読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「ノルウェイの森」、映画化までの長い道のり

2010-12-14 11:00:57 | 読書
村上春樹原作、トラン・アン・ユン監督の映画「ノルウェイの森」がついに11日に日本で封切られた。しかし、この作品が映画化されるまでには長い道のりがあった。デビュー作「青いパパイヤの香り」でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた経験を持つトラン監督が「ノルウェイの森」の映画化を最初に思い描いたのは15年以上前のことだった。

 1987年に刊行された「ノルウェイの森」は、1960年代の東京を舞台に1人の大学生の青年が2人の女性との複雑な恋愛関係に悩む姿を描いた村上春樹氏の代表作。「1994年にフランス語版が出版された時に初めて読んだ」と、ベトナム出身でパリ在住のトラン監督は語る。同監督はこの小説に心をわしづかみにされ、映画化を決意した。当初は乗り気ではなかった村上氏だが、トラン監督が書き上げた台本を読んだ数年前についに映画化を承諾した。 映画「ノルウェイの森」は9月に開催されたヴェネチア国際映画祭でコンペティション部門に正式出品された。主演は松山ケンイチ、2人のヒロインは菊地凛子と水原希子が演じる。11日の日本公開を皮切りに、数週間にわたり、アジア各国で次々と封切られる予定だ。