プロ野球日本シリーズは、オリックス優勝で幕を閉じた。今年の日本シリーズは各試合が見応えがあり面白かった。ただ、最後の試合・最終回はヤクルトスワローズにもう少し粘って欲しかった。前の試合で王手を掛けられ、何となく諦めて力尽きた感じもした。ただし、それでも8回にはスリーランホームランを含めて4点を取り1点差まで追いすがったのだから、決して追いつく気持ちが無かったとは思えない。
私が感じていた「諦め」とは、個々の選手というよりもシリーズ全体を通しての「何となくの流れ」のようなもの。「ヤクルトのチームが」というよりも、「野球の神様の思い」が、オリックスの2勝目以来「今年はオリックス」というように傾いて行ったような気がしたのだ。最終戦の最終回も、「何となく、簡単にあっさり終わりそうな」気がしていたら、果たして「そうなってしまった」。
何か、これと言う理屈や理由があってそうなったようには思えない。自分がそう感じたのも、何故かは説明できない。ただ山田、村上の両選手に「力が入り過ぎていて?」、点が入りそうなチャンスに後一つのヒットが出なかったことが私をそんな気分にしたのかも。
最終回、ヤクルトが1点差に追い付きスコア上は「接戦」をしているのに、何となく「ここまでだな」という思いを抱いてしばらく席を立った。帰ってきたら既に2アウトが取られ、最後のバッターが打席に居た。そして、すぐにアウトとなりゲームセット・オリックス優勝に。そして、今年のプロ野球が幕を下ろした。
互角の「がっぷり四つ」で戦っていたはずなのに、最後の最後は「駄目を詰められて投了」というような感じが残った。なぜか、「試合が終わる前に勝負が付いていた」という感じが残った。それが「いつ、どの場面で」とは言えないのだが、「どこかで、既に勝負がついていた」と感じさせられた試合終了。「野球に限らず、プロ同士の試合とはそんなもの」という感慨が後に残った。