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偽装

2013-11-06 | 日本語どうなるの?
誤表示、不適切表示でったとするものが、その後、つぎつぎと現れてもはや誤表示でなくなってきている。予想されたことではあったが、ホテルから百貨店にひろがって、テレビニュースで謝罪をする画面が繰り返される。高島屋が9年半使っていたブラックタイガーを車エビなどと表記と違う食材をつかっていたと公表した。。全国の店舗で売られたおせちにもブラックタイガーを車エビとする例があり、偽装表示の販売数は18万点を超える。朝日新聞デジタルによると、    

>偽装表示はホテルにとどまらず、百貨店などにも広がっていた。相次ぐ偽装表示  6店は、日本橋店、岡山店、横浜店、新宿高島屋レストランズパーク、タカシマヤフードメゾン新横浜店、子会社が運営する商業施設「柏高島屋ステーションモール」(千葉県柏市)。6店内のレストランや総菜売り場の計10カ所で62点のメニューで偽装表示がわかった。偽装表示されたものの売上額の合計は3億円程度にのぼるという。
 日本橋店では、高島屋が直営する総菜店「フォション」で2006年10月~今年10月に売っていた「車海老(えび)のテリーヌ」でブラックタイガーを使っていた。同店に入るレストラン「麦星byグリル満天星」では、04年4月~今年11月1日に提供した「牛テキ丼」などで、ブロック肉を結着材でつなぎあわせていたが、「ヒレ肉」と表示していた。横浜店のレストラン「ニホンの食卓つくみ」では、11年10月~今年10月末に提供された「和牛メンチカツ」が、実際は和牛50%・豚肉50%の合いびきミンチ肉を使っていたという。


産経新聞より。
>食材偽装 まだ誤表示と言い張るか
2013.11.7 03:29 [主張]
 どこまで、このみっともない騒ぎは広がるのだろう。食材偽装表示はホテルのレストランから、百貨店に飛び火した。しかも高島屋、大丸松坂屋、三越伊勢丹といった一流デパートだ。

 ホテルも百貨店もほとんどが「認識が甘かった」などとして偽装とは認めず、「誤表示」と言い張っている。

 不思議な言い訳があるものだ。メニューの「車海老」はブラックタイガー、「九条ねぎ」は普通の青ネギ、白ネギ、「牛ステーキ」は牛脂を注入した加工肉を使用するなど、すべて値段やイメージの安く低いものが、高いものに書き換えられている。

 そんな都合のいい「誤表示」があるものか。どう言い繕おうが、これは偽装である。

 阪急阪神ホテルズの出崎弘前社長は自身の「誤表示」発言に批判が集まり、引責辞任の表明会見で「だます意図をもって不当な利益を得る意識はなく、偽装ではないと考えるが、お客さまには偽装と受け取られても仕方ない」と話した。奇妙な論理だ。一体、誰を相手の商売なのか。

 おそらく、意図的な偽装を認めれば不正競争防止法や景品表示法に抵触する可能性があるとして、「偽装」と認めないのだろう。

 両法の厳格化、拡大運用を求める声もある。食品表示を規定した日本農林規格(JAS)法では外食産業やレストランメニューは対象外となっており、規制対象に加えるよう法改正すべきだという意見もある。必要なルールづくりは進めるべきだ。

 だが、法に触れようが触れまいが、やってはいけないことがある。食事を供する店が食材を偽ったメニューで客をだます行為は、これにあたる。

 ホテルや百貨店のレストランで客が高い料金を払うのは、そのブランドに対する信用信頼のためである。一連の食材表示偽装がどれだけ大きくブランド力を損ね、「誤表示」との弁解に消費者があきれ返っているかを、経営者は知らなくてはならない。

 法規制に再発防止策を任せても信用は回復できない。ホテル、百貨店のレストランを含む外食産業全体が自らの反省を社会に示し、全国に蔓延(まんえん)した、客を裏切る行為を一掃しなくてはならない。

 まず、「偽装」と認めることから始めるべきだろう。


読売新聞より。
>メニュー偽装 「誤表示」の強弁は通らない(10月26日付・読売社説)
 「偽装ではなく、誤表示だ」という強弁は通用するまい。

 阪急阪神ホテルズが運営する八つのホテルのレストランなどで出された多くの料理で、メニュー表示と異なる食材が使用されていた。

 虚偽表示は7年以上に及び、約7万9000人に提供された。

 阪急阪神ホテルズは記者会見で、「メニュー表示と食材が合っているかどうか、チェックする意識が欠落していた」「従業員が(食材に関して)無知・無自覚だった」と釈明している。

 だが、一部の従業員は、料理の中身がメニュー表示と異なることを知りながら、「問題ないと思った」と話している。故意に偽装していたという疑いは拭えまい。

 虚偽表示の例は、次のようなものだ。メニューには「芝海老えび」と記載していたが、実際はバナメイエビだった。芝海老の仕入れ値が1キロ・グラム2500円なのに対し、バナメイエビは1400円だ。

 「九条ねぎ」とうたっていたものは、普通の青ねぎ、白ねぎだった。普通のねぎの仕入れ値は1キロ・グラム800円で、九条ねぎの2000円より格段に安い。

 「不当に利益を上げる意図はなかった」というホテル側の主張は、額面通りに受け取れない。名の通ったホテルでコンプライアンス(法令順守)機能が働かない実態に、あきれるばかりだ。

 ホテル側は、景品表示法(優良誤認)に違反する恐れがあるとして、消費者庁に報告した。森消費者相は「厳正に対処したい」と語った。徹底調査を求めたい。

 東京のプリンスホテルでも6月に、チリ産ローストビーフを「国産牛肉」と表示していたことが明らかになった。

 これを契機に、阪急阪神ホテルズが系列のホテルを調べた結果、今回の問題が発覚した。

 ホテルの生命線は、サービスの質だ。利用客は、館内のレストランで、良質の食材を使ったうまい料理に見合う料金を支払う。

 阪急阪神ホテルズの行為は、長年かけて築いてきたブランドイメージを自ら傷つけるものだ。

 食品を巡る偽装行為は後を絶たない。2007年には、大阪市の高級料亭で牛肉の産地偽装が発覚した。食材の使い回しなども判明し、廃業に追い込まれた。

 阪急阪神ホテルズは客に代金を返す意向だ。返金額は最大で約1億1000万円に上るという。

 偽装の代償は大きい。信用を取り戻すのは容易でない。食品関係者は、人ごとではなかろう。

(2013年10月26日01時32分 読売新聞)

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