井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

宮丘公園の花3クズ

2014年08月25日 | 日記


クズの花。マメ科クズ属。
花そのものは可愛らしく「秋の七草」にも数えられる。
旗弁基部には黄斑があって昆虫を呼び寄せるための蜜腺だという。
根には多くのデンプン質を蓄え、葛粉として利用され、「葛根湯(かっこんとう)」という風薬にもなる。



クズの葉枕。
葉柄や小葉柄の基部は膨らんでいて「葉枕(ようちん)」と呼ばれる。
ネムノキの葉枕は睡眠運動に関わる。



クズの昼寝。
クズの場合はネムノキのように夜眠ることはしないし、オジギソウのように接触刺激でお辞儀するのでもない。クズの場合は強すぎる日中の日光に対して昼寝する。葉を立てて受光量をコントロールするのがそれである。
クズの地上部の大部分は冬を前に枯れるので、多くの図鑑では「つる性多年草」としているが、基部が木化して地上部に冬芽をつけるという木本の特徴を見せるところから、「日本の野生植物(平凡社)」では「つる性小低木」としている。要するに木本と草本の中間的存在ということである。
コメント
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