久し振りの梅雨の晴れ間、おまけに平地で35度の真夏日との予報を聞いて山に逃げ出し。
もう、六月の恒例になりつつある「鐘原ヶ岳」東南コースからの周回。こんな所を歩く人は
多分居ないだろうから途中で潰れない様にゆっくりペースで。
長く茫々たる笹原は夏以降には笹が成長して固くなり蹴散らす労力が大変なので
笹が若芽の今の内だけ。
R-126の宗教施設の少し先の「箕郷上水道水源地」に駐車させて貰う。とは言っても
無人施設だから実質的には無断駐車なのだ。
何時もと変らぬ「関係者以外立入禁止」のゲートを摺り抜け、其の先の鎖を跨いで林道へ(8.35)。
この林道歩きは西へ登りで約1K、左折して南へ下りで又1K程で登山口となる。
暫く進むと伐採材が大量に道端に集積され、やや小型のトラックが積み出しに掛かるところ。
作業者が手を挙げて近寄ってきた。やれやれ、追い払われるかと思ったら車を林道出口に
置かなかったか?の質問。数日前に車で林道を塞がれ作業が停滞したらしい。
水源地に置いたことで納得して貰ったが「先日、ここの沢にクマが出たし、子連れ猪が
うろついているから気をつけて」とやや不安になる情報を聞かされてしまつた。
驚いたことに材木の集積はずっと先まで続いていた。若しかすると、震災復旧用の特需?
登りの終点で舗装の終わるところに作業車、ここで集積場は終わりらしい。
南進に転ずると叢の林道と言うより、「林道跡」の雰囲気に変り、下地が悪くて下りなのに
ゆっくり歩きしか出来ない。
右手の斜面が林道と近くなるのを見極めながら進んで登山口到着。別に標識がある訳でも
無いが叢を良く見ると林道が分岐して右手の稜線へ行って居る箇所(9.09)。標高800m。
付近に小さな花、形がガクアジサイに似ているから其の仲間かな?
尾根に這い上がる。尾根と言ってもほんの小さな小尾根で叢に近いが切り返して北上。
ここから直線で260m程先の本尾根の東南突端に行かなくてはならないが標高差は100m位。
始めから傾斜はきつくて三段コブ、年寄りには難所の部類。
三段目に掛かると益々傾斜は急になり、Wストックが大奮闘。
目印の岩帯、右から抜けて直ぐに反転して岩頭に立つ。この岩頭から新しい小尾根が
発生しているのでそれに乗るのだ。
深藪を掻い潜って稜線に辿りつく(9.45)。細い緑の草が密生していて実に爽やか。
実はここは未だ本尾根に繋がる枝尾根に過ぎない。
前方に本尾根の西北・南東尾根が見えるが地形図を見ると、今の尾根が湾曲しているらしい。
緩く登っていよいよ一本登りのスタート。直ぐに岩コブが二つ続く。
やがて周囲は榛名特有の笹が出始める。この藪は中身が複雑な岩帯で正面突破は不能。
左下から大きく迂回するが、迂回が長くて本線復帰の登り返しには一苦労。
脇道の途中で野鳥の大きな卵が落下していたが、自然界の生存は厳しいものだ。
此処から先は、どう見ても野生動物のテリトリーと感ずる茫々たる広い笹原の登り。
たまにはこんな雑木が混んで来たり
ピークやコブも幾つかあって笹の蹴散らしに疲れる足には相当こたえる。
いつまでも笹原は絶えない。雑木で左右が全く閉ざされているのでやや閉塞感(11.18)。
傾斜が緩み、何処を歩いてもO.Kの状態だか何とか笹が薄く「背」の様になった高みを選ぶ。
やがてこの変った大木の所で天狗七合目先から発する鐘原ヶ岳への登山道と合流(11.44)。
登山道は余り踏まれていないらしく、良く見ないと判らないくらい薄い。
あと少しでと言うところで急に石碑めぐりを思いたつた。既に通過した斜面下にある
三基は諦めて残りの十基。
右は「猿田彦命サルタヒコノミコト」・天地を照らす神、鼻長の像から天狗の原型。
左は「玉柱屋姫命タマハシラヤヒメノミコト」・天照大神の別名。
