イラクで拉致の欧米人が所属のCPTへの疑念で大論争②/アラビア・ニュース

2005-12-26 18:44:46 | イラク
【ノハー】
 私は自分自身をキリスト教徒としてでなく、アラブの女性と見ています。誰でもそれぞれ固有の役目があり、誰もがそれぞれ能力と可能性に応じて出来ることをしています。私は彼らや、私たちに援助の手を差し伸べてくれる人々の良い側面を見るようにしています。彼らはイラクを破壊し、パレスチナを占領するためにやってきた同じ国の人たちですが、編集長が言われるように、彼らが米国人で、我々を解放できないからといって彼らには罪はありません。彼らは、ユダヤロビーが米国議会を支配し、イラクの破壊はシオニストの要望で、石油を押さえるためであると言う真実を知っています。

 ここで彼らと、彼らの為政者とを区別します。彼らは最後の瞬間には起き上がる私たちと同じ人民です。彼らに、「何故戦争を止めなかったの、等等」と同じ問いをしました。あなたが求めることはいつの日か実現するでしょう。この民は自分たちの為政者がしていることに無知のままでい続けるとは考えられません。

 我々はあらゆる筋から援助を切実に必要としています。いつの日か彼らは国に帰り、イラクやパレスチナでの為政者たちの犯罪行為を語ることでしょう。彼らの中からブッシュとその一党を震撼させる人も出てくるでしょう。

 私は彼らの為政者が犯した過ちを彼らに負わせません。エジプト人はムバーラク(エジプト大統領)の誤りの責任を負わなければならないのですか?

 パレスチナ人や占領期間中に人道支援組織の多くの経験を積んだ人たちは、誰が諜報機関員で誰が同じ兄弟である人間を愛する人かを区別できないとは思いません。
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【アブドッラーの投稿】
 ノハーさん、貴女は寛大で育ちが良いから、人がすることを良い面から見なさるが、編集長の視点は客観的で、起きている現象の真相を論理的に捉えて答えられたのです。私は彼の分析に賛成します。
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【編集長】
 ノハーさん、貴女のコメントではブッシュはキリスト教徒だと信じておられるようですが、果たして彼の行動は、本当のキリスト教徒の行動でしょうか? 貴女の回答は「否」でしょう。しからば、ブッシュはキリスト教徒ではないのです。

 貴女は、我々がこの問題を発表して以来、我々をキリスト教徒の外国人を邪推し疑念を抱いていると判断されたのは正しくありません。我々は、メンバーの宗教が何であれ、大概の所謂非政府組織(NGO)を疑っています。何故なら、その大部分は米国から、厳密には国務省から資金を得ています。このことは我々の主張ではなく、確証もあるし良く知られています。

 政治の世界では何がしかの資金を出すのは、神様のため(見返りを期待しない善行)ではありません。特に、元来世界での米国の政策を反映させる機関である国務省は、慈善機関ではないのです。このようなNGOが純粋に善行のための資金を得ているとする確証をお持ちならば、お知らせ下さい。

 教会や宗教権威界などのそれぞれの宗教機関から資金を得ている宗教NGO(キリスト教であれ、イスラム教その他であれ)は、宗教行為である限り、何をしても許されるとは考えないで下さい。

 例えば、ムスリム国家の軍隊が他国を不法に侵略し、イマーム(礼拝の先導者)が兵士の心の充足を得るために軍に同行したならばする場合、このことで兵士が犯す罪からイマームは免責されますか? そして「私は兵士の礼拝のために来たので、戦争には反対だ」と言い張ることが出来るでしょうか? 宗教家の義務は、真理と、彼の神が彼に託した使命を擁護することです。

 兵士の礼拝を先導し、イラクの国土と人民を殺戮し破壊している彼らの心の救いを祈るために、神父やラビ(ユダヤ教の宗教家)たちが従軍する米軍でも同じことが起きています。それではこれらの教会は、犯罪から免責することが出来ますか?

 次に、イラクで起きていることの全てを、パレスチナド起きていることと結び付けないようにお願いします。お国にはスパイが居ないNGOがあるのかも知れませんし、何に対してスパイする必要がありましょうか。だがイラクでは、事情は異なるのです。国連の機関だと主張した査察チームですら、国連に提出する前に、米国の諜報機関に報告書を送っていたのです。このように、ここではあらゆる諜報機関があらゆる形態、隠れ蓑をとって活動しているのです。

 例えば、工場や重要地点に立つ人間の盾として志願するという口実で、戦争直前にNGOの形態でスパイが入り込んだではありませんか? イラクはスパイであることが確認された彼らの半数を追放しました。
 
 スパイをする人間は、胸に、「私はスパイです」と書いた札をぶら下げて歩きますか? それとも、友人として、恐らく、深い友情を育て上げ、彼が知りたい貴女の詳細な全情報を引き出すのではありませんか? 

http://www.iraqpatrol.com/php/index.php?showtopic=13044
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蛇足ながら簡単なまとめをすると:
祖国を愛し独立を希求する目標は同じだが、方法論で意見が異なる。
おセンチで人の善意を信じるノハーさんと異なり、指導者の立場から全体を考える編集長は、一時的な対症療法ではなく根本的解決を考える戦略眼を持ち、泣いて「ばしょく」(漢字が出ない)を斬る、非情も否定しない。

 自衛隊派兵を人道支援と強弁する日本政府をCPTに置き換えて考えれば、我々に鋭く問いかけられている問題でもある。
 
【アラビア・ニュース】  齊藤力二朗  会員以外の転載希望者は個メールで受付
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