■日本と環太平洋諸国空軍
環太平洋地域のアメリカ同盟国や友好国について、その空軍力をみてみましょう。
オーストラリア空軍はF/A-18F戦闘攻撃機２４機、F/A-18A/B戦闘攻撃機７１機、以上戦闘機は９５機のみ。加えてF-35戦闘機７０機とEA-18G電子戦機を１２機導入予定です。早期警戒機はボーイング７３７原型のE-7Aを６機、輸送機はC-17輸送機を８機発注し６機が運用中、C-130J-30輸送機を１２機運用中で、更にエアバスA330原型のKC-30A空中給油機を５機運用中です。
カナダ空軍はCF-18戦闘機、F/A-18A戦闘機を９２機運用しています、ただ、予備役機があり稼動状態にあるのは４８機程度とのこと。更にエアバスA310原型のCC-150空中給油輸送機が５機、CC-17輸送機即ちC-17輸送機を５機運用中です。更にC-130E/Hを２１機と最新のC-130J輸送機を１７機運用中です。
段階近代化改修や部品備蓄に基づく一定水準の稼働率、訓練水準という面から、環太平洋地域における防衛安全保障分野での自由主義と民主主義を国際公序として連携し得るアメリカの同盟国はこの二か国が筆頭となるのですが、もちろん戦闘機を運用し訓練水準が高い事は確かである両国ではあるのですけれども、数的に大きいとは言い難いところ。
韓国空軍はF-15K戦闘爆撃機６０機、F-16C戦闘機１６９機、F-4E戦闘機４０機、FA^50軽攻撃機２０機、F-5E軽戦闘機１７４機、比較的多数の戦闘機を装備しています。F-16は長らく近代化改修を受けてきませんでしたが、現在計画が推進中です。更にC-130輸送機を１６機装備し、E-737AEW&C早期警戒機を４機導入しました。
航空機数ではかなりの水準にある韓国空軍ですが、問題は維持費用です。維持費の困難にはどの国も困難に直面するのですが、正面装備重視で例えばF-16,特に東西冷戦下で韓国の経済力が大きくない時代、アメリカの援助を受け比較的安価に導入した装備があり、維持費用と近代化費用を通常の費用を要求されレーダー改修で困難に直面、予備部品をパッケージ方式で大量発注した事で特定部品の枯渇など、稼働率を下げてしまいました。弾薬備蓄も問題で中射程空対空ミサイルは全機に同時全弾装備する弾数が無いと報じられました。
中華民国空軍は、F-16A戦闘機１４４機、ミラージュ２０００戦闘機５６機、国産のF-CK-1戦闘機１０２機、以上戦闘機は３０２機、加えて軽戦闘機にF-5E/Fが５５機運用中です。E-2K早期警戒機６機、C-130H輸送機２０機が運用中でC-130Hの一部は電子偵察機として運用中とのこと。F-5の一部は練習機としても運用されています。
F-16Aは旧式で、２００６年にF-16Cを６６機導入する契約をアメリカと交わしましたが、政治的要件から引き渡しが難航、F-16Ablock20を５２億ドルの巨費を投じ近代化改修しています、AMRAAMの運用能力を獲得しましたが、政治的理由から１２０発しか取得できず、この為フランス製中距離空対空ミサイルMICAを運用するミラージュ２０００と、二重に非効率な運用体系を構築せざるを得ませんでした。
こう見てみますと、アメリカの航空母艦の大きさも違って見えるでしょう、第５空母航空団が第27戦闘攻撃飛行隊、第102戦闘攻撃飛行隊、第115戦闘攻撃飛行隊、第195戦闘攻撃飛行隊、第141電子攻撃飛行隊、第115早期警戒飛行隊、併せてF/A-18E/F戦闘攻撃機４８機、EA-18G電子戦機６機、E-2D早期警戒機４機、これだけの部隊を空母一隻に搭載しているのです。
航空機を揃えるにも稼働率を維持し、練度を維持する事は費用面で容易ではありません、オーストラリア空軍は、現在増強改編の計画がありF-35の導入が全体の空軍規模を押し上げる事は確実ですし、カナダ空軍もCF-18はF/A-18A/B相当であり代替計画はあります、しかし、機数の絶対数は大きなものではなく、自衛隊よりも少ないことは確かで、アメリカが航空自衛隊の位置づけをどのように見ているかがこの部隊規模と比較してみますと垣間見えてきます。
北大路機関：はるな くらま
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
