■軍事的合理性と現代的軍事機構
軍事的合理性と現代的軍事機構について、そもそも合理的ではないという上で、非合理選択肢を、手段ではなく目的として行使する場合はどうか。

軍事的合理性から多数の人員だけを短期訓練で投入する事は見合いません、こういいますのも、2003年のイラク戦争で明軍の装甲車30両にイラク軍の精鋭共和国防衛隊挺進部隊が150両のピックアップトラックに乗車し、機関銃とロケット弾で攻撃を加えた事がありました、ロケット弾はRPG-7,米軍の装甲車はM-2装甲戦闘車ですので、命中すれば撃破出来、市街地で待伏せ、かなり有効に攻撃を開始しましたが、米軍の損害は皆無、ピックアップトラックは実に半数が撃破され、プロとアマチュアの力量差を冷徹に示し終わりました。

軍事は科学です、第一線火力が充実し遠距離監視能力が飛躍的に向上している状況下、多くの兵力を短期的な訓練で投入した場合、それは膨大な人的損耗によりその科学的結果を突き付けられることとなるでしょう、併せて、軍事は科学ですが政策科学との視点から多くの損耗を出す戦闘方式を強いる軍事構造を継続した場合、それを支持する特殊な支持基盤が無い限り、民主主義は当然の製作出力へ当然の支持行動の結果を突き付けるでしょう。

我が国の陸上防衛は、そもそも国土の多くが山間部で、平野部は広く市街地が広がり、困難な山岳戦闘と市街地戦闘に対応できる能力が陸上防衛の第一線にあたる要員へは求められます。ですから、徴兵により要員を集め、短期間で訓練する事は難しく、そして費用面でも現実的ではありません。ただ、国土戦ばかりを想定し、実際に着上陸まで防衛戦闘を認めない、自衛権を狭義解釈する事しか許さないという、自称平和主義主張を行う方々の通りに防衛政策を行いますと、結果的に国土全域が戦場となる危険を有し、戦闘に巻き込まれる地域が増えるため、訓練が不十分でも人員の出血に代えて数を求める状況が成立するかもしれません。

これが、手段の目的化、というもので意図してか意図せずか、作為不作為は別としまして徴兵制を行う、という選択肢を持っている政党が軍事合理性を無視して制度を導入する事は、不可能ではありません、仮に手段を目的化し、その政党の主張が選挙を経て受け入れられるのならば、無意味な事であっても強行される可能性は、勿論皆無ではありません。例えば、前与党等は選挙公約であったとし、着工済み工事の政治的中止、予算監査制度の法規に則らない再検討制度の導入、様々な非合理手段を実施しましたのでこの再来、というものは可能性としては皆無ではない。

このあたりが例外的な状況というもので、与党の安全保障法制に反対し、集団的自衛権を域外を含め行使するという法案の対案に、最大野党が領域警備法を示し、国土戦を重視した防衛政策を代案に示したことは、ある意味、凄惨な国土戦、我が国周辺で徴兵制を採る国が想定する、国内に戦線を構築しての陸上戦闘を想定しているものとしか解釈できず、実は野党こそ徴兵制を敷かなければ対応できない状況を醸成しようとしているのではないか、とも。

軍事へ理解が無く、現代戦が第一線の歩兵であっても、かつての昼間野戦と特殊戦術としての夜襲という限定された野戦にとどまらず、夜間戦闘と市街地戦闘に対戦車戦闘が含まれるようなりましたが、この変容を理解しない野党の方々は、選択肢に徴兵制と応急的な人員拡充が対処法と映るのでしょう。軍事合理性や現代戦へ求められる能力から、徴兵制は有り得ません。現在の与党自民党はこの事を熟知しているが故に、徴兵制は有り得ないとしまして、元々選択肢にも含めていません。すると、現与党が政権にある限りは、徴兵制があり得ない、という意味を、徴兵制は理にかなわないので有り得ない、と読み取ることが出来るのです。

しかし、最大野党野党を筆頭に、徴兵制の可能性がある、と連呼する勢力と、徴兵制が行われる妥当として反対する市民団体、そしてその支持政党が政権についてしまった場合には、選択肢に徴兵制を含め、防衛政策を進める、こうした可能性はあると考えています。ですから、我が国にもしわずかに徴兵制が敷かれる可能性を見出そうとしますと、自民党政権下では皆無ですが、民主党や共産党が与党となった場合にはあり得る、ということはできます。
北大路機関:はるな くらま
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軍事的合理性と現代的軍事機構について、そもそも合理的ではないという上で、非合理選択肢を、手段ではなく目的として行使する場合はどうか。

