『ぶち殺そうか オマエ』管理部長が脅迫、店長は暴行…最高裁も認めたユニクロの“バイオレンス経営”
ココで働け取材班 10:55 06/18 2013
http://www.mynewsjapan.com/reports/1827
店長から暴行を受け入院、管理部長からは「ぶち殺そうか」と脅迫されたユニクロ現役社員のA氏(40歳)。
事件の影響で妄想性障害とPTSDを併発し、裁判の末、2008年にユニクロの不法行為は確定したが、障害等級1級の認定を受けるほど後遺障害は残り、14種の投薬などで治療しながら損害賠償を求める訴訟は続く。
まさに“ユニクロ軍の傷痍軍人”と化したA氏だが、昨今の自社報道を知り「自分の経験が参考になれば」と、体調を整え、はじめて取材に応じた。
社内暴力、隠ぺい、暴言、労災隠し、探偵会社を使っての尾行…本件は、事後対応の異常さも目立つ。
泥沼化は防げなかったのか――SLAPP(恫喝訴訟)を恐れるマスコミが触れることができない“ユニクロの深い闇”を報告する
【Digest】
◇実際にあった暴言、暴力
◇違法行為者が上級役員に昇進するユニクロ
◇逆ギレの仕方が柳井社長そっくり
◇『警察に届けるな』と事件の隠ぺいを指示
◇労基署に半年も報告書を提出せず「労災隠し」
◇探偵会社に尾行させたユニクロ
◇損害額と慰謝料で3046万円が認定されたが…
◇現役社員へのアドバイス
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◇実際にあった暴言、暴力
「いいかげんにせいよ、オマエ。おー、何考えてるんかこりゃあ。ぶち殺そうかオマエ。調子に乗るなよ、オマエ」
このセリフは、闇金の追い込みでも、暴力団員による脅迫でもない。実際に2001年7月30日、ユニクロで労務部門トップを務める執行役員の新庄正明・管理部長(当時45歳)が、現役社員A氏(当時28歳)に対し、電話口で吐いた言葉だ。発言主が、管理部部長という要職に就いているだけに、組織としてのユニクロによる、社員殺害予告や脅迫行為にもとれる。
A氏は恐怖のあまり気分が悪くなり、嘔吐。救急車で病院に搬送された。なぜなら、これが初めてというわけではなく、この前段で、実際に店舗内で上司から暴行を受けて外傷を負い、入院したことがあったからだ。その後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、治療中の身だった。
その暴行事件とは、3年弱さかのぼる98年11月17日に発生していた。舞台は、ユニクロ千葉中央店。中部地方の公立大外国語学部を卒業し、新卒でユニクロに入社して2年目だったA氏は、宮祥一店長(当時26歳)の部下として、約1カ月前に、店長代行に着任していた。
そのA氏が書いた『店舗運営日誌』の連絡欄を見て、宮店長が逆上したのである。連絡の内容は、社内のマニュアルに沿って書かれたもので、店長のミスを指摘し「反省してください。」などと普通に丁寧語で記されたものだった。
日誌を読んだ店長は休憩室にA氏を呼びつけ、A氏の胸倉をつかみ、頭部・背部を、板壁やロッカーに計6回打ちつけた。
その暴行に対しA氏が謝罪を求めると、今度は謝るフリをして頭突き。さらにA氏の首をつかみ、板壁に頭部や背中を打ち付け、暴行はパート従業員が仲裁に入ってようやく収まった。
「こんな対応をされたから、その後、謝罪を一切受け入れられなくなりました。明らかに異常な暴行です」(A氏)
傷を負ったA氏は、救急車で病院に搬送された。「私が早退しようとしたり救急車を呼ぼうとすると、宮が制止しました。その後、トイレで嘔吐し、バックルーム(倉庫)で意識消失してから、ようやく宮が自分の車で病院に運ぶなどと言い出し、しばらく放置されてから、やっと救急車が呼ばれた。病院ではICUに緊急入院しています。最初から適切な対応をしていれば、症状はもっと軽く済んだはずなんです」(A氏)