環太平洋地域のアメリカ同盟国や友好国について、その空軍力をみてみましょう。
オーストラリア空軍はF/A-18F戦闘攻撃機２４機、F/A-18A/B戦闘攻撃機７１機、以上戦闘機は９５機のみ。加えてF-35戦闘機７０機とEA-18G電子戦機を１２機導入予定です。早期警戒機はボーイング７３７原型のE-7Aを６機、輸送機はC-17輸送機を８機発注し６機が運用中、C-130J-30輸送機を１２機運用中で、更にエアバスA330原型のKC-30A空中給油機を５機運用中です。
カナダ空軍はCF-18戦闘機、F/A-18A戦闘機を９２機運用しています、ただ、予備役機があり稼動状態にあるのは４８機程度とのこと。更にエアバスA310原型のCC-150空中給油輸送機が５機、CC-17輸送機即ちC-17輸送機を５機運用中です。更にC-130E/Hを２１機と最新のC-130J輸送機を１７機運用中です。
段階近代化改修や部品備蓄に基づく一定水準の稼働率、訓練水準という面から、環太平洋地域における防衛安全保障分野での自由主義と民主主義を国際公序として連携し得るアメリカの同盟国はこの二か国が筆頭となるのですが、もちろん戦闘機を運用し訓練水準が高い事は確かである両国ではあるのですけれども、数的に大きいとは言い難いところ。
韓国空軍はF-15K戦闘爆撃機６０機、F-16C戦闘機１６９機、F-4E戦闘機４０機、FA^50軽攻撃機２０機、F-5E軽戦闘機１７４機、比較的多数の戦闘機を装備しています。F-16は長らく近代化改修を受けてきませんでしたが、現在計画が推進中です。更にC-130輸送機を１６機装備し、E-737AEW&C早期警戒機を４機導入しました。
航空機数ではかなりの水準にある韓国空軍ですが、問題は維持費用です。維持費の困難にはどの国も困難に直面するのですが、正面装備重視で例えばF-16,特に東西冷戦下で韓国の経済力が大きくない時代、アメリカの援助を受け比較的安価に導入した装備があり、維持費用と近代化費用を通常の費用を要求されレーダー改修で困難に直面、予備部品をパッケージ方式で大量発注した事で特定部品の枯渇など、稼働率を下げてしまいました。弾薬備蓄も問題で中射程空対空ミサイルは全機に同時全弾装備する弾数が無いと報じられました。
中華民国空軍は、F-16A戦闘機１４４機、ミラージュ２０００戦闘機５６機、国産のF-CK-1戦闘機１０２機、以上戦闘機は３０２機、加えて軽戦闘機にF-5E/Fが５５機運用中です。E-2K早期警戒機６機、C-130H輸送機２０機が運用中でC-130Hの一部は電子偵察機として運用中とのこと。F-5の一部は練習機としても運用されています。
F-16Aは旧式で、２００６年にF-16Cを６６機導入する契約をアメリカと交わしましたが、政治的要件から引き渡しが難航、F-16Ablock20を５２億ドルの巨費を投じ近代化改修しています、AMRAAMの運用能力を獲得しましたが、政治的理由から１２０発しか取得できず、この為フランス製中距離空対空ミサイルMICAを運用するミラージュ２０００と、二重に非効率な運用体系を構築せざるを得ませんでした。
こう見てみますと、アメリカの航空母艦の大きさも違って見えるでしょう、第５空母航空団が第27戦闘攻撃飛行隊、第102戦闘攻撃飛行隊、第115戦闘攻撃飛行隊、第195戦闘攻撃飛行隊、第141電子攻撃飛行隊、第115早期警戒飛行隊、併せてF/A-18E/F戦闘攻撃機４８機、EA-18G電子戦機６機、E-2D早期警戒機４機、これだけの部隊を空母一隻に搭載しているのです。
航空機を揃えるにも稼働率を維持し、練度を維持する事は費用面で容易ではありません、オーストラリア空軍は、現在増強改編の計画がありF-35の導入が全体の空軍規模を押し上げる事は確実ですし、カナダ空軍もCF-18はF/A-18A/B相当であり代替計画はあります、しかし、機数の絶対数は大きなものではなく、自衛隊よりも少ないことは確かで、アメリカが航空自衛隊の位置づけをどのように見ているかがこの部隊規模と比較してみますと垣間見えてきます。
北大路機関：はるな くらま
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