでしょう?結局、GMの有害性ありきという結論があって、恣意的な実験をやったとしか思えないんですね
 それをあとになって「ロシア国内では(妨害行動があり)この実験は続けていけない。日本で継続実験をしてくれる人がいれば…」(関連サイト)なんて発言するのは、卑怯の極みじゃないですか。
 バイオ企業の圧力がどうこうという話は、反GMの本を読んでるとあちこちに出てくるんだけど、今回の講演会の顛末を見てると怪しいんじゃないかって気がしてくるんだよね。一度きちんとその関係の本を読み直してみようかな、体力とメンタルがもっと回復してきたらさ。

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コメント一覧

haikyotansaku
 せっかくコメントを頂いたので、少々蛇足を。「GMO反対派がGM食品に食品添加物や医薬品並みの安全性試験を要求している」ことは、「実質的平等」批判とセットになっています。つまり、それが実現すれば「実質的に使用できないと同じ結果になる」ことが分かってて要求しているわけですね。(小若順一ほか『遺伝子操作食品の避け方』コモンズ、P.57)
 おそらく「市場で流通しているもので危険なものなどない」と言うのが結論とは思うんです。食生活の方がよほど大事だというあれこれ言っても結論は常識的なものなんですね。
 食に対する思い込みや迷信は今回の事件に限らず、まだまだたくさんあります。イリーナ博士の件は置いておくにしても、これからも持続して考え続けて行きたいと思います。
一科学者
もうこの問題は終わりにしましょう、と管理人さんがおっしゃっているのに恐縮ですが。
GLP云々はGMO反対派がGM食品に食品添加物や医薬品並みの安全性試験を要求しているのでそう言いました。で、当然発がん性試験を含むフルセットということで大学では無理だということです。
国の審査は企業から提出されたデータを元に紙ベースで行います。海外GMO反対団体には、国により承認された件でも試験をしたのが企業だからダメだと主張しているところがあったので。委託試験に必要な資金を生協や市民団体が出せるとは思えません。
いろいろ言葉足らずですみません。
管理人様、「食材の安全より食生活」、本当にそうだと思います。あらゆる食べ物を偏り無く感謝して食べる方が結果的には健康になるでしょう。
科学者とは?
とれま様
今回の発表はGLPうんぬんというよりは、それ以前の初歩的な欠陥が致命的であり、本気で検査をやる、調査をやる生協はないでしょう。
正直、興味本位で引っ張り込まないでって感じです。組合員の財産を無駄に食いつぶすだけです。
グリーンコープは検査をやるとしたら、注目の学者さんに依頼することはあっても、まともな研究機関には依頼しないでしょう・・・
まさか自分たちで・・・考えないようにしましょう。
とれま
>それから普通の大学では長期動物実験はまずできません。それだけの設備も人も無いのが普通です。ロシア科学アカデミーにもGLP対応の施設はないはずです。
>GLP認証施設におけるまともな動物実験、というのは結局大企業でしかできないわけで、

うーん、べつに医薬品の全臨床試験するわけじゃないので、GLP認証施設でやる必要ないのでは。
あと大学では長期の動物実験できないって言うのも言い過ぎのような。現にフードサイエンスの記事にある論文の著者の所属聞は大学と東京都の公的機関ですしPubMedでgenerational studyで検索すれば、大学が行った試験がそう多くはないけどでてきます(人の疫学調査も引っかかるけど)。
だから、生協がもし本気になったんなら試験できないことはないでしょう(外注に出すという手もあるし)。
でも、気にしてるのはグリーンコープだけ見たいだしそうなるとムリっぽいか。
科学者とは?
基本的に「一科学者」さんのご意見ごもっともです。一つのまともな動物実験をやろうものなら、数匹ではデーターにもなりません。まともにやっている施設ではどれだけの命が弄ばれていることか・・・祟られてもおかしくないほどに。無意味な殺生は止めるべきです。それにちゃんとしたデーターを出そうものなら、億単位の設備投資と熟練の人材と年月が必要です。

ですが、「企業よりと判断」というのはちょっと言い過ぎでは?
企業というのは、過ちを起こさないとも限らないし、誠実な対応も見ています。ピンキリです。それで、日本では国がその安全性の審査を行って、認証しているわけです。現在、一定の評価を得られているので問題が特にあるとは考えていませんし、日本生協連合会も問題があるとは評価していません。
今回の発表は、それにしてもひどすぎた。
投稿された理事の方に一言。当然ご存じかとは思いますが、日本生協連合会には、このような科学的な事柄について、それを評価する部署があり、各生協にそれを発信しています。まずは、そちらにでも問い合わせされてみてはいかがですか?
haikyotansaku
 丁寧な解説ありがとうございます。長期の動物実験がまともにできるのは大企業であると言うのは初めて知りました。専門的なことはよくわからないのですが、一部の運動には根強い大企業不信が根強くあることは事実です。ただ、生協全体がどういう公平性を欠いた姿勢ではないことはご理解ください。
 仰るとおり、「安全性確保のために使っている資金や資源は膨大なもの」だと思います。“食の安全”とよく言いますが、問題なのは食材の安全より、食生活の安全の方がよほど大きなテーマじゃないかとは思っています。
一科学者
初めまして。
いくつか追記しておきます。
動物実験データは論文として発表されたものが既にあるわけですから(フードサイエンスの記事にあるように)、それを追試する必要はありません。それをさらにやれというのは動物実験倫理にもとることです。無駄に動物を殺さない、というのはまともな科学者なら常識です。
それから普通の大学では長期動物実験はまずできません。それだけの設備も人も無いのが普通です。ロシア科学アカデミーにもGLP対応の施設はないはずです。
GLP認証施設におけるまともな動物実験、というのは結局大企業でしかできないわけで、それをもって生協は安全性の確認されたデータはすべて企業寄り、と判断するわけですからどうしようもないですね。
いずれにせよ安全性確保のために使っている資金や資源は膨大なものです。それがあるからこそ世界中から食料を輸入している日本人が長寿でいられるわけです。
haikyotansaku
 とれまさんへ。コメントありがとうございます。
検査センター
http://www.co-op.or.jp/jccu/kensa/index.htm
のことはよく分かりませんが、商品検査をするところで、動物実験の追試をやるところじゃないんじゃないかと思います。
 もし、やるとすれば、行政や大学に研究を委託するとかじゃないですかね。無論、今回のイリーナ博士が「日本で継続実験をしてくれる」ようにデータを出すことが前提ですが。
 日本生協連が、全国の生協の連合組織。グリーンコープは加盟してはいますが、独自に連合会を形成していて、COOP共済を除いて、商品政策は大きく異なるため、自然と運動のスタイルも違ってきます。
 そうした日本生協連(に加盟していても)と一線を画した独自の政策を採っている一部の生協が主催者と連携する形で、今回の講演会は開催されたと理解しています。いわばメンバーではありますが、独自路線をとっているという関係・・・そんな答えでいいでしょうか。
とれま
生協って安全検査センター自前で持ってるんですよね(センター長が日経FOOD・SCIENCEに連載持ってますね)。だったら毒性学の専門家雇って自分で追試とかできないのでしょうか。
生協の仕組みよくわかってないのですが、検査センター自前でもつような生協とグリーンコープとは別物なんでしょうか。
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