読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「超雑学 読んだら話したくなる世界史」 宮崎 正勝

2010-12-23 11:01:35 | 読書
日本実業出版社
活字中毒の「モモ」さんのメルマガから
これは世界史のトリビア、小ネタが集められた本。
例えば

・紀元前一世紀頃。この頃ローマの市民は120万人。そのうち半数
は無職で、属州に重い税負担を押し付け、ローマ市民は娯楽
にふけっていた。

「すべての道はローマへに通ず」。この言葉通り、たくさんの道
路が建設されたが、これは失業対策だった。それでも仕事を供給
できず、結果、五世紀末には一年の半分175日が休日と定められる
ことに。「ローマの休日」は数え切れないほどあったと言う事だ。
「なるほど!」

・応援の際に発する「フレーフレー」は、ヨーロッパを制服した
モンゴル人の雄たけびに由来するもの。彼らの雄たけびはロシア
語で「ウラー」、ドイツ語で「フラー」、後に英語で「フレー」
と言われるようになったと言う。

ハンバーグの起源もモンゴル人に有るらしい。彼らは遠征の際、馬をつ
ぶして食べることがあった。生肉を刻んで草に混ぜ、柔らかくし
て食べた。これがタルタルステーキの起源であり、後に火で焼く
ハンバーグステーキに変わった。
「フレー、は日本語ではないだろうと言う見当はつけていたけど」

ハンバーグステーキはヨーロッパからアメリカにわたり、パンに
はさまれてハンバーガーに、そして世界を席巻している。

・スペインによる南米大陸の支配。南米大陸から多量の銀が欧州
へ渡った。結果、銀の価格が大暴落、品物の流通が盛んになり、
経済が活性化した。

スペインはイスラム教徒に支配されていたフィリピンも占領した。
中国の明とはここで貿易を行っており、南米の銀は明にも流れこ
んだ。明は銅の不足に悩んでいたが、銀の流通量が増えたため、
それを貨幣にすることができた。明の税制が整ったのも、新大陸
の銀のおかげなのである。

・アメリカンコーヒーとは、従来より薄いコーヒーを指す。

イギリスの植民地であったアメリカ。紅茶に高い税金が課され、
憤った市民はついに本国に対して独立戦争を起こす。戦時中、紅
茶の輸入が制限されたため、コーヒーが盛んに飲まれるように
なった。ミルクもなく、砂糖もなしで、薄いコーヒーがよく飲ま
れるようになったのだそうだ。

・1914年、セルビアの首都サライエボで、セルビアの民族運動を
威圧するための大演習が行われた。オーストリア陸軍によってだ。

このとき、セルビア人の暗殺団七人が都市にもぐりこんでいた。
その中の一人、19歳のセルビア人青年がオーストリア皇太子夫妻
を銃で暗殺。激怒したオーストリアは、彼の裁判をセルビアに求
めた。

セルビアはその要求の大部分を受け入れたが、オーストリア世論は
収まるところを見せず、宣戦布告を行った。その後、スラブ人の盟
主としてロシアが参戦。ヨーロッパ中を巻き込む大戦へと拡大した。

第一次世界大戦は、始まった当初は短期決戦になると思われてい
た。一人の青年が放った一発の弾丸が、欧州全体を暗い戦火の渦
に巻き込んだのだ。