愚ダメ記、真誤付き、思い津記

日記?趣味?妄想?

頻尿と死亡率

2021-05-31 | 日記

車でラジオを聴いていると、「夜中にトイレに起きる人は、そうでない人よりも死亡率が高い」という話が紹介されていた。その比較は以前にも聞いたことがあって、その2つの関連性はどこにあるのだろうか?と思っている。しかし、ラジオの中では聞き手の方が「そうなんですか、頻尿って思っていたよりも重大な病気なんですね」と返したので、複雑な気持ちになった。もしかしてこの聞き手は「頻尿が原因で死亡に繋がる」と受け取ったのだろうか、と思ったからだ。

 例えば「病院に頻繁に通う人の死亡率は、そうでない人よりも高い」と言ったとしても、「頻繁に病院に通うことが死亡に繋がる」とは受け取らないだろう。そうではなく、「死につながるような病を持つ人は病院通いの回数も多くなる」と思うはずだ。同様に、「夜中にトイレに起きる」と「死亡率が高い」との関連性も、原因と結果の関係ではないだろう。「夜中にトイレに起きること」や「頻回に尿意を催すこと」が死亡の原因となるのではなく、頻尿の原因となる要因の中には死亡につながるような疾患が含まれるということだ。

 物事を2つ並べて「関連性(相関性)がある」と言われると、ついつい、その2つに直接の因果関係があるように受け取り勝ちだが、気を付けなくてはいけない。その関連性(相関性)は、「どちらも共通の原因によって引き起こされる」という場合が多々あるからだ。言う方は「そんなことは承知の上で聞いているだろう」と思って話しても、聞き手は因果関係を持つ2つの事象として受け取るかも知れない。2つを相関性を示す理由が明らかな時には誰しも誤解しない。だがそうでない時には、2つの事象間の相関性があるというだけで、そこに因果関係があると短絡的に考えてしまいがちになる。自分が時折りそのような誤解をしていないか、もう一度気を付けて自分の頭の中を点検してみなければいけない。


お札の肖像

2021-05-30 | 日記

あるバラエティー番組で「お札の肖像を載せて欲しい人物」という話題を取り上げていた。調査対象がどういう人々なのかハッキリしないが、ランキング上位は芸人・タレントと言われる人たちと政治家でほぼ占められていた。近年は芸人・タレント出身の人の中にも昔なら「文化人」または「知識人」と言われる分野にまで活躍範囲が広がっている人もいて、全員を「芸人」という括りにしてしまうのは憚られるが、それでも純粋に文化人と評される分野の人々や科学・哲学の分野からは名前が挙がって来ない。

 「お札の肖像」として選ぶなら、個人的には世界に影響を与えた科学者・思想家、そしてスポーツ関係者などからも名前が挙がって欲しい・・科学では「北里柴三郎」や「湯川秀樹」、思想家では「西田幾多郎」?、スポーツなら「嘉納治五郎」などか? 

 テレビ番組でもこの10年・20年で、「いわゆる大衆文化」に属するバラエティー番組とそこで個人的意見を発信する「タレント」と呼ばれる人々の影響力が拡大し続けた。さらに近年はツイッターのようなSNSによって、一個人の意見が状況次第では一気に社会的影響力を持つこともある。その中で、社会が直面する何かの課題に対して「当該分野の専門家」や「関連する専門分野に広く知識を持つ知識人」からの意見が、表面にまで出て来なくなっているような気がする(もちろん、そこに注目して掘り下げて行けば彼らの意見に突き当たるのだが)。

 「お札の肖像」に選ぶこと・選ばれることがどういう意味や意義を持つかについては、いろんな考え方があると思う。だが、軽い単純な気分で「お札に肖像を載せて欲しい人物」を選ぶ行為こそが、その国の社会状況あるいは社会の癖を表しているような気がする。それは「良し悪し」というのではなく、芸人・タレントが上位に来ることが「悪い」のでも「科学者・哲学者」が出て来ないことが「悪い」のでもない。ただ単純に、「この国の社会には世代・職業を超えて知られた哲学者や、誰しもがその業績の重大さを知る科学者が居ない」と感じるのだ。その感覚が、この社会が何かの課題に直面した時、その分野に詳しい専門家の意見よりも有名な芸能タレントや名も無き一個人の印象的な意見発信の方がより大きな影響力を持つのだろう・・といった憶測につながっているに過ぎない。

 そんな憶測が正しいのかどうか、また憶測通りの状況になることが良くない事なのかどうかも全く分からないが、どうやらこの国はそんな社会に作り上げられているとは感じる。おそらく、世界の国々からもそんな風に見らることになるのだろう。そして、そのことが最近のこの国の独特な文化的・社会的独自性につながり、世界的に評価の高い独自の文化の発展をも支えているのかも知れない。もちろん、もしそれがこの国の社会的な "強み" だとすると、どこかにこの国この社会の "弱み" に繋がる部分もあるはず。この国の政治家たちが科学的・論理的な説明力に欠け、科学的・論理的に政策判断をしていないと思えるのは、行動の指針として科学や論理を最重要視されていない社会によって選ばれて来た代表者たちだからなのかも知れない。

 


