読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

鍼治療とエンドルフィン

2009-03-28 11:12:17 | 読書

強力な鎮痛作用と快感作用を持つ物質が体内で自然の生産されると言う事が解ってから今まで謎だった現象が説明できるようになった。その一つに鍼麻酔がある。鍼を打つと何故麻酔なしで手術が出来るのか。昔、中国でこの模様が放映され日本でもテレビなどで流され見た事が有るが中国共産党のプロパガンダと見て、私は信じなかった。鍼麻酔は現象としては認められていたのである。がその合理的な説明は出来なかった。しかし特定の場所に鍼を打つと体内で大量のエンドルフィンが分泌され痛みの感覚が遮断される事が解った。西洋医学でもヒトの脳の中脳中心部を電気刺激すると鎮痛作用が有る事は解っていたがこれもそうする事によってエンドルフィンが放出されている事が解ったのである。プラシーボ効果、戯薬効果と言うのもこれで説明が可能なのである。この薬はよく効くと言って患者に飲ませると効く事が有るがこれも説明できなかったが鎮痛剤のプラシーボを与えて血流を調べて見るとエンドルフィンが分泌されている事が解ったのである。心理的な思い込みが生理的変化を起こしていたのである。立花隆著「臨死体験」から