現代日本語百科   けふも  お元気ですか

gooブログはじめました!日本語百科です。
現代日本語百科 ⓒ2013gooksky

理は、ことわり

2014-08-05 | 日本語百科

理は、字通によれば、 おさめる、みがく、ただす、ととのえることである。
字形に、 玉のあや、すじ、きめが見え、それを読むと、みち、ことわり、わかつ、是非、さが、となる。

古辞書には、訓義として、
〔名義抄〕理 タダス・タダシ・ミチ・ノリ・トトノフ・ヲサム・マツリゴト・ヤム・ツクロフ・マサ・スヂ・ヨシ・ワカル・シワ・コトワル・コトハリ・アヤ・メノママヨシ  
とある。

天文に対しての地理がある。
人によれば情理、そして道理が天理となるようだ。

そのことわりには、中国思想の概念に、ならう。
中国仏教学の体用の論理があると言う。

それはまた事理であろう。
日本国語大辞典に次のようである。

>仏語。現象と本体。「事」は因縁によって生じた差別的なすべての事物、現象。「理」は因縁の造作を離れた絶対の本体、すなわち真理をさす。

さて、日本古来の断りとは、なんであったろう。
古代の物語、源氏物語の、げにいとことわりなり、ことわりなりや と語り手が述懐するのは、言うまでもないことだと、慨嘆する常套句であったが、それなりの理由のあることとは、何によったか、世のことわりである。


日本大百科全書(ニッポニカ)



中国思想における重要概念の一つ。その字義は物事の筋目、事物の条理法則をいう。理という語は『論語』『老子』にはみえず、『孟子(もうし)』にはわずかに「条理」の語がみえるだけで、戦国後期の『荘子(そうじ)』(外篇(がいへん)、雑篇)、『荀子(じゅんし)』『韓非子(かんぴし)』などに多くみえる。『荘子』では道がすべての事物にあるという主張から、道と事物とのかかわりを問題にしながら万物の理が説かれている。『荀子』にも「事理」「物の理」がみえ、『韓非子』では道を法として展開するとともに、道と理との関係を規定して、理が個物化・特殊化の原理であることをいっそう明確にした。こうした理の観念は漢代の『淮南子(えなんじ)』で深められる一方、戦国末から漢代にかけて道家の思弁の影響を受けた儒家文献において、『楽記』の天理・人欲の論、『易経』説卦伝(せつかでん)の「窮理尽性」の説がつくられ、後世に多大の影響を与えた。
 理の概念は、魏晋(ぎしん)の玄学において有・無の議論とかかわって本体的な解釈を施され、六朝隋唐(りくちようずいとう)期の中国仏教学のなかで、体用の論理を根底に置きながら、後の宋(そう)学の理につながる完全に本体的な形而上学(けいじじょうがく)的概念となった。とくに華厳(けごん)教学では「理事無礙(りじむげ)」「理法界」という、究極の境地を理の世界としてとらえる宗教哲学が生まれた。宋代の新儒学においては、理は気と並んできわめて重要な役割を果たした。程朱学では、一物に一理があり、「理一分殊」と称し、性即理の説から、事事物物の理を窮めることによって己に内在する理の発現を図るという「格物窮理」説を唱えた。これは、理を個物の原理と同時に普遍原理とすることによって、存在法則と道徳規範との一致を説こうとするものであった。朱熹(しゅき)(朱子)以後、こうした理の性格や理気の関係をめぐり、さまざまな考え方が出された。
[大島 晃]


日本国語大辞典 小見出し項目
りが聞(き)こえぬ
りが済(す)む
りが迫(せま)る
りが通(とお)る
りが非(ひ)でも
りが非(ひ)になる
りに当(あ)たる
りに入(い)る
りに落(お)ちる
りに折(お)れる
りに勝(か)って非(ひ)に落(お)ちる
りに適(かな)う
りに詰(つ)まる
りに詰(つ)む
りに詰(つ)める
りに非(ひ)を付(つ)ける
りの剣(けん)
りの高(こう)ずるは非(ひ)の一倍(いちばい)
りの当然(とうぜん)
りの前(まえ)
りも非(ひ)も=ない[=構(かま)わず]
りを砕(くだ)く
りを済(す)ます
りを=尽(つ)くす[=迫(せ)める]
りを付(つ)ける
りを詰(つ)める
りを非(ひ)に曲(ま)げる
りを曲(ま)げて
りを曲(ま)げる
りを持(も)つ
りを以(もっ・もち)て非(ひ)に落(お)ちる
りを破(やぶ)る
りを分(わ)ける

ことわりせめて
ことわりせめる
ことわりな
ことわり無(な)し
ことわりに折(お)る
ことわりにも過(す)ぐ
ことわりの兵(つわもの)
ことわりの装(よそい)
ことわりを立(た)つ



デジタル大辞泉
り 【理】
[音]リ(呉)(漢) [訓]おさめる きめ ことわり
[学習漢字]2年
1 玉石を磨いたときに現れる筋のある模様。広く、筋の通った模様。「肌理(きり)・地理・文理・木理・連理」
2 物事に備わった筋道。「理性・理想・理非・理由・理論/一理・義理・窮理・原理・合理・事理・条理・情理・心理・真理・生理・定理・道理・背理・物理・無理・倫理・論理」
3 きちんと筋道を立てる。「理会・理解/推理」
4 きちんと整える。おさめる。「理事・理髪・理容/管理・経理・受理・修理・処理・審理・整理・総理・代理・調理・料理」
5 中国哲学で、宇宙の根本。「理気」
6 自然の理を研究する学問。「理科」
7 「物理」「理科」などの略。「理工・理化学/文理」
[名のり]あや・おさ・おさむ・さだむ・さとる・すけ・たか・ただ・ただし・ただす・とし・のり・まさ・まろ・みち・よし
[難読]肌理(きめ)


字通
玉に文理があり、磨いてそれをあらわすことをいう。人の皮膚にも肌理があり、地にも山川の文があるので、天文に対して地理という。人情を情理といい、道理の存するところを天理という。理気二元が天地の道とされた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。