左は「中筒男命ナカツツノオノミコト」・海の神、航海の神、住吉三神の一人。
右は「別雷命ワケイカヅチノミコト」・神道の神。
「木花開耶姫命コノハナサクヤヒメ」・大山祇神の娘、海幸彦・山幸彦の母。
「大己貫命オホムナミノミコト」・大国主命の若い時の名前。
「国常立命クニノトコタチノミコト」・別名始源神・根源神。
ここの場所では最大の石碑。
「金山彦命カナヤマヒコノミコト」・鉱山の神。
「大物主命オオモノヌシノミコト」・大国主命の別名。
「八千矛命ヤチホコノミコト」・大国主命の別名。
大国主命には少なくも16以上の別名がある。神徳の高さを表すとも言うが、元々は
多くの神を統合した象徴であるからとの説も。
と、一回りしてから一登りで小鐘原ヶ岳に到着(11.54-12.23)。昼食と大休止。
標識は相変わらずの作品。
三角点は二等で点名は「内野」1224.92m。
本日の爺イ。
下界の猛暑にも拘わらず、風は爽やかで九月の様な雰囲気。但し、小バエ、アブ、ブヨが
執拗に襲来する。中にはこんな蝶も。こっちが動いても平気でザックの上でご休憩。
西の大鐘原ヶ岳に向かってスタート。今度は笹原ではなくきちんとした登山路。
やがて、左への急降道を見送って其の先の岩頭の展望台。かつて下り道が判らずに
ここから引き返した事もある。
正面に此処から行く大鐘原ヶ岳、しかし手前の1233m峰と重なっているので本体なのか?
判然としない。若しかすると前山だけを見ているのかも知れない。
その直ぐ左の山、多分鏡台山方面だとは思うんだが自信は無い。
良く見ると緑の中に綺麗な円錐形が浮かぶ。多分三つ峰。
ロープウェイの刈り込みがハッキリしているからこれは爺イにも榛名富士と判る。
其の左は天目山、更に左に氷室山がと言いたいが最近「旛矢ヶ岳」といわれる1271峰
がぐっと湾曲しながら伸びているので其の影になつて見えない。
遠くの浅間方面は霞みとカメラの機能が低いのでこんな写真。
際どい岩場から下りに入つて中間峰へ向かう。
此処からの下りは峠に至るまでの間に厳しい箇所が多くあり慎重に進む事になる。
中間峰は気付かぬ内に通過、大鐘原ヶ岳に掛かる。
途中に小さな展望場所、この山は又、三つ峰を見ているのかな?
振り返りで小鐘原ヶ岳。
何となくの感じで山頂着(12.55)。標識以外は何も無い展望皆無の頂上。
直ぐに乗り越して峠に向かう。四合目への直降道の分岐。石柱と道標がある。
崖下りの前にさっきと似た展望台に寄る。樹木繁茂の時期は1271m峰の「覗き岩」を見る
場所は此処だけきり無いから。
二つ見えるが右側のが「覗き岩」。よく榛名湖畔の硯(スズリ)岩と混同する御仁が居られるが
これは「ノゾキ岩」。
少し戻ってこのロープを使って厳しい下降、短足爺イでは下に足が届かない場所が二箇所。
神経すり減らして何とか地蔵峠に到着してホッとする(13.41)。
峠から南に下れば榛名神社方面、大きなケルンが誘導する。
小休止の後、唐松に向かって峠道を下る。この峠道はかつて明治時代には唐松の
子供たちが社家町の小学校に通う通学路を兼ねていたと言うから驚きだ。
途中で破損した仏像とツーショット。明治初期の廃仏毀釈で峠から投げ落とされたと
伝わる不遇の石像物。
峠道とは言っても通る人も稀なのか? 叢の道。
随所に目印があるが登山用なのか、何かの管理用なのかは不明。
全長は1.5k位なのか? 山手から平地に出るところに道標。
そこから0.5k程直進して漸く県道着。
少し休んでR-126の蛇行路を旧唐松キャンプ場を左手に見て
約1K下って無事に駐車場所。他の登山者の気配もなかった
一日だった(14.48)。
