特定非営利活動法人白河花里倶楽部れぽーと

東北の南端福島県白河市で活動するNPO法人。2017年10月より、動物関連はアメブロ「花里れぽーと」で更新致します。

オープンガーデン白河(仮称)

2010-11-19 15:21:11 | 園芸福祉


 個人的に来年からオープンガーデンを始めたいと考えています。さりげなく顔見知りの方々に宣伝すると皆さん「行きます」と言ってくださいます。この調子だと数人は確実に来て下さるでしょう。

 さて、問題は私の庭が公開に値するかどうかです。まだまだと自分でも思います。でも、公開するとなると意気込みが違ってきます。現在、チューリップや水仙などの球根を埋めていますが、今までよりも真剣です。

 写真は今年の家の庭です。アーチに絡まるのはオールドローズ「アルベルティーヌ」。よろめくほど美しいバラです。数百年前の女性たちもこのバラを見てよろめいたのかもしれません。バラには不思議なロマンがあると感じています。
 
  オープンガーデン白河(仮称)の参加者募集は、来年の市広報誌などに掲載していただこうと考えています。その時は宜しくお願い致します。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

園芸療法映画「グリーンフィンガーズ」

2010-11-17 14:57:53 | 園芸福祉


 「花は人の心を癒す力がある」と信じ、私たちは地道に活動を続けています。イギリスは園芸大国ですが、映画や童話の中にもそれを表すものがあるように思います。例えば児童文学の名作と称される「秘密の花園」には素晴らしい庭が登場し、病んだ少年を癒します。ピーターラビットシリーズに登場する自然も本当に素晴らしかった。他にも英国ドラマ「バーナビー警部」に登場する英国の景色、個人の庭の美しさに驚きます。英国人のガーデニングに対する熱意は日本人には理解できないレベルではないでしょうか。

 英国映画『グリーンフィンガーズ』は、実話を基に作られた映画だそうです。英国コッツウォルズの更生刑務所が舞台ですが、刑務所長が庭造りを入所者に命じることから、この嘘のようお話が始まります。お花とは無縁の生き方をしてきたような入所者たちが園芸に目覚め、その中には「グリーンフィンガー」と呼ばれる天才的才能を持つ者もいた・・・というお話ですが、映画の中の庭が本当に美しい。また、入所者たちが園芸に興味を持ち始め、それから変化していくところが素敵な映画です。まさに園芸療法。園芸は人の心を癒すということを実証した映画と思えました。

 花は生きています。動物も同じですが、人を地位や役職などで差別することもない。そして、手をかければかけただけ美しく咲いてくれます。日々変化する植物を相手に過ごすことにより、人間も変化する。自然は偉大だと感じます。ぜひ日本の更生施設や刑務所でも園芸療法を採用してほしいものです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チューリップの球根120個

2010-11-09 06:32:48 | 園芸福祉
 チューリップの球根120個購入しました。これは花里花壇ではなく、道路沿いに植える予定です。以前はフラワーワールドさんから球根をいただいたこともありましたが、甘えてばかりも悪いので現在は購入しています。
 チューリップはたくさんの種類がありますが、格安の古典的なチューリップを購入。掘り上げることはせずに毎年球根を足していきたいと考えています。







 私の家には柿の老木があります。今年は大豊作で干し柿作りに忙しい毎日です。また、個人的に来年からオープンガーデンを行いたいと考え、その準備もしています。オープンガーデンいわきさんは15年も前からオープンガーデンをされているそうですが、白河市ではまだ始まっていません。この文化の遅れにゾッとします。15年!? 
 この季節、昨年の落ち葉が腐葉土になっているので、それをバラなどの根元にあげて回ります。バラは定置ですが、ジギタリスなどはこぼれ種で増えて行きます。来年はどんな庭にするかを考えながら移植しますが、本当に難しい。また、ガーデニングや野菜栽培の基本は土づくり。基本の大切さを実感しています。花は結果でしかないのです。その土は落ち葉や枯れ草や野菜などでできる。ミミズなどは分解を助けてくれる。皆が協力して地球が成り立っている。そんなことを考えます。
 
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪見坂の秋海棠

2010-10-21 05:15:49 | 園芸福祉


 雪見坂の補修工事がほぼ終了しました。偶然ですが、私が花を植えている坂が工事となりました。秋海棠(シュウカイドウ)がきれいに咲いている時期に工事を知りギョッとし、工事業者と市役所担当課と現場でお話をし、シュウカイドウは根っこごと移動させ、工事終了後に私が植え直すということで妥協しました。それにしても2百メートルほどの距離に植えていますので業者さんも大変だったことと思います。ご苦労様でした。そして、植え直すのも大変。まだ終わっていません。



 日陰に批難していた花たちは、今も花を残して咲いています。移植しても以前のように綺麗には咲きませんが、多年草なので根っこは残りますし、種がこぼれれば来年は綺麗に咲いてくれることでしょう。本当に今年のシュウカイドウは綺麗でした。たくさんの方に褒めていただきました。