当初の診断結果は「頭部外傷、髄液鼻漏疑」で、経過観察のため入院。後日の正式な診断は「頸部挫傷」で全治4週間とされ、レントゲンやMRI等の検査によって、より正確には「中心性脊髄損傷」「中心性頸髄損傷による左手指機能障害」と診断された。
A氏によると、暴行の際、実際には意識も飛んでいたが、裁判では、その点は事実認定されなかった。
◇違法行為者が上級役員に昇進するユニクロ
これらの事実関係をユニクロ側も認めざるを得ないのは、冒頭の“脅迫”のセリフが録音されており、法廷にその内容が証拠提出されたからだ。事件後、A氏は、「労災隠し」を図るユニクロに対し、独力で労災認定を受けるべく動き、労働基準監督署から労災の証拠を求められた経験から、証拠保全のため、会社との交信を記録・録音していたのである。
冒頭の暴言は、A氏が、本事件に関する社内報告書の開示を、電話口で新庄氏に求めたことに対しての発言だ。
判決文では、以下のように断罪されている。
声を荒げながら原告(注:A氏のこと)の生命、身体に対して害悪を加える趣旨を含む発言をしており、新庄が、原告がPTSDないし神経症である旨の診断を受け、担当医から、被告会社の関係者との面談、仕事の話しをすることを控える旨告知されていたことを認識していたことからすれば、本件発言は違法であって、不法行為を構成するというべきである。
ところが、この「ぶち殺そうか」発言の新庄氏は、“汚れ役”を評価されたためか柳井社長に引き立てられ、順調に出世。経営管理部部長や計画管理部部長といった要職を経て、2012年9月からは、ファーストリテイリングの常任監査役(現任、会社法で定める正式な役員)にまで上り詰め、今も柳井氏の右腕の1人だ。
違法行為者を処罰するでもなく、逆に上級役員にまで出世させ、自社の監査にあたらせるあたりに、ユニクロ・柳井正社長のコンプライアンス意識の欠如と「バイオレンス経営」の本質が透けて見える。
◇逆ギレの仕方が柳井社長そっくり
そもそも、事件の発端を作った元凶は、暴行を働いた宮という店長だ。部下に逆ギレして暴行し病院送りにするような管理能力の欠落した者でも、ユニクロでは普通に店長が務まってしまうのか。そのような輩が、なぜ店長に昇格できるのか。
A氏が解説する。「宮は、元SV(当時の肩書でマネージャー、店長より上)でしたが、店長に降格された人物で、尋問では降格等でむしゃくしゃしていた、と答えています」
「実は、宮は『繊研新聞』という、繊維・ファッション業界紙の幹部の息子で、ようはコネ入社なんです。だから暴行事件を起こしても自宅謹慎だけで、懲戒処分もなし。柳井社長はマスコミ受けをものすごく気にしているので、コネ採用も業界紙対策と考えられます。本件もマスコミ報道されないよう、私はリーダーから、はっきり『警察に届けるな』と指示されました」(A氏)
※繊研新聞=「ファッションビジネス専門日刊紙として世界最大の発行部数」(同紙)で、公称20万部。
柳井社長の、ネガティブ報道に対する敏感さ、それを徹底排除する執着心については、2011年の書籍『ユニクロ帝国の光と影』(文芸春秋社)出版に際し、日韓での出版差し止めや2億2千万円もの高額損害賠償を求める訴訟を起こして関係者を恫喝し、その後の報道を完全に委縮させた1件からも記憶に新しい。著者の横田増生氏は、この高額訴訟で仕事に使う時間を奪われ、憔悴し、私に助けを求めてきた。
本の内容としては事実が書き記されているだけなので、その逆上の構図は、まさに、反省を促された文章を見て逆上した宮店長の相似形だ。その入社経緯から考えても、この暴行事件は、柳井社長の「分身」が起こしたものとも言え、ユニクロの企業体質の一端を象徴するものと見ることができる。
◇『警察に届けるな』と事件の隠ぺいを指示
証人尋問でのユニクロ側証言によれば、店内で暴行事件を起こしてもなお懲戒処分されない宮店長は、その後、暴行ではなく「横領」のかどで懲戒処分を受け、ユニクロを辞めた。
