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弁証法

2015-11-04 | 日本語百科
テーゼ、アンチテーゼ、ジンテーゼ、これを正反合とした。
この統合をアウフヘーベン、止揚と訳した。

古代哲学の論法では、弁証論として、これを問答形式として行っていた。
真偽のとらえ方が前提によって始まり、論理展開をしていくと、反対概念を得ることになり、そこでもとの概念との融合を図る智慧が唱えられる。

論理と事実を検証すべく形成された一連の疑問文と、何らかの主題についての信念を見出し、定義やロゴスを探求することになる。
問答法と呼ばれて、辞書に解説するのは、対話を重ね、相手の答えに含まれる矛盾を指摘して相手に無知を自覚させることにより、真理の認識に導く方法。ソクラテスの問答法として知られる、産婆術、デジタル大辞泉による。

これを弁証法として哲学の展開を遂げるには、ヘーゲルを待つことになる。


>ヘーゲルは、思考と存在を貫く運動・発展の論理ととらえたが、その本質は思考(概念)の自己展開にある。概念が自己内に含む矛盾を止揚して高次の段階へ至るという論理構造は、一般には正・反・合、定立・反定立・総合という三段階で説明されている。


ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
ディアレクティケ
dialektikē

問答法ないし弁証法を意味するギリシア語。ディアレクティケの創始者はエレア派のゼノンとされ,その方法は相手の主張を仮説として認め,その仮説が矛盾した結論を導くことを証明して相手を論破する争論的性格のものであった。


ウイキペディアより。
>エレンコス(反駁のための反対尋問)は、ソクラテス式問答法の中心となる技法である。プラトンの初期の対話篇では、エレンコスは、例えば正義や美徳といった倫理的概念の性質や定義を調べるための、ソクラテスが使う技法である。ある一般的な定式化 (Vlastos, 1983) によると、次のような段階を踏む。
ソクラテスの対話者がある命題を提示する。例えば、「勇気は魂の持続である」など。それをソクラテスは偽であると仮定し反駁を試みる。
ソクラテスは対話者にさらなる前提(例えば、「勇気はよいものだ」、「無知の持続はよくないものだ」)を持ち出し、同意させる。
ソクラテスは議論を展開し、さらなる前提が本来の命題とは反対のこと(この例では「勇気は魂の持続ではない」)を暗示していることを対話者に納得させる。
そしてソクラテスは、対話者の命題が偽で、その反対が真であることを示したと主張する。
1つの問答によって、対象とする概念に新たな、より洗練された検討を加えることができる。この例の場合「勇気とは魂の賢明な持続である」という主張が導かれる。ソクラテス的問答の多くは一連の反駁であり、アポリア(議論中の命題について何も言えない状態)で終わることが多い。

>基本形式は、論理と事実を検証すべく形成された一連の疑問文であり、或る人(たち)が何らかの主題についての自分(たち)の信念を見出し、定義やロゴスを探求し、様々な特定の実体で共有される一般的特徴を求める助けとなる。この方法は、対話者の持つ信念に内包されていた定義を明らかにしたり、さらなる理解の助けとなることから、産婆術 (method of maieutics) とも呼ばれた。



ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
弁証法
べんしょうほう
dialectic; Dialektik

ギリシア語の dialektikē technēに由来し,対話術,問答術を意味する。アリストテレスによれば,エレアのゼノンが弁証法の創始者とされるが,彼は「多」と「運動」の実在性を主張する論理の矛盾を一種の帰謬法によって明らかにした。


百科事典マイペディアの解説
弁証法【べんしょうほう】
>ヘーゲル以後の特殊な意味を担う語を用いることは適当でなく,ヘーゲル以前については〈対話術〉〈問答法〉〈弁証論〉などの訳語を用いるのが望ましい。


世界大百科事典 第2版の解説
べんしょうほう【弁証法 dialectic】

弁証法とは,元来は対話術(ギリシア語でdialektikē technē)を表すことばであり,仮設的命題から出発しつつ,その仮設からの帰結にもとづいて,当の仮設的命題自身の当否を吟味する論理的手法を意味する。パラドックスで有名なエレアのゼノンがこの手法の元祖といわれる。ソクラテスの問答的対話術を承けたプラトンにおいては,公理的前提から出発する幾何学などの悟性知の論理と区別して,弁証法こそが哲学的な真知学の方法とされる。


大辞林 第三版の解説
べんしょうほう【弁証法】

①古代ギリシャで,対話などを通して事物の真の認識とイデアに到達する,ソクラテス・プラトンにみられる仮説演繹的方法(問答法)をいう。アリストテレスでは,確からしいが真理とはいえない命題を前提とする推理をさし,真なる学問的論証と区別される。
②カントでは,経験による裏付けのない不確実な推理を意味し,それを純粋理性の誤用に基づく仮象の論理学ととらえる。
③矛盾を含む否定性に積極的意味を見いだすヘーゲルでは,有限なものが自己自身のうちに自己との対立・矛盾を生み出し,それを止揚することで高次なものへ発展する思考および存在を貫く運動の論理をさす。それは思考と存在との根源的な同一性であるイデーの自己展開ととらえられる。ヘーゲル弁証法。
④マルクス・エンゲルスでは,イデーを展開の主体とするヘーゲル弁証法の観念論を批判し,自然・社会および思惟の一般的運動法則についての科学とした。





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