読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

松本清張著『菊枕-ぬい女略歴-』

2010-05-02 09:52:26 | 読書

家内ようにと図書館で松本清張の短編集を借りて来たが家内は良く解らない、と言って読むのを止めてしまった。その短編集を少し覗いてみると、或る「小倉日記」伝がその本の冒頭にある。清張が直木賞を取った小説だ。その次に『菊枕-ぬい女略歴-』がある。面白そうじゃないかと私は思った。この内容は
昭和21年、北九州のある精神病院で、一時期一世を風靡したとも言える1人の著名な女流俳人が、ひっそりと死んだ。この小説の「ぬい」と言う女性のモデルは疑いようもない俳人杉田久女である。この小説のテーマは精神病であると言うが、―ぬい女略歴―と付記した『菊枕』が、主人公の精神異常に触れているのは、結末の極めてわずかの部分に過ぎない。その精神病を病む俳人杉田久女の代表作に「足袋つぐやノラともならず教師妻」という句が知られている。ノラとは、あの「人形の家」の主人公のノラのことだ。
やはり面白そうだ。家内は何故、読まないのだろうと思った。