糖尿病の薬が心臓の薬になる!?

　ある病気のために開発された薬に他の病気を治す効果が
発見されることはときどきあります。
意外な効用ということですが、今回は…




「糖尿病薬を慢性心不全薬として申請」

まだ、申請が出されたばかりで、実際に認可されるのはもう少し先になります。
SGLT2阻害薬という種類の糖尿病薬は、血糖値を下げる効果以外に
｢心不全の予防」｢腎機能低下の予防」という効果が認められるデーターが
出ていました。
この薬の｢心不全の予防」や｢腎機能低下の予防」の作用機序は血糖を下げる
ためではないので、糖尿病以外の患者さんでも効果があると考えられています。
世界的な大規模臨床試験で心不全散ろう効果は糖尿病の患者賛意外でも
認められました。
この結果から心不全の治療をする薬として糖尿病薬を申請しようというのです。

まだ、認可されているわけではありませんが、心不全のある糖尿病患者さんで
SGLT2阻害薬を使うと、心不全がよくなって浮腫がなくなることを
経験しています。
さて、糖尿病以外の心不全治療として用いれるようになると、われわれ心臓を
診療しているドクターにとって選択肢が増えることになりそうです