脱プラスチック

2021-05-29 | 日記

NHKスペシャル「2030 未来への分岐点」という番組を見る。「地球温暖化」「食糧危機」に続き、今回は「プラスチック汚染」つまりマイクロプラスチック問題に関する特集(再放送)だった。北極海の氷に含まれる μm単位(マイクロメートル)のプラスチック片が1立方メートル当たり1万個近くももあるということは、既にプラスチック汚染が地球の大気や海洋全体に広がっていることを示す。太平洋に浮かぶマイクロプラスチックが東シナ海や伊豆沖辺りに集積するというシミュレーションを見ると、日本近海の魚の減少にもマイクロプラスチックも関係しているかも知れないなど心配になる。

 さらに日本の山の樹氷中にも数 μmのプラスチック片が含まれていて、それは空中に浮かんで風に運ばれたのだという。100分の1 μm以下のプラスチック片が風で舞い空中を漂っているのなら、いつの間にか自分もそんなプラスチック片を吸い込んでいるだろうということになる。プラスチック片は吸い込んだ後も分解されずに体内に蓄積し、集積すれば肺に傷害を与える可能性もある。実際にメダカに様々な大きさのプラスチックビーズを与えた実験で、20~200 μmのビーズの大半が体外に排出された一方で、2μmのプラスチックビーズは腸内に留まり続ける割合が多かったという。

 海や大気中に増え続けて行くマイクロプラスチックは、今や海の食物連鎖を通して我々の口に入り、また呼吸により吸い込まれて少しずつ我々の体内に蓄積する時代が来てしまった。このまま放置すれば、子供や孫たちの時代はさらにそれが増え続けるということだ。電子顕微鏡で見るとマイクロプラスチックはひび割れていて、さらに小さな欠片に砕けていくと推測される。そうなれば、さらに1mmの1万分の1以下のナノプラスチックとなって数を増やし、環境中に満ちて行くわけだ。

 それらのプラスチック片はプラスチック素材の他に様々な添加化合物を含み、生き物のどこかの臓器や組織に集積され周囲の細胞にどんな影響を与えるかも分からない。脱プラスチック運動を始めたインドネシアの10歳と12歳の女の子が注目を集めたのは、彼らがその最大の危険性を受取る世代であり、彼らこそが自らの健康への恐怖を発信する立場の代表者達であることを世界が認めるからだ。

 思えば昔は、店での買い物が紙袋で渡されていた時代があった。ペットボトルもプラスチックのパックも無い時代から、プラスチックが溢れる時代へと生きて来た我々だが、今の子供たちは既にマイクロプラスチック・ナノプラスチックが海や大気に満ち溢れる?時代に生まれ育っていく。そのうち、「魚の内臓を食べるな!」と言われ、「多量のマイクロプラスチックの吸引量を一定以下に抑えるため」に野外スポーツの年間累積時間に上限が設定される時代が来るだろうか。もし体内のマイクロプラスチック集積が何かの疾患の原因となるなら、それは現実となるだろう。

アスベストや揮発性有機物を扱う作業では、現にそういう規制を行う事態となっている。新しい素材開発が続くプラスチックはやがて同じ状況をもたらし兼ねない。その時、規制対象となる「現場は世界のあらゆる海と、大気の流れが及ぶすべての場所」である。そんな風に考えていくと問題の深刻さは明らかで、これも10年以内に解決に向けた大きな行動変容を決断すべき問題の一つだ。


コロナワクチン、接種

2021-05-28 | 日記

昼過ぎにコロナワクチンの第一回目を接種した。しばらくは何とも無かったが、やはり夜になって接種場所付近に痛みを感じるようになった。まだ大した痛みではないが、子供の頃に日本脳炎か何かの予防注射を受けた際にも同じような痛みが起きたことを思い出した。近年ずっとインフルエンザワクチンの接種を続けているが、それではこのような痛みが起きたことが無いので、最近はワクチンの進歩であまり痛みが起きない(不必要な炎症を誘発しない?)ようになっているのかと考えていた。今回は初めてのmRNAワクチンということで、近年受けて来たインフルエンザワクチンとはかなり成分的にも違うのだろう。

 接種後の経過観察中に様子を見に来た看護師さんが「私も2回目の時は少し痛みが強かったんですよ」と言ったので、2回目に炎症が強くなる原因がポリエチレングリコール(PEG)によるものじゃなければ良いのだが、という話になった。マスコミ報道では「副反応で見られたアナフィラキシー的反応はワクチンに含まれるポリエチレングリコール(PEG)に対するもの」との情報が流れているからだ。加えて、2回目の接種時の方がより痛み・発熱などが強くなるのは、1回目の接種で免疫(抗体?)が出来たからと説明されている。しかし、mRNAワクチンに使用されるPEGやリポソームが2回目の炎症を増強している可能性は考えられ無いのだろうか? 

 もし2回目の強い副反応にPEGにやリポソームへの反応性の増強が関わっているなら、今後別のウイルスに対するmRNAワクチンを接種するたびに、その成分であるPEGやリポソームへのアレルギー反応も強くなっていく可能性がある。そうなれば、せっかく新しく開発されたmRNAワクチンの製造法も、それ以上使えなくなる可能性につながるので、今回のmRNAワクチンへの副反応あるいは2回目の反応増強の正体と詳細を解明しておいて欲しいと思う。

 


トレイルランニングの事故

2021-05-27 | 日記

中国で100kmのトレイルランニングレースが行われ、突然の天候急変によって21人の死者が出たという。大雨による水害や土砂崩れのようなものに巻き込まれたかと思ったが、標高2000m前後の高地での風雨に見舞われたことによる低体温症で亡くなったということだ。参加者には多少の防寒具を持った人もいたらしいが、亡くなったのはトップランナー達で薄着、中にはタンクトップに短パンという人もいたらしい。