 雪見坂全部がシュウカイドウではなく、日当たりの良い場所にはコスモスを植えていたのですが、この土地に合わないのか花つきが悪いようです。来年はシュウカイドウだけにしたいと思います。このシュウカイドウは日陰に強い花で、毎年こぼれ種で増えていきます。密生させると他の雑草を防ぐこともでき、とても便利な花です。大株になった場所のシュウカイドウは怪しいほどに美しく、夜、車のライトに浮かび上がる姿は、ある種妖艶といえるほどの美しさでした。この地域は不法投棄が多いのですが、以前の草ぼうぼう時代と比べると激減しています。また、ジョギングや散歩をされる方々、ご近所の高齢者の方々などに花を楽しんでいただいています。移植をしながらご近所の方々や犬の散歩で通る方々とお話をするのも楽しみとなり、花を通しての交流は人を明るくさせるなぁと実感しています。
 田舎では「園芸療法」という言葉も知らない人が多く、私たちのような活動は軽視されています。しかし、福祉の専門家とかボランティアだとか名乗る人に笑顔で挨拶もできない人が多いという現状をご存じでしょうか?スーパー等接客マナーの研修を徹底して行う企業に従事されている方の笑顔の方が人を幸せにしていると感じています。それと同じように、邪心のない花は美しく人の心を癒します。ボランティアが自己犠牲ではなく自己実現となっている現在、私たちは脇役に徹し、主役の花を引き立てるために人目につかずに活動をします。なぜなら、花より人の心を癒せる力を持っているとは思えないからです。本当に花は美しい。「自然は大」です(高浜虚子著『虚子俳話』より)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「秘密の花園」と園芸療法

2010-01-04 17:53:36 | 園芸福祉
新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます



 白河では大晦日の夜から雪が降り出しました。元旦の朝、窓の外は真っ白。ホワイトお正月となりました。昨日今日と晴れていますが、まだ雪が残っています。落ち葉集めと枝切りが途中なのですが。。
 この時期、春が待ち遠しくなります。毎日毎日花のことばかり考えてしまいます。いつの日か映画「秘密の花園」のような庭を造りたい。



「小公女」で有名なバーネットの名作「秘密の花園」が原作の映画です。両親を亡くし親類に引き取られた少女のお話。悲しみに満ちたお屋敷には秘密の花園があり、荒れ果てた花園の手入れを始めた子どもたちは自然の中で心を癒していくという感動的なお話です。映画では秘密の花園を再現していますが、これが本当に素晴らしい。
 最近「園芸療法」という言葉を雑誌などで見ることが多くなりました。これは米国でベトナム帰還兵の心のケアに使われだしたのが始まりだそうです。手嶋龍一氏の著書の中にもベトナム帰還兵が密林に入り生活をすることで人の感情を取り戻すという実話がありました。雄大な自然の営みの中で生きることは、どんな薬よりも効果があったようです。
 「秘密の花園」を観ると、これも園芸療法といえるのではと思えてきます。ウサギや山羊が走り回り、蝶や蜂が飛ぶ庭。小さな種を土にまけば、春には大きな花が咲く。これだけでも自然の不思議です。あの小さな小さな種から2メートルもの植物が育つのです。そして、英国の庭は本当に美しい。一つの芸術です。あんな庭を造りたいと願っています。

 花里では小学校前の市有地を花壇にして市民に公開しています。ここでは残念ながら安い花しか植えることができません。昨年はチューリップの球根を掘り出され盗まれました。百合や何や、きれいな花を植えると折られる、盗まれる。本当はいろんな花を植えて子どもたちや通行する人に見てほしいのですが、残念です。

 私たちは園芸は一つの福祉であり芸術であると考えています。ボランティアにもいろいろあり、笑顔になれないような現実もあります。また、現在の日本では、高齢者や学生や専業主婦の方々に依存するしかないという限界もあります。私たちに何ができるのかと考えると、かなり小さなことしかできない現実を直視することになります(苦)。 その中でも、園芸に重きを置くのは、誰もが軽視することでありながら、とても重要なことだと感じるからです。例えば雑草。迷惑だと思われる存在ですが、神様は無駄なものや迷惑なものはお創りにならなかった。雑草は1週間で成長しますが、これが何カ月もかかって成長しては草食動物など困るものもいるわけですよね。また、土の中や雑草の中には、目に見えないたくさんの生物が住んでいるそうです。皆、何かをして生きています。私たちには見えなくても必要があって生きています。この世に無駄な命はないと感じます。これをぜひ子どもたちに教えていただきたいと思います。除草剤を散布することは、雑草が迷惑だと考えるからでしょう。迷惑な存在を消去するというのは、ある種人間の傲慢さだとも言えるのではないでしょうか。「共存」「共生」というのは簡単なようで難しい。相手の立場で考えると・・・「沈黙の春」でレイチェル・カーソンは、虫にとって農薬散布は核のようなものだと書いていますよね。迷惑な存在を皆殺しにするのではなく、共生していきたいと願います。路上生活者の方々が、野良犬や野良猫を飼っていることがあります。路上生活者を襲撃する若者は「野良犬や野良猫のように迷惑な存在」だなんてことを言います。好きで野良になったんじゃない。人間に捨てられたんです。人も同じ。社会制度の不備が原因とも言えるのではないでしょうか。簡単に弱い命をイジメて排除するのではなく、小さな命に対する思いやりの心を、小さな時から教えてほしいと願います。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする