読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

乃木神話の存在が

2010-08-22 10:17:33 | 読書
司馬遼太郎は「坂の上の雲」第四巻で旅順の部分を書く際、多少、乃木神話の存在が煩わしかったと言う。その神話は今も有り、その神話の信奉者から多くの意見が有ったそうだ。が、そうした発言については個々には対応して来なかったと言っている。乃木希典については「殉死」に書かれてあるが、司馬の乃木に対する評価は高くない。「乃木と言うこの戦略も戦術も無かった将軍は・・・」と言うような表現が司馬の他の歴史に関する本に有った記憶がある。
ドイツに乃木が行ったときにも彼の研究の眼は軍備や戦略、戦術の事ではなく軍人の制服についてであったと言う事だ。