「宮の横領の件は、返品処理してレジから現金を抜く『架空返品』で、常習でした。私やスタッフは事件以前からSV(=宮店長の上司)に相談していたんです。宮は他にも問題を起こしていたので、本来なら事件が発生する前にクビになるはずでしたが、コネ入社だからか辞めさせなかった。暴行事件でも、会社は、被害者である私の味方をしてくれず、宮を懲戒解雇するどころか、宮の将来に配慮し、『警察に届けるな』と暴行した側を擁護しました。とにかく業界紙とのつながりが大切だったのです」
裁判における事実認定では、事件発生翌日について、こう記されている。
太田(注:宮店長の上司)は、原告(注:A氏のこと)に対し、「被告宮の将来もあるので、警察に届け出ないでほしい。」旨を述べたが、原告は、「警察に届け出る。」旨を答えた。
会社のために、犠牲にされるユニクロ社員。社員の安全・健康よりも、加害者や会社の評判・業績。これは、社員10人ほどを取材した筆者として断言できるが、今日まで続くユニクロの一貫した姿勢といえる。
◇労基署に半年も報告書を提出せず「労災隠し」
A氏は98年12月2日、千葉中央警察署に、被害届を提出。略式起訴され、刑法204条「傷害」の罪で罰金20万円の有罪が確定している。
一見して誰の目にも明らかな労働災害であるが、労災認定はすぐに行われたのか。
事件の翌日(98年11月18日)、「警察に届けるな」と指示したユニクロの店舗経営部・太田登志嗣(A氏の上司)は、なんと「労災ではない」とA氏に述べ、実際、会社側は、労災申請を行わなかった。
「当初は、『会社の名が外へ出ると困る。今後、人事の希望を聞くから。本社がいいか、地元がいいか』と懐柔してきたんです
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ココで働け取材班 10:55 06/18 2013
http://www.mynewsjapan.com/reports/1827
店長から暴行を受け入院、管理部長からは「ぶち殺そうか」と脅迫されたユニクロ現役社員のA氏(40歳)。
事件の影響で妄想性障害とPTSDを併発し、裁判の末、2008年にユニクロの不法行為は確定したが、障害等級1級の認定を受けるほど後遺障害は残り、14種の投薬などで治療しながら損害賠償を求める訴訟は続く。
まさに“ユニクロ軍の傷痍軍人”と化したA氏だが、昨今の自社報道を知り「自分の経験が参考になれば」と、体調を整え、はじめて取材に応じた。
社内暴力、隠ぺい、暴言、労災隠し、探偵会社を使っての尾行…本件は、事後対応の異常さも目立つ。
泥沼化は防げなかったのか――SLAPP(恫喝訴訟)を恐れるマスコミが触れることができない“ユニクロの深い闇”を報告する
【Digest】
◇実際にあった暴言、暴力
◇違法行為者が上級役員に昇進するユニクロ
◇逆ギレの仕方が柳井社長そっくり
◇『警察に届けるな』と事件の隠ぺいを指示
◇労基署に半年も報告書を提出せず「労災隠し」
◇探偵会社に尾行させたユニクロ
◇損害額と慰謝料で3046万円が認定されたが…
◇現役社員へのアドバイス
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◇実際にあった暴言、暴力
「いいかげんにせいよ、オマエ。おー、何考えてるんかこりゃあ。ぶち殺そうかオマエ。調子に乗るなよ、オマエ」
このセリフは、闇金の追い込みでも、暴力団員による脅迫でもない。実際に2001年7月30日、ユニクロで労務部門トップを務める執行役員の新庄正明・管理部長(当時45歳)が、現役社員A氏(当時28歳)に対し、電話口で吐いた言葉だ。発言主が、管理部部長という要職に就いているだけに、組織としてのユニクロによる、社員殺害予告や脅迫行為にもとれる。
