ホームレスの 合田 耕一 アメリカで服役中の 郷隼人 の二人です。
朝日新聞の 月曜歌壇の常連です。前からこの歌人達が気になっておりました。
勿論作品も、心を打たれる作が多いのです。
合田耕一は80首の投稿の内36首が選ばれています。然し、合田の投稿は、9ケ月で終わりました。
理由は不明です。余りに皆が騒ぎ始めたからとか、
亡くなったのではとか。
質の高い歌から、類推し、元はしっかりした職業を持っていたのでは? と、いろいろ考えさせられる人物像が、作品から見えてきます。
もっともっと、作品に触れたい思いがあります。
鍵もたぬ 生活に慣れ 年を越す 今さら何を脱ぎ棄てたのか
百匀の (赤いきつね)と 迷いつつ 月曜だけ買う 朝日新聞
親不孝 通りと言えど 親もなく 親にもなれず ただ立ち尽くす
郷隼人 彼は今もアメリカの獄中から投稿しています。日本を思う心情の歌に、惹きつけられています。
囚われて 母の死目に 会えもせで 歌詠むなどと 我は愚か者
獄に読む 母の文こそ哀しけれ 父の介護に 疲れ果てしと
鹿児島は 今頃きっと 梅雨ならむ あの鬱陶しさが 今は恋しき
風呂吹きに 芋粥、鮟鱇鍋などを 思い浮かべる 時雨るる夜は
極限の生活環境の中で、二人が表現出来るのは歌の中だけです。
これからも月曜日の朝日歌壇では、私は 二人の名前をまず探すことでしょう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます