老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

双眼鏡

2015-08-26 15:55:42 | 俳句
      ☆   艪の音のしづかな秋となりにけり    長谷川櫂

      ☆   秋風や生き永らえて艪を漕げる   長谷川櫂


海が見える 二階の窓辺に、双眼鏡 を置いてある。
今朝は昨日の 大型台風の後だけに、空もすっきり、海も碧く、輝いている。
久しぶりに、双眼鏡 を覗いた。
小豆島が、手を伸ばせば、触れるばかりの近さにある。

    🐰  秋興の掬ひ取らんか瀬戸の海    

小豆島の山の頂に、白いお姿の観音様の像がある。この観音様は、秋の澄みきった空や冬晴れの時には、我が家の二階から肉眼で見ることが出来る。ほんの小さく、細い蝋燭のようなお姿だ。他の季節は 双眼鏡 の焦点を合わさなければ、見えない。幸い、今朝は、肉眼で見ることが出来た。いつも 白いホテルと、島の町並も見える。

観音様さまとこのホテルを訪ねたくなり、6~7年前、一泊の島旅に出かけた。

境内に咲いた芝桜が美しい季節。
小豆島大観音仏歯寺(別名 しあわせ観音)は、全国の多数の檀信徒の浄財寄進により建立されたそうだ。
60~70メートルの高さがあるだろうか。エレベータで最上階に行くと、展望台になっていて、周囲の景色が一望できる。
この山の頂は150メートル程だから、観音さまの高さと合わせて、相当の高さだ。
さて、わが家の方が見えるか?
どうやら、我が家から見える、観音さまは後ろ姿らしい。瀬戸の海は見えるが、我が家の方角は、全然見えない。

夜は 我が家からいつも見ているホテルに泊まった。ここからも我が家の方角は、判るのだが、海岸ぶちに建っている、大きな市役所の屋根さえ、影も見えない。

観音さまが見える朝は、手を合わす。
ホテルに夕べの灯が点れば、旅の想い出が甦る。
そんな位置関係の島を双眼鏡で見る。昨日の台風には、凄く荒らされたらしいが、今朝は静かな海の向こうに、山影を重ねている。



   しりとり俳句から生まれた句
 
   🚃     蝉紛れ込む最終の電車かな

   🚃     秋暑し社旗はためかす車かな   
 
   🚃     天気予報外れてうれし村芝居
 
   🚃     二度寝してより長き夜の長きかな

   🚃     薄紅葉阿吽の猪のおどけ顔

   🚃     鳴りどおす搭の風鐸野分だつ
 
   🚃     離れ咲く赤のまんまと白まんま

 消化不良の句を、ゆっくり推敲しなくては、、、消化不良か。
平気でブログに載せる消化不良の オソマツさん。 自嘲気味。
       
         
         




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しりとり俳句

2015-08-25 11:20:43 | 俳句
   
       七転びしたまま虫の闇にをる    葉

       地球儀の北極点にてんとむし

       河鹿笛鼻緒くひこむ宿の下駄

       桐の花無人でバスは折り返す

どれも しりとり俳句 から生まれた句。
選者の目に留まり、選評をいただいた句。
自分の思った句意が選者に通じた句だ。
今朝、 七転び の句が ある場所に、発表されていますよと 教えられた。
自選が出来ないから、作っては捨て、作っては捨てている中で、かろうじて、生き残れる句かな? とは思うが、私は天邪鬼だから、自分で生んだ この句達も 捨子にするかも知れない。
私の方で 選者の選別をするきらいがある。天邪鬼の典型か。 悪い性格だ。
それなら どうして、投句 するの。 それが、、、、?
寂しいから?誰も 振り向いてくれない? 無視に耐えられぬ? ストレス解消?この胸の中に潜んでいる、俳句虫、は複雑怪奇で、自分でも、持て余す。
もっと、素直になりましょうよ オソマツ さん。
いつか 自分から オソマツ の名前を返上できる、納得する俳句を作れるように精進を重ねましょう。。選者を、選するなどと、生意気の言葉は、慎まなければならぬ。
最も オソマツな 精神構造ですよ、オソマツ さん。解っています。

