かな と読む、仮名は、仮り名であったとするが、かな かんな の発音はンの無表記、かりな の音変化だとする。13世紀ごろに、片かんな とした表記に、かりな を類推する。仮名と真名の対比は、真字を当てたようだが、それは辞書の用例では18世紀まで時代が下がる。ひらがな について、
*日葡辞書〔1603〜04〕「Firagana (ヒラガナ)〈訳〉日本の文字の一種」
*和英語林集成(初版)〔1867〕「Hirakana ヒラカナ 平仮名」
と、その呼称は17世紀初めに見える。
日本国語大辞典より
か‐な 【仮名】
解説・用例
〔名〕
(「かりな」の転じた「かんな」の撥音「ん」の無表記から。「な」は文字の意)わが国に発生、発達した音節文字。本字(ほんじ)である漢字を真名(まな)というのに対して、平仮名、片仮名、変体仮名をいい、また、表音文字という用法上からみた場合には、これに万葉仮名を加えていうこともある。和字。国字。
(イ)まんようがな。
*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲上「赤き色紙に書きて卯の花に付けたるはかな、はじめには男にてもあらず、女にてもあらず、あめつちぞ。その次に男手、放書(はなちがき)に書きて」
*読本・椿説弓張月〔1807〜11〕残・五八回「且徃昔(むかし)より、みな仮字(カナ)にて書来れり。母衣(ほえ)と書(かき)、武羅(ぶら)と書(かく)、みなこれ仮字(カナ)なり」
ひらがな。
*源氏物語〔1001〜14頃〕絵合「草の手にかなの所々に書きまぜて、まほのくはしき日記にはあらず」
*堤中納言物語〔11C中〜13C頃〕虫めづる姫君「かなはまだ書き給はざりければ、片かんなに」
*俳諧・去来抄〔1702〜04〕故実「片名書き侍るに、ことごとしき字形は苦しかるべし。『ばせを』は仮名にて書ての自慢也」
日本国語大辞典、真字の項には次のようである。
かなに対して漢字、また仮名混じり文に対して漢文をいう。まな。
*随筆・槐記‐享保一二年〔1727〕閏正月二八日「尊円親王などの真字の物など、全くろくなるもの也」
*随筆・秉燭譚〔1729〕二「日本にて文尾に必あなかしこと書き、真字にては穴賢と書く」
*日葡辞書〔1603〜04〕「Firagana (ヒラガナ)〈訳〉日本の文字の一種」
*和英語林集成(初版)〔1867〕「Hirakana ヒラカナ 平仮名」
と、その呼称は17世紀初めに見える。
日本国語大辞典より
か‐な 【仮名】
解説・用例
〔名〕
(「かりな」の転じた「かんな」の撥音「ん」の無表記から。「な」は文字の意)わが国に発生、発達した音節文字。本字(ほんじ)である漢字を真名(まな)というのに対して、平仮名、片仮名、変体仮名をいい、また、表音文字という用法上からみた場合には、これに万葉仮名を加えていうこともある。和字。国字。
(イ)まんようがな。
*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲上「赤き色紙に書きて卯の花に付けたるはかな、はじめには男にてもあらず、女にてもあらず、あめつちぞ。その次に男手、放書(はなちがき)に書きて」
*読本・椿説弓張月〔1807〜11〕残・五八回「且徃昔(むかし)より、みな仮字(カナ)にて書来れり。母衣(ほえ)と書(かき)、武羅(ぶら)と書(かく)、みなこれ仮字(カナ)なり」
ひらがな。
*源氏物語〔1001〜14頃〕絵合「草の手にかなの所々に書きまぜて、まほのくはしき日記にはあらず」
*堤中納言物語〔11C中〜13C頃〕虫めづる姫君「かなはまだ書き給はざりければ、片かんなに」
*俳諧・去来抄〔1702〜04〕故実「片名書き侍るに、ことごとしき字形は苦しかるべし。『ばせを』は仮名にて書ての自慢也」
日本国語大辞典、真字の項には次のようである。
かなに対して漢字、また仮名混じり文に対して漢文をいう。まな。
*随筆・槐記‐享保一二年〔1727〕閏正月二八日「尊円親王などの真字の物など、全くろくなるもの也」
*随筆・秉燭譚〔1729〕二「日本にて文尾に必あなかしこと書き、真字にては穴賢と書く」