A氏は恐怖のあまり気分が悪くなり、嘔吐。救急車で病院に搬送された。なぜなら、これが初めてというわけではなく、この前段で、実際に店舗内で上司から暴行を受けて外傷を負い、入院したことがあったからだ。その後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、治療中の身だった。
その暴行事件とは、3年弱さかのぼる98年11月17日に発生していた。舞台は、ユニクロ千葉中央店。中部地方の公立大外国語学部を卒業し、新卒でユニクロに入社して2年目だったA氏は、宮祥一店長(当時26歳)の部下として、約1カ月前に、店長代行に着任していた。
そのA氏が書いた『店舗運営日誌』の連絡欄を見て、宮店長が逆上したのである。連絡の内容は、社内のマニュアルに沿って書かれたもので、店長のミスを指摘し「反省してください。」などと普通に丁寧語で記されたものだった。
日誌を読んだ店長は休憩室にA氏を呼びつけ、A氏の胸倉をつかみ、頭部・背部を、板壁やロッカーに計6回打ちつけた。
その暴行に対しA氏が謝罪を求めると、今度は謝るフリをして頭突き。さらにA氏の首をつかみ、板壁に頭部や背中を打ち付け、暴行はパート従業員が仲裁に入ってようやく収まった。
「こんな対応をされたから、その後、謝罪を一切受け入れられなくなりました。明らかに異常な暴行です」(A氏)
傷を負ったA氏は、救急車で病院に搬送された。「私が早退しようとしたり救急車を呼ぼうとすると、宮が制止しました。その後、トイレで嘔吐し、バックルーム(倉庫)で意識消失してから、ようやく宮が自分の車で病院に運ぶなどと言い出し、しばらく放置されてから、やっと救急車が呼ばれた。病院ではICUに緊急入院しています。最初から適切な対応をしていれば、症状はもっと軽く済んだはずなんです」(A氏)
当初の診断結果は「頭部外傷、髄液鼻漏疑」で、経過観察のため入院。後日の正式な診断は「頸部挫傷」で全治4週間とされ、レントゲンやMRI等の検査によって、より正確には「中心性脊髄損傷」「中心性頸髄損傷による左手指機能障害」と診断された。
A氏によると、暴行の際、実際には意識も飛んでいたが、裁判では、その点は事実認定されなかった。
◇違法行為者が上級役員に昇進するユニクロ
これらの事実関係をユニクロ側も認めざるを得ないのは、冒頭の“脅迫”のセリフが録音されており、法廷にその内容が証拠提出されたからだ。事件後、A氏は、「労災隠し」を図るユニクロに対し、独力で労災認定を受けるべく動き、労働基準監督署から労災の証拠を求められた経験から、証拠保全のため、会社との交信を記録・録音していたのである。
冒頭の暴言は、A氏が、本事件に関する社内報告書の開示を、電話口で新庄氏に求めたことに対しての発言だ。
判決文では、以下のように断罪されている。
声を荒げながら原告(注:A氏のこと)の生命、身体に対して害悪を加える趣旨を含む発言をしており、新庄が、原告がPTSDないし神経症である旨の診断を受け、担当医から、被告会社の関係者との面談、仕事の話しをすることを控える旨告知されていたことを認識していたことからすれば、本件発言は違法であって、不法行為を構成するというべきである。
ところが、この「ぶち殺そうか」発言の新庄氏は、“汚れ役”を評価されたためか柳井社長に引き立てられ、順調に出世。経営管理部部長や計画管理部部長といった要職を経て、2012年9月からは、ファーストリテイリングの常任監査役(現任、会社法で定める正式な役員)にまで上り詰め、今も柳井氏の右腕の1人だ。
違法行為者を処罰するでもなく、逆に上級役員にまで出世させ、自社の監査にあたらせるあたりに、ユニクロ・柳井正社長のコンプライアンス意識の欠如と「バイオレンス経営」の本質が透けて見える。
◇逆ギレの仕方が柳井社長そっくり
そもそも、事件の発端を作った元凶は、暴行を働いた宮という店長だ。部下に逆ギレして暴行し病院送りにするような管理能力の欠落した者でも、ユニクロでは普通に店長が務まってしまうのか。そのような輩が、なぜ店長に昇格できるのか。