今朝の雑感である。


      しりとり俳句から生まれた句
        生身魂少なからずの夢もてり
        蝉よりも長命案山子独りごち
        皮ごつごつ露地に育ちし酢橘かな
        登高やはるかに一両電車見ゆ

 類想が無く、新しい発見をし 平明で、季語を生かす、これが難問。高い、高い、敷居なのだ。。。。先人の句をしっかり読むこと。15年のブランクは 大きい。


空が明るくなってきた。大型台風、逸れてくれるといいのだが。
この地 竜巻注意報が出ている。恐い、恐い。       



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手づくりリュックサック  と 中身の小物

2015-08-24 14:46:18 | 俳句

    ☆    行く道のままに高きに登りけり    富安風生

    ☆    登高や浪ゆたかなる瀬戸晴れて   村山古郷

 リュックを背負い、四国村へ行く。
リュックは両手が自由になるのが良い。暑さも和らいだことだしリュックを背負っても、背中に汗が溜まらない。
リュックは軽いのが良い。
藍染めの布をパッチワークした、紺系統のリュックサックだ。



色々と工夫をした。
形は、本を参考にした。
台形に、全面に正三角形のピースを繋ぐまでは本の参考どうり。裾の横幅を広く、後ろに少し回るようにする。
ピースの下から、四段の所、リュックの前面に、ステッチで縫い付ける。
八の字の下が、大きい、ポケットに。大判のハンカチや、パンフレット、水筒などが入る。
取り出しやすい。下から四番の横にステッチした部分は、蓋で隠されているが、それなりのポケットになっている。鍵や、スマートホンが入る深さはある。



リュックサックの中もポケットは付いて、中身は ぐちゃぐちゃとならないように、なっている。
肩紐は私の身長に合わせた、長さになっている。


ちょとした、吟行でも、荷物は一杯になる。
中身を出してみた。


縞の袋の中身は。
お守り。四国村のパスポート入れ。車のスプアキー。これが一番に大事のもの。間違ってキーを着けたままドアを閉めてしまった時、困るので、私もいつも携帯している。
縞の袋の生地は、どこかの観光地で買ったハンカチ。ハンカチの淵の赤をアクセントにした、簡単な袋だが、色目が好きなもの。
布製のものばかりだから、軽くていい。肩に荷が食いこまないよう、疲れないよう、そんなことばかり考える、外出用品なのだ。


  四国村の一番高い場所からは、古高松町が木間を透かして遥かに見える。
今日は 登高 の季語にあてはまる、秋の一日だった。    


   🍃   病葉や石垣だけの屋嶋城 

   🍃    巡礼の後先高きに登りけり

   🍃   登高や風に乗りくる鳶の笛
          
           


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毎日が日曜日

2015-08-23 15:30:17 | 俳句
 二階の窓に海からの風が吹いてくる。
一年を通して、風の一番いい時期だ。風にも良し悪しがあるのだ。
今日の海の色は、青 蒼 碧 藍 、、空色だ。
海の色と、空の色が同じだ。
未だ、天高き、真の澄みきった、秋の あお空では無い。あまりにも、美しい、あお空になると、窓からの 風 を味わうどころでは無い。冷たい風になる。
今日は爽やかな風日和である。

    🌰   さわやかな日曜ラジオののど自慢   
       
 本を整理していて、「俳句と山野草」なる、平成6年に発行された、絵と俳句と文章の本を見つけた。
21年前の本だ。
整理がてら、パラパラとめっくていると、私の句も載っているではないか。
よくも、紐でくくられて、古本回収に出されていなかったこと。



