トチノキの樹形。トチノキ科トチノキ属。
トチノキは渓谷沿いの湿った肥沃な土地を好む落葉高木、大きいものだと樹高30mにもなる。
九州~北海道南西部に分布し、札幌市・手稲~小樽市・銭函辺りが北限とされる。
日本ではトチノキ科トチノキ属トチノキの1科1属1種という特別な存在で日本の固有種である。
トチノキの冬芽1。
トチノキはホオノキに次ぐ大きな頂芽をつける。頂芽は卵形~長卵形で先はややとがり、鈍い4稜があって樹脂をかぶってべとつく。
冬芽の役割、冬の低温がら組織を守ることも大事だが、乾燥に耐えることも大事で樹脂はそのためのもの。1年生枝には普通3対の葉をつけると言われる。芽鱗痕(前年の芽鱗が落ちた跡)の上に3対の葉痕が密に(短枝状に)ついている。
トチノキの冬芽2。
頂芽は花芽(実際には葉を伴う混芽)で大きく、側芽は葉芽で小さい。
冬芽は十字対生(前の冬芽と次の冬芽とで対生軸が交差していて、上から見ると十字に見える)につく。