読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

中国税関、iPad密輸で主婦14人を拘束

2010-12-10 09:42:34 | 新聞
国境管理では需要の大きい製品の流入を止めることはできない――米国の麻薬密輸問題で示されたこの現実を、米アップルの多機能端末iPad(アイパッド)を多数、中国に持ち込もうとした中国の主婦らがこの現実を示した。

 8日付の中国紙・広州日報(電子版)によると、香港と隣接する広東省・深センの税関当局は最近、アイパッド88台と携帯電話340台(総額95万元相当=約1200万円)を中国国内に持ち込もうとした主婦14人の身柄を拘束したと伝えた。

 そのなかのひとりは、携帯電話65台を腰まわりにくくりつけ、20台以上をハンドバッグに隠し持っていたという。

 同紙によると、主婦らは一度越境するたびに200元程度を稼いでいた。また税関職員の情報として、発覚を逃れるため前科のない中国の住民を雇う密輸業者が増えているとも言う。

 中国本土ではアイパッドの WiFi(ワイファイ、無線LAN)版はすでに販売されているが、3G(第3世代携帯)モデルは未発売。3Gモデルを手に入れたければ、海外から取り寄せるしかない。香港から中国へのアイパッド運び屋需要が増えている背景にはこのような事情があるのだ。

 中国は最近、個人使用目的でも、アイパッドの国内持ち込みに対する課税を強化していると報じられている。中国税関総署のホームページには、個人用アイパッドへの課税は世界貿易機関(WTO)規定に違反していないと主張する内容のリポートが掲載されている。国境税はノートPCなどアイパッド以外の製品にどのように適用されるのかについて、同署にファクスで問い合わせたが、8日時点で回答はない。

 アップルの広報担当者もコメントを控えている。

 中国の税関をこっそり通り抜けようとする旅行者が持ち運ぶのはアイパッドだけではない。香港の英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、深センと珠海の税関は、アイパッドやノキアの携帯電話のほか、ダイヤモンドの指輪やシャネルの香水など、高級免税品や電化製品の密輸取り締まりキャンペーンを実施し、1カ月に及ぶ期間中、プロの密輸業者1000人以上を逮捕している。