   ゆきもちそう

サトイモ科の多年草。暖地の林の中に生える。初夏、紫褐色の仏炎苞に包まれた内穂苞序を付け、花序の上端が、白色の柔らかい球状となる。
天南星属 独特のグロテスクな花蓉ではあるが、妖しくも美しい花である。
別名 歓喜草

    🌰  生かされて写経重ねるゆきもちそう    

    🌰  ゆきもちそう清水湧き出て小滝なす    

    

     たむら草

キク科の多年草で、山野の草地に咲く。花も葉も薊に似ている。葉は切れこんでいるが、棘がなく柔らかい。淡い紅紫色の頭状花を咲かす。
別名 玉箒、山箒。


     ☆   山に来て穂田を見下ろす田村草   森澄雄

 
     🌰    田村草関址をぬらすとほり雨  



    ひおうぎ(射干)

山野に自生する多年草。
夏の日ざしの中に咲く強い色彩の花と正しい形の葉に品格がある。観賞用としても植えられている。
種子はぬばたまと呼ばれ、枕詞「ぬばたまの」の語源とも言われる。


     ☆   射干も一期一会の花たらむ   石田波郷


     🌰    射干や御所とは名のみ阿波の奥   




      熊谷草

ラン科の多年草。
見てのとうりの花。
花は、淡い黄緑色に紫の斑点のある細長い花弁を左右に広げ、大きな袋状で白に紅紫の網目模様のある唇弁を下方に垂らす。この唇弁の形が、一の谷の合戦で平敦盛を打ち取った熊谷次郎直実の背負った母衣に似ているとして、この名となった。
この花の句を詠みに、昨年は2回ほど、大窪寺の裏山に行った。今年も行ったが、花を見ることは出来なかった。

     ☆   熊谷草むかしの修羅を母衣に溜め   河野多希女 

     🐢    熊谷草杖借りて来し森の奥    

     🐢    ゆらゆらと木洩れ日ありぬ熊谷草   

20年前の私は頑張っているたようだ。








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小物入れ

2015-08-22 10:49:27 | 俳句


秋新た。
我が家の庭は木が茂って、涼しい言えば聞こえは良いのだが、手入れが出来ていない。
元気になった 姫 が、朝 庭に降りると、鼻を上に向けて くんくんと動かしている。匂いを嗅いでいるのか、風を感じているのか、可愛い仕草をする。

六角形のモチーフを繋いだ、小さな敷物。捨てるには惜しい小さい余った布を集めたものだ。余った布は、梅酒の空瓶に詰めて置く。透明な瓶だから、中に入っているものが、即座に分かる。アップリケををする時、猫の耳や犬の鼻など、これと思う布がすぐ見つかる。パッチワーク教室に行っていた時、仲間が教えてくれた。


      

普段は大きな花瓶やこけし人形を置いている。

         

着物を潰してリメイクをした時、綺麗な裏地が残る。
茶色のしっかりした木綿地。
中に芯を入れて、太い紐状にしたものを編んだ。紐は三つ折りにしたものに、パッチワークのキルト用の、段染めの糸でミシンステッチをかけた。



円く筒状に編んだ中には、蚊取り線香の空になった缶を入れている。
長く残した紐の先を中心に集めて、底の出来上がり。
上の部分は、筒を長く編み、缶の内側に折り込む。自分が使うものだから缶の半分くらいまで折込、接着ボンドで貼りつけた。ていねいにするのなら、内側に裏布をはり、底にもボール紙などを布でくるみ、しっかりと作ると良い。
街角で貰った、ティシュペーパーなどなど、放りこんで置く整理籠になる。



しりとり俳句から生まれた句
    🎇   海の橋光の帯や八月尽
    
    🎇   夏惜しむ瀬戸の海統べる遠眼鏡   
 
    🎇   カレーの香こもる厨や秋暑し   
 
    🎇   男踊いなせな女の奈良晒   
       
  おつむの中昨日は秋旱だった。 
              
        
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