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バロック時代のピッチについて

2021年06月29日 | 音楽
 個人的には、しょせんシロートに過ぎないが、もう半世紀もバロック音楽を聴いたり演奏したりしてきている。だから、当時のビッチが現代とは違い、それからひと言で言うのはなかなか難しいのだと知ったけれど、一般人は言うに及ばず、クラシック音楽愛好家も、あまり関心はないようだ。まあいいけど。


 当時は情報化社会ではなかったし、そもそも楽器を演奏する人々も限られていたのだから、ピッチをあわせることも仲間内だけのものだった。
 現在、一部?でバロック音楽のピッチは今より半音低いa≒415 だと思われているようだが、そうでもない。415はたしか、当時の有名なオルガンに縛り付けられていた音叉のひとつがそうだったというだけだと聞いた。
 バッハはカンタータで、415くらいと、さらに半音低いピッチが時代を経て使われ、同時にコーアトーンという現在より半音高い!ピーチを使っていたらしい。
 現在より全音低いピッチはヴェルサイユピッチと呼ばれ、ヴェルサイユ宮殿で使われ、たぶんそれがドイツに入ってきたんじゃなかろうか。当時ローマ(コレッリ)もそのくらいだったらしい。
 一方ヴィヴァルディのヴェネチア、ロンバルディア地方は440くらいのピッチだったらしい。今、ヴィヴァルディを415でやることはプロでも許されているが、それは歴史的には間違っている、というのは鈴木秀美の受け売り。
 イギリスでは現在より半音以上全音未満くらい低かったらしい。(408とか聞いたような気がするがすみません、いい加減に書いてます)
 教会のオルガンが当然、ばらばらのピッチだったらしいが、辺境の貧しい村ほど高い、それはパイプを短くして、特ににスズを節約するためだ、というのはおもしろい話だなあ。
 写真は2本ともアルトだが442と415。半音違うとこれだけ長さが違う。短ければ(音が高く)スズもずいぶん節約できるわけだ。


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