マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

集団接種3日目

2009年12月12日 | インフルエンザ/ワクチン
先週の経験から今回はこちらも心の余裕もあり、特に問題なく終了できたかと思います。
ご協力ありがとうございました。

1回目の接種を終えたお母さんから、とりあえず1回目を受けられてホッとした、
少し冷静なれたなどのお声が聞こえてきます。
集団接種が実施できなければいまだに混乱はもっと大きかったかもしれません。
最善とは思いませんが、ワクチンが限られ、現に流行の真っ只中にある現状では
かなりうまくまわっているのではないかと思います。

当院でも、滋賀県でも、そして全国的にもインフルエンザは一旦ピークをうった?と思わせる感じです。
次の波が来るまでにできるだけ接種をすすめられればと思います。
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不顕性感染

2009年12月12日 | インフルエンザ/ワクチン
5月に大阪の高校で新型インフルエンザの集団感染が起こった際に
生徒、教師の採血を大々的に行ったそうです(8月下旬)。
その結果がやっと?公表されました。

「新型感染者の18%が無症状 大阪、関西大倉高で抗体検査」
http://www.47news.jp/CN/200912/CN2009121101000552.html

血液検査で新型インフルエンザに感染したと考えられる人のうち、約18%が
不顕性感染と言って、感染しているのに症状がでなかったと考えられるとか。

調べた647人のうち血液検査で陽性だったのは102人(15。8%)。
不顕性感染は647人中の18人。
全体の2.8%が不顕性感染だったということですね。
でも感染者の18%が症状が出ないというと、なんだか書いている自分まで混乱してしまいそうです。
本当に感染したら8割ちょっとの人は症状でますよと言い換えておきましょうか。
感染率が15%って少し低い気がするのは対象が高校生と教師だからかもしれませんね。
流行の時期が5月だったのも関係するのでしょうか。
不顕性感染はもっと多いのかと思ってました。
小学生や保育園・幼稚園の子どもが対象だとまた数字も違ったものになるでしょう。
クラス毎の流行の程度や学級閉鎖の実施状況などでこの数字の解釈も変わってくると思われますので
あくまでも参考にすべきデータですが。

家族がインフルエンザにかかったのに、うつらなかった?ときは、
①たまたまかからなかった
②不顕性感染だった
が考えられるわけです。

①だと学校や保育園でいつかもらいます。
②の場合はもうかからないかもしれません。感染が不完全だとまたかかるかもしれません。

①と②を区別することは現状ではできません。
外来で出来る検査では今のところ新型インフルエンザに感染したかどうか調べられないからです。

流行が始まってしまった後でワクチン接種となると避けて通れない問題になりますが、
②の場合でもワクチンを接種することに関して問題になることは特にないと考えます。
しかも不顕性感染が少ないのであれば、発症しなかったらワクチンをと言えることにもなりますね。
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