井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の樹木ウォッチング・トチノキ1

2022年05月31日 | 日記

トチノキの樹形。トチノキ科トチノキ属。
トチノキは渓谷沿いの湿った肥沃な土地を好む落葉高木、大きいものだと樹高30mにもなる。
九州~北海道南西部に分布し、札幌市・手稲~小樽市・銭函辺りが北限とされる。
日本ではトチノキ科トチノキ属トチノキの1科1属1種という特別な存在で日本の固有種である。
トチノキの冬芽1。
トチノキはホオノキに次ぐ大きな頂芽をつける。頂芽は卵形~長卵形で先はややとがり、鈍い4稜があって樹脂をかぶってべとつく。
冬芽の役割、冬の低温がら組織を守ることも大事だが、乾燥に耐えることも大事で樹脂はそのためのもの。1年生枝には普通3対の葉をつけると言われる。芽鱗痕(前年の芽鱗が落ちた跡)の上に3対の葉痕が密に(短枝状に)ついている。
トチノキの冬芽2。
頂芽は花芽(実際には葉を伴う混芽)で大きく、側芽は葉芽で小さい。
冬芽は十字対生(前の冬芽と次の冬芽とで対生軸が交差していて、上から見ると十字に見える)につく。
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北海道の樹木ウォッチング・エゾヤナギ2

2022年05月30日 | 日記

エゾヤナギの葉1。ヤナギ科ヤナギ属。
エゾヤナギの葉は互生につき、長楕円状披針形。縁には細かい鋸歯がつく。新葉の縁は巻かない。
エゾヤナギの葉2。
上:表面  下:裏面
表面は濃緑色で、裏面は粉白色となる。葉脈は表面で凹み裏面では突出するが左程目立たない。
エゾヤナギの托葉。
エゾヤナギの托葉は径6mmほどの円形で目立つ。
エゾヤナギを同定する上で一番のポイントとなる。
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北海道の樹木ウォッチング・エゾヤナギ1

2022年05月29日 | 日記

エゾヤナギの樹形。ヤナギ科ヤナギ属。
エゾヤナギは北海道からサハリンなど寒地に生育する落葉高木、「蝦夷ヤナギ」の名前はそこから。
本州でも上高地などでは見られる。樹高は大きいものだと15mほどになる。
エゾヤナギの冬芽。
エゾヤナギの冬芽は卵状紡錘形、紫褐色~帯黄褐色、偏平で伏生(枝に並行に密着)し、白っぽいロウ物質をかぶることも。
エゾヤナギの樹皮。
エゾヤナギの樹皮、若木では平滑系だが、成長するにつれ縦に裂け目が入る。
平滑部分には地衣類がつきやすい。
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北海道の樹木ウォッチング・エゾノカワヤナギ2

2022年05月28日 | 日記

エゾノカワヤナギの新葉。ヤナギ科ヤナギ属。
エゾノカワヤナギの新葉の縁は裏側に巻く。ただし、良く似たエゾノキヌヤナギやオノエヤナギも同じように裏側に巻くので、この特徴だけでは同定のポイントにはならない。
エゾノカワヤナギの葉。
エゾノカワヤナギの葉は細長い線形。縁には浅い波状の鋸歯がつき、葉裏は多少とも粉白を帯びる。
細長いということがエゾノカワヤナギ一番の特徴だが、エゾノキヌヤナギやオノエヤナギも同じように細長いので、細長いという印象だけでは同定出来ない。
ただ、エゾノキヌヤナギのような葉裏の毛はないし、オノエヤナギと違って葉裏は粉白を帯びる。
エゾノカワヤナギの托葉。
エゾノカワヤナギは托葉がよく発達し、狭披針形で先は鋭尖形。
細長い葉とこの托葉が確認できれば、エゾノカワヤナギと同定して先ず間違いない。エゾヤナギも托葉がしっかりしているが形が大分違う。
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北海道の樹木ウォッチング・エゾノカワヤナギ1

2022年05月27日 | 日記

エゾノカワヤナギの樹形。ヤナギ科ヤナギ属。
川原や川岸に多い落葉小高木、樹形は6~7m程。
株立ちになることが多い。
エゾノカワヤナギの冬芽。
エゾノカワヤナギの冬芽は紡錘形~長楕円形であまり偏平しない。3/8のラセン生。
葉痕は隆起しV字形、維管束痕は3個。1年生枝は帯紫褐色。
エゾノカワヤナギの樹皮。
エゾノカワヤナギの樹皮は灰褐色で縦に裂ける。
成長するにつれ裂け目は深くなる。
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