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もう、六月の恒例になりつつある「鐘原ヶ岳」東南コースからの周回。こんな所を歩く人は
多分居ないだろうから途中で潰れない様にゆっくりペースで。
長く茫々たる笹原は夏以降には笹が成長して固くなり蹴散らす労力が大変なので
笹が若芽の今の内だけ。
R-126の宗教施設の少し先の「箕郷上水道水源地」に駐車させて貰う。とは言っても
無人施設だから実質的には無断駐車なのだ。
何時もと変らぬ「関係者以外立入禁止」のゲートを摺り抜け、其の先の鎖を跨いで林道へ(8.35)。
この林道歩きは西へ登りで約1K、左折して南へ下りで又1K程で登山口となる。
暫く進むと伐採材が大量に道端に集積され、やや小型のトラックが積み出しに掛かるところ。
作業者が手を挙げて近寄ってきた。やれやれ、追い払われるかと思ったら車を林道出口に
置かなかったか?の質問。数日前に車で林道を塞がれ作業が停滞したらしい。
水源地に置いたことで納得して貰ったが「先日、ここの沢にクマが出たし、子連れ猪が
うろついているから気をつけて」とやや不安になる情報を聞かされてしまつた。
驚いたことに材木の集積はずっと先まで続いていた。若しかすると、震災復旧用の特需?
登りの終点で舗装の終わるところに作業車、ここで集積場は終わりらしい。
南進に転ずると叢の林道と言うより、「林道跡」の雰囲気に変り、下地が悪くて下りなのに
ゆっくり歩きしか出来ない。
右手の斜面が林道と近くなるのを見極めながら進んで登山口到着。別に標識がある訳でも
無いが叢を良く見ると林道が分岐して右手の稜線へ行って居る箇所(9.09)。標高800m。
付近に小さな花、形がガクアジサイに似ているから其の仲間かな?
尾根に這い上がる。尾根と言ってもほんの小さな小尾根で叢に近いが切り返して北上。
ここから直線で260m程先の本尾根の東南突端に行かなくてはならないが標高差は100m位。
始めから傾斜はきつくて三段コブ、年寄りには難所の部類。
三段目に掛かると益々傾斜は急になり、Wストックが大奮闘。
目印の岩帯、右から抜けて直ぐに反転して岩頭に立つ。この岩頭から新しい小尾根が
発生しているのでそれに乗るのだ。
深藪を掻い潜って稜線に辿りつく(9.45)。細い緑の草が密生していて実に爽やか。
実はここは未だ本尾根に繋がる枝尾根に過ぎない。
前方に本尾根の西北・南東尾根が見えるが地形図を見ると、今の尾根が湾曲しているらしい。
緩く登っていよいよ一本登りのスタート。直ぐに岩コブが二つ続く。
やがて周囲は榛名特有の笹が出始める。この藪は中身が複雑な岩帯で正面突破は不能。
左下から大きく迂回するが、迂回が長くて本線復帰の登り返しには一苦労。
脇道の途中で野鳥の大きな卵が落下していたが、自然界の生存は厳しいものだ。
此処から先は、どう見ても野生動物のテリトリーと感ずる茫々たる広い笹原の登り。
たまにはこんな雑木が混んで来たり
ピークやコブも幾つかあって笹の蹴散らしに疲れる足には相当こたえる。
いつまでも笹原は絶えない。雑木で左右が全く閉ざされているのでやや閉塞感(11.18)。
傾斜が緩み、何処を歩いてもO.Kの状態だか何とか笹が薄く「背」の様になった高みを選ぶ。
やがてこの変った大木の所で天狗七合目先から発する鐘原ヶ岳への登山道と合流(11.44)。
登山道は余り踏まれていないらしく、良く見ないと判らないくらい薄い。
あと少しでと言うところで急に石碑めぐりを思いたつた。既に通過した斜面下にある
三基は諦めて残りの十基。
右は「猿田彦命サルタヒコノミコト」・天地を照らす神、鼻長の像から天狗の原型。
左は「玉柱屋姫命タマハシラヤヒメノミコト」・天照大神の別名。
