ナシ |
暑いときは中で本読みにかぎる。 伊集院静を読んでいて、色川武大『引越貧乏』、『狂人日記』に 繋がってきたが、暑いときにちょうどいい。 ナルコレプシーという奇病のせいだろう、若いときから平凡でない生活と、 戦後の時代背景や、体験できない病気のこともあり見れない世界が垣間見えた。 50才の記念企画でスタートしたが、遅筆もあり60才になりようやく完結。 この短編集は10年の歳月が7篇の裏の流れになっている。 面白かったのは、夫婦の会話形式ですすむ「引越貧乏」で、 二人は従兄妹通しとどこかにあったが、世間にこんな夫婦もあるのや。色川武大(1929-1989) |