井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

釧路湿原の花6タヌキモなど

2014年08月14日 | 日記


タヌキモの蕾。タヌキモ科タヌキモ属。
池や水辺などに浮遊する多年草。
やや太い茎に葉が密に互生する。その全体の姿を狸の尾に見立てて「狸藻」と呼ぶというのだが、そのように見えるケースはあまりない。
葉腋から花茎を伸ばし黄色い花をつける。



タヌキモの花。
花冠は唇形で下唇の中央部が膨らんでいて雄しべ・雌しべを隠す。「仮面状花冠」。
ハナバチなど特定の花粉媒介者(ポリネーター)を選別するためという。
しかし、このタヌキモは殆ど結実しないというからポリネーターの選別などあまり意味がないともいえる。
葉は水中にあって観察は難しいが、葉の所々に補虫嚢をつけ小動物を吸い込み栄養にする。食虫植物。
自ら消化酵素をもつモウセンゴケやムシトリスミレなどとは違い、補虫嚢の中に生息するバクテリアの助けを借りて消化するという。



タチギボウシ。ユリ科ギボウシ属。
北海道でよく見かけ判別に迷うギボウシの仲間、タチギボウシとオオバギボウシがある。
図鑑の検索表ではコバギボウシとトウギボウシとなっていて、タチギボウシはコバノギボウシの1変種、
オオバギボウシはトウギボウシの別名ということになっている。
両者の見分け方、タチギボウシでは花披の内側の脈が濃く着色するのに対して、オオバギボウシの場合は着色しないか、極薄い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする