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海上自衛隊横須賀基地 ヨコスカサマーフェスタ2009開催

2009-08-02 23:04:45 | 海上自衛隊 催事

◆8月1日、横須賀基地一般公開

 土曜日、海上自衛隊横須賀基地では一般公開が行われ、横須賀の吉倉地区とともに第二術科学校が一般公開され、多くの見学者が基地を訪れていた。

Img_6114  吉倉地区では、新しいヘリコプター搭載護衛艦ひゅうが、が停泊するべく新しい桟橋の建設が進められていた。この日は、ひゅうが、が宮崎県の日向港での一般公開のために横須賀基地には停泊していなかったのだが、その巨大な船体は、現在の吉倉桟橋には大きく、アメリカ海軍横須賀海軍施設の桟橋を利用している。

Img_6056  潜水艦桟橋前をゆく、アメリカ海軍のキングストン級哨戒艇。この日、0900時の開門前には、既に汐入駅の近くまで行列が続いていたとのこと。横須賀基地ということで、手荷物検査などは厳重に行われていたのだが、複数の金属探知機を集中投入することにより、多数の来場者へ迅速に対処していた。

Img_6127  砕氷艦しらせ、と、カーティスウィルバーが一般公開のために並んでいる。このほかには、護衛艦むらさめ、おおなみ、が一般公開されており、事前応募により小中学生を対象に潜水艦たかしお、が一般公開されていた。また、少し離れた場所に停泊していた多用途訓練支援艦えんしゅう、も一般公開されている。

Img_6180  米イージス艦カーティスウィルバーに搭載されていた25㍉単装機関砲。動力式銃架に搭載されており、接近する不審船舶(自爆ボートなど)の対処にあたる。25㍉ということで射程も長く、不審船舶に搭載可能なRPGなどの携帯対戦車火器に対してもアウトレンジで対応することが出来る。

Img_6214  今回目を引いたのは、デコイ発射器。ファンネルとブリッジの中間部分に配置されていた。対艦ミサイルの接近に際し、迎撃ではなく欺瞞により命中を避ける、いわゆるソフトキル方式では、電子妨害装置や電波を乱反射させるチャフ弾などが有名であるが、囮の物体を上空に投射することにより、もう少し進んだ欺瞞を行う装置。

Img_6259  護衛艦おおなみ、そして埠頭に接岸している護衛艦むらさめ。9隻の、むらさめ型、5隻の、たかなみ型は、今日、海賊対処をはじめ拡大する海上自衛隊の任務をよく支えている、ワークホースというべき艦。ともにこの日は一般公開を行っていたが、おおなみ、は前週に名古屋でも一般公開を行っている。

Img_6287  航空自衛隊武山分屯基地より地上展示に参加していた地対空誘導弾ペトリオットPAC-3.航空機用のPAC-1,そして限定的な弾道弾対処能力を付与させたPAC-2に対し、弾道弾迎撃能力を重視したのが、このPAC-3.射程が低減したという点はあるが、従来のPAC-2が破片効果により目標を破壊しようとしたのに対し、PAC-3は直撃による運動エネルギーで目標を無力化する。

Img_6520  多用途訓練支援艦えんしゅう。ひうち型の一隻で、横須賀地方隊に装備されている艦で、砕氷艦しらせ、に次いで大きな地方隊の保有艦艇。標的の曳航や管制などに用いるとともに、後部の甲板を利用し、軽輸送任務や災害派遣などにも充てることが出来る。特に潜水艦支援に充てる能力が重視されている。

Img_6306  今回注目したのは艦橋直情に搭載されていた12.7㍉重機関銃の銃架。多用途訓練支援艦ということで、そもそも武装は施していないのではあるが、哨戒艇のように洋上哨戒に使うとは、速力などの面から考えにくいので、横須賀基地の基地警備訓練において、洋上から陸上に対する武装工作員の浸透に備えての装備であろうか。

Img_6585  救難ヘリコプターによる救難飛行。UH-60Jは、海上自衛隊の主力回転翼機であるSH-60J哨戒ヘリコプターの原型であるとともに、航空自衛隊でも救難ヘリコプターとして運用されているのに加えて、陸上自衛隊でも輸送ヘリコプターとして活躍している。この機体は館山航空基地より参加した。

HARUNA

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コメント (2)
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