私の劣等感と敗北感

昨日は休みでしたので

久しぶりに義兄を連れてドライブに行きました。

元々義兄は運転の仕事をしてたのですが

姉が亡くなってからは

免許証を返上して今は車がありませんから

あまり出かける事も無くなり

家の中で悶々としてるでしょうから

たまには気晴らしで外に連れ出そうと思ったのです。

で

近くの宮ケ瀬ダムに行き

駐車場で車から降りて

湖畔の公園に行こうとすると

目の前に現れたのが

高い階段です。

それを見て思いましたね。

この階段は義兄には無理

と

まぁ下る事はできるかも知れませんが

帰りの上り

これはかなりの体力が要ります。

なんせ８３歳ですからね

私のゴルフ仲間の皆さんでも

その年齢の人たちは無理だと思います。

私は自分だけであれば問題がありませんが

さすがに義兄を背負って昇る自信がありません

で

言った訳です。

“下に降りるのは諦めよう”

と

すると

その私の声を無視して

トコトコ降り始めました。

実際には無視した訳ではありません

高齢で耳が遠くなり

私の話が聞こえてないのです。

で

私も腹をくくりました。

最悪決死の覚悟で

背負って階段を上って帰ろう

と

で

下に降りると

そのまま湖畔に行き

つり橋を渡ったり

また水鳥を見たりと

あっと言う間に１時間半が経過していました。

歩いた歩数を測ると

6000歩

まぁ私は日頃ゴルフをしてますから

何ともありませんが

さすがに義兄は限界かと思いますので

言いました

しばらく椅子で休んでから階段を上がろう

と

すると

また私の話を無視して

勝手に階段を上がり始めました

私は仕方なく後ろからついて歩き

立ち止まったら支える

そのつもりで上り始めました。

まぁしかし本当に驚きましたね。

義兄はその歳で

まったく休むことなく

一気に速足で階段を上り切ったのです。

恥ずかしい話ですが

私の方が付いてくのがやっとでした。

私は数を数えながら上がりましたので

終わって見れば

140段の階段でした。

日頃

家に籠って運動もしない高齢者が

何でこんなに体力があるのか

聞きました。

まぁ聞けば単純な話ですね。

駅から離れた山の近くに住んでますから

買物するには

駅前までバスで行ってる訳です。

で

その日頃の生活だけで

毎日１万歩以上歩きますし

床屋まで行くにも

片道40分かけて歩いて行きますから

そんな時には３万歩以上歩く事もあるのだそうです。

つまり

不便な生活をしてるために

生きるためだけでも

それだけ日頃から運動してるのです。

一方私はゴルフでは歩きますが

週に１回だけですからね

運動量でははるかに負けてるのです。

似たような話が沖縄の兄の口からも出た事があります。

兄が午前中畑仕事をしてきて

午後から私とゴルフ

なんて事が良くありますが

私が

疲れないの？

って聞くと

不思議そうに

ゴルフで疲れる人もいるの？

って聞き返して来ました。

まぁこれも良く考えれば当たり前ですよね。

日頃から重労働をしてる訳ですから

ゴルフなんてのは

運動の内にも入らないのかも知れません。

この二人の兄を見てると

時々自分が情けなくなります。

不動産の仕事は肉体労働ではありませんので

体力が低下してるのです。

だから

ゴルフをやってるって面もありますが

ただ

その程度では

とてもダメですね。

今更どうしようもありませんが

この敗北感

結構強い物があります。

私は今

不動産で何百億の財産を築いた

なんて言う人を見ても

何の敗北感も湧きませんが

自分の両親と兄

これには大きな劣等感があります。

サトウキビ農家の過酷さ

これを知ってますからね。

一生をそのサトウキビの栽培

しかも村で一番の収穫量を上げ続けた

両親と兄

本当に凄いと思いますよね。

しかもですよ

私の姉も

７０歳に近いのに

そのサトウキビ栽培に復帰したのです。

それに比べて

私は東京の不動産屋で

冷暖房の効いた事務所で

椅子に座りっぱなし

自己嫌悪に陥りますね。

まぁしかし

これがあるから

謙虚でいられるのです。

自分は大したシロものでは無い

と

不動産を転がして

大金を手に入れて

毎日大酒食らって

腹はブクブク

せめてその仲間にだけはなりたくない

随分前から思ってる事です。

が

実際には私も腹はブクブクですね。

これ

死ぬまでになんとかしたいですね。

恥ずかしいです。