根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

梅一輪

2016-01-10 14:36:55 | エッセイ、コラム


都内でも梅開花の便りが聞こえてくるここ数日ですけど、近所の梅もご多分に漏れず、数輪花を付けていました。
初め梅の開花にしては早過ぎると思ったので風に飛ばされたゴミでも引っ掛かっているのかなぁーって思ったのですが、近くに寄ってみると数輪の白梅が咲いていて『おぉー!』っとちょっと感動。

たまたま、史跡探訪しているグループが歩いていたので、その感動を分かち合いたく、ほらっ! 梅が咲いてますよ!! っと話し掛けてみると、皆さん感じ入ったようで、その中のご婦人の1人が
『一輪程の暖かさ』
っと粋な事を仰る。

既知の事として発せられた言葉のようでしたので、ネットで調べてみると、

梅一輪
一輪程の
暖かさ

という江戸時代の俳人・服部嵐雪の句に行き当たりました。
何でも、寒い中でも、早咲きの一輪の梅により心が暖かくなる、という意味だそうです。

暖冬傾向とは言え、今は1年で1番寒い時期。
開花している数輪の梅と、そこに通り掛かり、私の言葉に反応して下さった方々、そして粋な言葉を残してくれたご婦人、諸々に、私の心もポカポカになった次第。