A氏が解説する。「宮は、元SV(当時の肩書でマネージャー、店長より上)でしたが、店長に降格された人物で、尋問では降格等でむしゃくしゃしていた、と答えています」
「実は、宮は『繊研新聞』という、繊維・ファッション業界紙の幹部の息子で、ようはコネ入社なんです。だから暴行事件を起こしても自宅謹慎だけで、懲戒処分もなし。柳井社長はマスコミ受けをものすごく気にしているので、コネ採用も業界紙対策と考えられます。本件もマスコミ報道されないよう、私はリーダーから、はっきり『警察に届けるな』と指示されました」(A氏)
※繊研新聞=「ファッションビジネス専門日刊紙として世界最大の発行部数」(同紙)で、公称20万部。
柳井社長の、ネガティブ報道に対する敏感さ、それを徹底排除する執着心については、2011年の書籍『ユニクロ帝国の光と影』(文芸春秋社)出版に際し、日韓での出版差し止めや2億2千万円もの高額損害賠償を求める訴訟を起こして関係者を恫喝し、その後の報道を完全に委縮させた1件からも記憶に新しい。著者の横田増生氏は、この高額訴訟で仕事に使う時間を奪われ、憔悴し、私に助けを求めてきた。
本の内容としては事実が書き記されているだけなので、その逆上の構図は、まさに、反省を促された文章を見て逆上した宮店長の相似形だ。その入社経緯から考えても、この暴行事件は、柳井社長の「分身」が起こしたものとも言え、ユニクロの企業体質の一端を象徴するものと見ることができる。
◇『警察に届けるな』と事件の隠ぺいを指示
証人尋問でのユニクロ側証言によれば、店内で暴行事件を起こしてもなお懲戒処分されない宮店長は、その後、暴行ではなく「横領」のかどで懲戒処分を受け、ユニクロを辞めた。
「宮の横領の件は、返品処理してレジから現金を抜く『架空返品』で、常習でした。私やスタッフは事件以前からSV(=宮店長の上司)に相談していたんです。宮は他にも問題を起こしていたので、本来なら事件が発生する前にクビになるはずでしたが、コネ入社だからか辞めさせなかった。暴行事件でも、会社は、被害者である私の味方をしてくれず、宮を懲戒解雇するどころか、宮の将来に配慮し、『警察に届けるな』と暴行した側を擁護しました。とにかく業界紙とのつながりが大切だったのです」
裁判における事実認定では、事件発生翌日について、こう記されている。
太田(注:宮店長の上司)は、原告(注:A氏のこと)に対し、「被告宮の将来もあるので、警察に届け出ないでほしい。」旨を述べたが、原告は、「警察に届け出る。」旨を答えた。
会社のために、犠牲にされるユニクロ社員。社員の安全・健康よりも、加害者や会社の評判・業績。これは、社員10人ほどを取材した筆者として断言できるが、今日まで続くユニクロの一貫した姿勢といえる。
◇労基署に半年も報告書を提出せず「労災隠し」
A氏は98年12月2日、千葉中央警察署に、被害届を提出。略式起訴され、刑法204条「傷害」の罪で罰金20万円の有罪が確定している。
一見して誰の目にも明らかな労働災害であるが、労災認定はすぐに行われたのか。
事件の翌日(98年11月18日)、「警察に届けるな」と指示したユニクロの店舗経営部・太田登志嗣(A氏の上司)は、なんと「労災ではない」とA氏に述べ、実際、会社側は、労災申請を行わなかった。
「当初は、『会社の名が外へ出ると困る。今後、人事の希望を聞くから。本社がいいか、地元がいいか』と懐柔してきたんです
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あなたが自分の主観で「これはなし」と判断したのと同様に、他人の主観で裁かれて「殴られてもやむなし」とされてもあなたが納得して異議を申し立てないなら、ありでしょうけどね。
>それで障害等級1級とって、これから働かなくても生活保護もらえて、多額な賠償金もらえて
そんなに羨ましいですか。後遺症が残って苦しんで、人からは証拠もないのに仮病みたく扱われる人生でもですか。