井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

あやめケ原の花エゾノヨロイグサ

2014年08月02日 | 日記


エゾノヨロイグサ。セリ科シシウド属。
「エゾニュウに似るが茎は細く紫色を帯びる」と図鑑の解説にあるので、大型のセリ科で茎が紫だとみんなエゾノヨロイグサと見てしまうが、エゾニュウにも紫色の茎のものがある。
一般的にエゾニュウは壮大でそれだけで大凡の見分けはつくが、花序の形でも見分けることができる。エゾニュウの花序の上面は比較的平らであるのに対してエゾノヨロイグサの花序では丸くて半球状になる。



エゾノヨロイグサの葉。
エゾノヨロイグサの葉はエゾニュウに似る。
標準和名には時としていい加減なところがあるが、学名にはそれはない筈。
ところが、このエゾノヨロイグサの場合(種名)は図鑑によって2通りある。多数派は「アノマーラ」で少数派は「サハリネンシス」。多数派が正解ということでもなかろうし、双方正解というのも変である。標準和名には別名というのがあるが、学名にも別名があるという話は聞かない。



エゾノシシウドの葉。セリ科エゾノシシウド属。
エゾノヨロイグサはシシウド属で、エゾノシシウドはエゾノシシウド属。
エゾノシシウドの葉はエゾニュウよりアマニュウに近く、小葉が丸っこい。
葉の表面の葉脈が凹んで皺が寄ったように見える。
コメント
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