サダム・フセイン:米国は私と交渉せざるを得なくなる/アラビア・ニュース

2005-12-27 22:19:14 | イラク
米軍の捕虜になっているイラクのサダム・フセイン元大統領は、米軍の拷問を受けながら「米国は反乱を鎮めるために、近く私と協議せざるを得なくなる」と語り意気軒昂のようである。27日付の各紙が報じた。
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 イラクの元大統領サダム・フセインの弁護団長は、「捕虜の大統領は、イラク占領2年後の現在、米国の計画遂行を妨げている武装反乱を終結させるために、米国は近く自分と交渉せざるを得なくなると確信している」と語った。

 ハリール・ドレイミー弁護団長は記者会見で、「サダムはアラブのメディアに次のことを伝えるよう私に伝えた。『イランと現イラク政権に恐怖感を持たせるため、米国は私を生け捕りにし生かしておき、この地域で米国の政策を完全に実施するために、自分を政権に復帰させる選択肢もあると仄めかすよう努めてきた』」

 ドレイミー氏によると、米国人たちは捕虜になっているサダムの兄弟のバルザーン・ティクリーティーに、米国に協力してサダムに不利な発言をすれば、大統領職の可能性もある高級ポストを与えると持ちかけたという。

 ヨルダンの首都アンマンに到着したドレイミー氏によると、サダムは先の公判のテレビ放映休憩時間に、「私がイラクを裏切らなかったという、私に対する唯一の容疑は、わが人生で最も名誉ある容疑だ」と強調した。

 だが、アンマンのイラク人観察者たちは、サダムの発言とされるドレイミー氏の発言は、イラクとアラブの大衆世界での彼の人気を盛り上げるために、元イラク大統領の弁護士たちや家族と示し合わせたこともあり得る」と語った。 

http://us.moheet.com/asp/show_m.asp?do=1661511
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 また、バスラ・ネットが26日に掲載したアンマンのサダム弁護団の声明文によると、「サダム・フセイン大統領は21日の公判で米国人によって殴打や拷問を加えられたと明かしたが、これは人道に関する国際法に違反する行為であるので、米国政府は出来るだけ速やかに病人や負傷している捕虜を診察するために、合同医療委員会の設置する必要がある」としている。

 イラク・バース党は25日発表した声明で、米軍の収容所で捕虜になっている旧政権幹部に対する拷問は、米軍に合体し肩を持ち媚びへつらい服従する赤十字国際委員会の責任だと激しく非難した。
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イラクからの兵力削減を迫られている米国にとってサダムは最も重要な手駒であることは間違いない。7時間にも及んだ21日の公判で、原告側証人の証言を妄言だと叱り飛ばすバルザーン被告や、裁判長に食って掛かるサダムに異常に長時間発言させたため、旧体制の犯罪を審理する側面が薄れ、裁判そのものの不当性が浮き彫りになった例などを引いて、苦境にある米国には数日前旧政権幹部数人を釈放したように、サダムを釈放する意図があるとする観測も現地メディアでは流れている。
 
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【短報】
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