吾輩は猫である 漱石の漢字表記を読み仮名でつける。新聞の連載をもとに採録する。
夏目漱石
吾輩は猫である 1
頓(とん)と
獰悪(どうあく)な
捕(つかま)えて
考(かんがえ)も
掌(てのひら)
見始(みはじめ)で
薬缶(やかん)
逢(あ)った
出会(でく)わした
烟(けむり)
咽(む)せぽくて
烟草(タバコ)
漸(ようや)く
この頃(ごろ)
裏(うち)
暫(しばら)く
眼(め)が
廻(まわ)る
一疋(ぴき)
可笑(おかし)い
這(は)い出して
藁(わら)
笹原(ささはら)
棄(す)てられた
漸(ようや)く
暫(しばら)く
迎(むかい)に
食物(くいもの)
此所(ここ)へ
這入(はい)ったら
竹垣(たけがき)
崩(くず)れた
遂(つい)に
蔭(かげ)
今日(こんにち)
隣家(となり)
三毛(みけ)
邸(やしき)
善(い)いか
頸筋(くびすじ)
抛(ほう)り出し
隙(すき)
三馬(さんま)
偸(ぬす)んで
痞(つかえ)
下(お)りた
夏目漱石
吾輩は猫である 1
頓(とん)と
獰悪(どうあく)な
捕(つかま)えて
考(かんがえ)も
掌(てのひら)
見始(みはじめ)で
薬缶(やかん)
逢(あ)った
出会(でく)わした
烟(けむり)
咽(む)せぽくて
烟草(タバコ)
漸(ようや)く
この頃(ごろ)
裏(うち)
暫(しばら)く
眼(め)が
廻(まわ)る
一疋(ぴき)
可笑(おかし)い
這(は)い出して
藁(わら)
笹原(ささはら)
棄(す)てられた
漸(ようや)く
暫(しばら)く
迎(むかい)に
食物(くいもの)
此所(ここ)へ
這入(はい)ったら
竹垣(たけがき)
崩(くず)れた
遂(つい)に
蔭(かげ)
今日(こんにち)
隣家(となり)
三毛(みけ)
邸(やしき)
善(い)いか
頸筋(くびすじ)
抛(ほう)り出し
隙(すき)
三馬(さんま)
偸(ぬす)んで
痞(つかえ)
下(お)りた