<秋田県男鹿市議会>軍機オスプレイの配備と低空飛行の反対を求める意見書

2012-09-06 08:50:01 | 社会
加賀谷いそみさんから
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秋田県男鹿市議会で「米海兵隊垂直離着陸機MV22 オスプレイの配備と低空飛
行の反対を求める意見書」を可決し、総理大臣と防衛大臣に提出しました。
臨時議会が開かれたため県内でも早い提出ですが、今後各自治体で定例会が開か
れますので、注視したいと思います。

-----------意見書-----------

米海兵隊垂直離着陸機MV22オスプレイの配備と低空飛行の反対を求める意見書

 米国政府は、6月29日、海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの日本配
備を日本政府に正式に通告しました。7月23日に山口県岩国基地に搬入・試験
飛行を行い、10月初旬に沖縄県普天間基地で本格運用しようとしています。オ
スプレイは、開発・試験段階から墜落事故を繰り返している欠陥機です。 今年の
4月にもモロッコで、6月には米フロリダ州で墜落事故を起こしました。
 米議会でオスプレイの主任分析官がエンジン停止時のオートローテーション機
能に 「欠陥がある」、 「米連邦航空局の安全基準を満たしていない」 と証言し
ています。日本の航空法でも、本来ならば飛行が禁止されるものです。 安保条約
の義務を口実とした配備強行は、憲法に基づく国民の生命と安全を守る立場から
許されるものではありません。
 「世界一危険な」普天間基地に、最も危険な欠陥機を配備する日米両政府の企
てに、沖縄県知事や県議会、41市町村すべての首長と議会が反対を表明してい
ます。
 米軍は、オスプレイ配備の「環境審査報告書」で、岩国基地やキャンプ富士を
はじめ、全国6つの低空飛行訓練ルートで訓練する計画を明らかにしています。
そのうちの一つ、ピンクルートは秋田県上空に設定されています。米軍の低空飛
行訓練は、敵の監視と探知を避け、 低空で侵入する技術の向上を目的としていま
す。その高度は150メートルといわれています。「日本防衛」 とは何の関係も
ない“殴り込み” のための危険な訓練であり、許すことはできません。 山口県
など24都道県と岩国市をはじめ多くの市町村がオスプレイ配備反対・慎重の意
見表明をしています。7月19日には、全国知事会が 「関係自治体や住民が懸念
している安全性が確認できない状況では受け入れることはできない」 と搬入に反
対する緊急決議を全会一致で採択しました。2010年2月と6月には、大館市
比内地区で米軍機による低空飛行の爆音で、比内鶏が大量に圧死する事件があり
ました。低空飛行による爆音被害は全県に及んでいます。危険な欠陥機MV22
オスプレイの低空飛行訓続は絶対に許すことはできません。
 地域住民の生命と安全を守る立場から、 次の事項について強く求めます。

               記
1 危険な欠陥機である垂直離着陸機MV22オスプレイの配備を中止するこ
と 。
2 MV22オスプレイの危険な低空飛行訓練を実施しないこと 。
 以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。



                    平成24年8 月8 日
                     秋田県・男鹿市議会
                      議 長 吉 田 清 季

内閣総理大臣 野 田 佳 彦 様
防 衛 大臣 森 本   敏 様

-----------終わり-----------

秋田県では、市民団体が米軍機の飛行監視を続けています。当初は、低空飛行に
重点を置いていましたが、最近は、米軍機の飛行を許さない取り組みとして、全
県で飛行監視をしています。男鹿にもちょくちょく飛んできます。市街地付近で
急旋回飛行を披露してくれたこともあります。

低空飛行訓練は、操縦士を心身ともに極限状態に追い込む過酷な訓練です。
「パイロットの小さなミスでも命取りになるのが根本的な欠点だ」(米国防総
省の国防分析研究所でオスプレイの分析官だったレックス・リボロ博士)「操縦
ミスの『許容範囲』が非常に小さく、ほんのわずかなミスでも墜落につながる」
「ほぼ100%正しく操縦しないと問題が起きる」(ローレンス・コープ元国防
次官補)
というヒューマンエラーを一切許さない軍機オスプレイは、飛行地域の住民ばか
りではなく、パイロットとその家族の人権をも奪います。
オスプレイとその運用は、軍隊の本質を象徴しています。

7月に、オスプレイの低空飛行訓練の予定経路が報道されました。軍隊言うとこ
ろの「リスク分散」が「リスク拡大」であることは、「米海兵隊の沖縄県道一〇
四号線越え実弾砲撃訓練の移転訓練」で思い知らされているはずです。
今までの米軍機の低空飛行を見ても、ルートもあってないようなものです。いつ
我が家に飛び込んできても不思議ではありません。

オスプレイは適当な規模のヘリパットがあればどこにでも離着陸もできます。運
用されれば、頻繁に「緊急着陸」する可能線もあります。飛行訓練の傍ら、ほど
よいヘリパットはないか探しているかも知れません。
大館能代空港が建設されたとき、青森県の三沢基地所属の米軍機の飛行ルート付
近でもあったため、いずれ軍民共用空港になるのではないかと懸念されたことが
ありました。今後防衛省が米軍にどんなサービスを提供して「御理解と御協力が
得られるよう誠心誠意、最大限の努力をしていく」か、知れたものではありませ
ん。

沖縄県東村の高江地区では、オスプレイ配備に伴うヘリパットの建設工事が強行
されています。オスプレイの飛行そのものは自治体に何ら見返りがないので諸手
を挙げて反対しても、ヘリパットの建設工事は日本側が費用負担をするので、地
元に利害関係が生じ、民意の分断を招きます。「自然生態系の宝庫」といわれる
高江でも、粘り強い阻止活動が続けられていますが、東村村長がヘリパット建設
を容認するなど、工事を許すスキを残しています。
オスプレイ運用を許さないヘリパット建設阻止の取り組みは、オスプレイ配備阻
止の要ともいえます。

空中空輸機導入の際もそうでしたが、軍隊はオスプレイにも「輸送機」のイメー
ジを植え付けようとしています。最近ではそれに乗せられるマスコミも出てきま
した。
今回も官僚の策に押し切られるのでしょうか。
しかし、「殺すな」の取り組みは、各地で続いています。

        加賀谷いそみ


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