左は「中筒男命ナカツツノオノミコト」・海の神、航海の神、住吉三神の一人。
右は「別雷命ワケイカヅチノミコト」・神道の神。
「木花開耶姫命コノハナサクヤヒメ」・大山祇神の娘、海幸彦・山幸彦の母。
「大己貫命オホムナミノミコト」・大国主命の若い時の名前。
「国常立命クニノトコタチノミコト」・別名始源神・根源神。
ここの場所では最大の石碑。
「金山彦命カナヤマヒコノミコト」・鉱山の神。
「大物主命オオモノヌシノミコト」・大国主命の別名。
「八千矛命ヤチホコノミコト」・大国主命の別名。
大国主命には少なくも16以上の別名がある。神徳の高さを表すとも言うが、元々は
多くの神を統合した象徴であるからとの説も。
と、一回りしてから一登りで小鐘原ヶ岳に到着(11.54-12.23)。昼食と大休止。
標識は相変わらずの作品。
三角点は二等で点名は「内野」1224.92m。
本日の爺イ。
下界の猛暑にも拘わらず、風は爽やかで九月の様な雰囲気。但し、小バエ、アブ、ブヨが
執拗に襲来する。中にはこんな蝶も。こっちが動いても平気でザックの上でご休憩。
西の大鐘原ヶ岳に向かってスタート。今度は笹原ではなくきちんとした登山路。
やがて、左への急降道を見送って其の先の岩頭の展望台。かつて下り道が判らずに
ここから引き返した事もある。
正面に此処から行く大鐘原ヶ岳、しかし手前の1233m峰と重なっているので本体なのか?
判然としない。若しかすると前山だけを見ているのかも知れない。
その直ぐ左の山、多分鏡台山方面だとは思うんだが自信は無い。
良く見ると緑の中に綺麗な円錐形が浮かぶ。多分三つ峰。
ロープウェイの刈り込みがハッキリしているからこれは爺イにも榛名富士と判る。
其の左は天目山、更に左に氷室山がと言いたいが最近「旛矢ヶ岳」といわれる1271峰
がぐっと湾曲しながら伸びているので其の影になつて見えない。
遠くの浅間方面は霞みとカメラの機能が低いのでこんな写真。
際どい岩場から下りに入つて中間峰へ向かう。
此処からの下りは峠に至るまでの間に厳しい箇所が多くあり慎重に進む事になる。
中間峰は気付かぬ内に通過、大鐘原ヶ岳に掛かる。
途中に小さな展望場所、この山は又、三つ峰を見ているのかな?
振り返りで小鐘原ヶ岳。
何となくの感じで山頂着(12.55)。標識以外は何も無い展望皆無の頂上。
直ぐに乗り越して峠に向かう。四合目への直降道の分岐。石柱と道標がある。
崖下りの前にさっきと似た展望台に寄る。樹木繁茂の時期は1271m峰の「覗き岩」を見る
場所は此処だけきり無いから。
二つ見えるが右側のが「覗き岩」。よく榛名湖畔の硯(スズリ)岩と混同する御仁が居られるが
これは「ノゾキ岩」。
少し戻ってこのロープを使って厳しい下降、短足爺イでは下に足が届かない場所が二箇所。
神経すり減らして何とか地蔵峠に到着してホッとする(13.41)。
峠から南に下れば榛名神社方面、大きなケルンが誘導する。
小休止の後、唐松に向かって峠道を下る。この峠道はかつて明治時代には唐松の
子供たちが社家町の小学校に通う通学路を兼ねていたと言うから驚きだ。
途中で破損した仏像とツーショット。明治初期の廃仏毀釈で峠から投げ落とされたと
伝わる不遇の石像物。
峠道とは言っても通る人も稀なのか? 叢の道。
随所に目印があるが登山用なのか、何かの管理用なのかは不明。
全長は1.5k位なのか? 山手から平地に出るところに道標。
そこから0.5k程直進して漸く県道着。
少し休んでR-126の蛇行路を旧唐松キャンプ場を左手に見て
約1K下って無事に駐車場所。他の登山者の気配もなかった
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