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日本語文法文章論 元花駒親方が

2014-05-20 | 日本語文法文章論
日本語文章の解析である。
文は、場所、時間の指定から始まる。

~で~に 
それを、~が として話材を書く。

それには気象、現象が合わされて、その特定した内容を作り上げる。
ついで話題を引用するのは、~は として引用詞で表す。

これは回想をあらわすように、取り立てられて述べる。
朝日新聞コラム、天声人語20140520、元放駒親方が逝去より。

この文章は大相撲の不祥事を救った親方の話である。国技が地に堕ちる時期を乗り切った放駒親方の手腕を称える。相撲ファンには計り知れない思いがあるだろう、その親方の逝去に、である。




東京で
年に
夏場所が
季節が
川風が
その場所

角界は
大阪場所は
夏場所は

放駒親方の人柄と手腕が
立ち直りは 見方が

66歳で急逝の報に驚いた人は
現役時代は
ファンは

放駒とは

国技館は
歓声は


元放駒親方が逝去
2014年5月20日05時00分

 東京で年に3回開かれる大相撲本場所のうち、5月の夏場所が一番というファンは多い。何といっても季節がいい。はね太鼓を聞いて国技館を出れば、観戦でほてった頬(ほお)を隅田川の川風が心地良くなでる。さわやかなその場所が、「技量審査場所」の名称で開かれたのは3年前のことだ

 角界は八百長問題に揺れていた。春の大阪場所は中止になる。続く夏場所はテレビ中継なし、懸賞も優勝賜杯(しはい)もなし、入場無料という異例ずくめの懺悔(ざんげ)場所に。初日の土俵で謝罪し、再生を誓ったのが放駒(はなれごま)理事長だった

 横綱朝青龍の騒動をはじめ、若手の暴行死、大麻事件、野球賭博、暴力団との黒い関係。これでもかと続く不祥事に加え、八百長問題で国技は地に落ちた。放駒親方の人柄と手腕がなかったら、立ち直りは難しかったという見方がもっぱらだ

 よく言えば伝統が息づき、悪く言えば因習のよどむ角界で、古池をさらうのは大仕事だったはずだ。道筋をつけての退任から2年余り、66歳で急逝の報に驚いた人は多かったろう

 魁傑(かいけつ)を名乗った現役時代は、足が長くスピード感にあふれていた。大関昇進と陥落を2度繰り返した。優勝2回もさることながら、負けが込んでも休場しない土俵態度にファンは惚(ほ)れた

 放駒とは綱を解かれた馬をいい、遠く万葉集にも歌われている。かつての取り口を彷彿(ほうふつ)させる、いい親方名だった。きのうの国技館は満員御礼のもと、横綱白鵬と新鋭遠藤の一番にわいた。歓声は天上に届いたに違いない。

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