軍事的合理性から多数の人員だけを短期訓練で投入する事は見合いません、こういいますのも、2003年のイラク戦争で明軍の装甲車30両にイラク軍の精鋭共和国防衛隊挺進部隊が150両のピックアップトラックに乗車し、機関銃とロケット弾で攻撃を加えた事がありました、ロケット弾はRPG-7,米軍の装甲車はM-2装甲戦闘車ですので、命中すれば撃破出来、市街地で待伏せ、かなり有効に攻撃を開始しましたが、米軍の損害は皆無、ピックアップトラックは実に半数が撃破され、プロとアマチュアの力量差を冷徹に示し終わりました。

軍事は科学です、第一線火力が充実し遠距離監視能力が飛躍的に向上している状況下、多くの兵力を短期的な訓練で投入した場合、それは膨大な人的損耗によりその科学的結果を突き付けられることとなるでしょう、併せて、軍事は科学ですが政策科学との視点から多くの損耗を出す戦闘方式を強いる軍事構造を継続した場合、それを支持する特殊な支持基盤が無い限り、民主主義は当然の製作出力へ当然の支持行動の結果を突き付けるでしょう。

我が国の陸上防衛は、そもそも国土の多くが山間部で、平野部は広く市街地が広がり、困難な山岳戦闘と市街地戦闘に対応できる能力が陸上防衛の第一線にあたる要員へは求められます。ですから、徴兵により要員を集め、短期間で訓練する事は難しく、そして費用面でも現実的ではありません。ただ、国土戦ばかりを想定し、実際に着上陸まで防衛戦闘を認めない、自衛権を狭義解釈する事しか許さないという、自称平和主義主張を行う方々の通りに防衛政策を行いますと、結果的に国土全域が戦場となる危険を有し、戦闘に巻き込まれる地域が増えるため、訓練が不十分でも人員の出血に代えて数を求める状況が成立するかもしれません。

これが、手段の目的化、というもので意図してか意図せずか、作為不作為は別としまして徴兵制を行う、という選択肢を持っている政党が軍事合理性を無視して制度を導入する事は、不可能ではありません、仮に手段を目的化し、その政党の主張が選挙を経て受け入れられるのならば、無意味な事であっても強行される可能性は、勿論皆無ではありません。例えば、前与党等は選挙公約であったとし、着工済み工事の政治的中止、予算監査制度の法規に則らない再検討制度の導入、様々な非合理手段を実施しましたのでこの再来、というものは可能性としては皆無ではない。

このあたりが例外的な状況というもので、与党の安全保障法制に反対し、集団的自衛権を域外を含め行使するという法案の対案に、最大野党が領域警備法を示し、国土戦を重視した防衛政策を代案に示したことは、ある意味、凄惨な国土戦、我が国周辺で徴兵制を採る国が想定する、国内に戦線を構築しての陸上戦闘を想定しているものとしか解釈できず、実は野党こそ徴兵制を敷かなければ対応できない状況を醸成しようとしているのではないか、とも。

軍事へ理解が無く、現代戦が第一線の歩兵であっても、かつての昼間野戦と特殊戦術としての夜襲という限定された野戦にとどまらず、夜間戦闘と市街地戦闘に対戦車戦闘が含まれるようなりましたが、この変容を理解しない野党の方々は、選択肢に徴兵制と応急的な人員拡充が対処法と映るのでしょう。軍事合理性や現代戦へ求められる能力から、徴兵制は有り得ません。現在の与党自民党はこの事を熟知しているが故に、徴兵制は有り得ないとしまして、元々選択肢にも含めていません。すると、現与党が政権にある限りは、徴兵制があり得ない、という意味を、徴兵制は理にかなわないので有り得ない、と読み取ることが出来るのです。

しかし、最大野党野党を筆頭に、徴兵制の可能性がある、と連呼する勢力と、徴兵制が行われる妥当として反対する市民団体、そしてその支持政党が政権についてしまった場合には、選択肢に徴兵制を含め、防衛政策を進める、こうした可能性はあると考えています。ですから、我が国にもしわずかに徴兵制が敷かれる可能性を見出そうとしますと、自民党政権下では皆無ですが、民主党や共産党が与党となった場合にはあり得る、ということはできます。
北大路機関:はるな くらま
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