愚ダメ記、真誤付き、思い津記

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沸騰する川

2021-06-10 | 日記

アマゾンの上流域、ペルー・アマゾンに「沸騰する川」があるのだという。その地点を訪れる紀行番組を見たが、川の水を温度計で計ると94℃、その奥にはあちこちに地下深くから泡を含んだ熱水が湧いていた。成分分析によるとマントルの成分を含んでいるというから、圧力の高い地下深くの水温は100℃を超えているのだろう。源流付近では川に落ちた生き物はすべて死ぬのだというが、確かに肉や魚を鍋で煮る温度だ。

 なぜそんなに深い地下から水が湧き出るのか不思議だったが、マントルは水を多く含むのだと聞いて何となく納得した。日本の小惑星探査機が話題になった頃、小惑星に水が存在するかどうかを調べるという話があったし、地球の水は小惑星や小天体の衝突によってもたらされたという説もあると聞く。地中深くの岩に水が含まれると聞いても何となくピンと来ないが、地球物理学者に言われると「ああ、そうなのか」と認めるしかない。

 それにしても、そんな地下の岩に含まれる水が地表に流れ出るのはナスカプレートの移動に押された地殻が圧縮・ひび割れを起こしたからだという。かつての湿地や海底を数千メートルに押し上げ、数万年でアンデス山脈を造り上げたプレート運動のエネルギー、そんな巨大なエネルギーが地殻を折り曲げ、圧縮し、地下数千メートルに達する亀裂を生じさせるわけだ。その力は想像もできないほど巨大なのだと圧倒され・感動したが、日本列島もそのプレート運動の力で造られたことを思うと、日本列島の数万年後には何が起きても不思議じゃない気がして来た。

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