読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

門と可

2010-07-16 10:19:45 | 漢字
「慕夏堂記」(モハダンギ)正確には「慕夏堂文集」と言う朝鮮の古い漢文が有るそうだ。
それによると秀吉の朝鮮の役の折り、兵三千名を率いる日本の武将が朝鮮側に投降したと言う内容の文が有ると言う。この武将は投降の後、日本軍に向かって戦ったと言う事だ。更にその武功により王から寵愛を受け大臣相当の官位にまで登ったと記載されている。こうした事実を記録した文書は日本にはなく、司馬遼太郎はこの「慕夏堂記」の作者に疑いを持っている。
この武将の名が「沙也可」(さいえが)と記述されている。日本語読みにすれば「さやか」となるがおよそ日本の武将らしくない名である。司馬は沙エ門ではないかと書いている。
門と可は読み間違えられると言っているが江戸期の古文書をみればそれらの文字が良く似た崩し文字で書かれている。が「慕夏堂記」はどんな書体で書かれているのだろう。


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