ある旅人の〇〇な日々

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若者ことばなど

2005年08月04日 | Weblog
文化庁の日本語に関する世論調査によると、若者が良い悪いの判断をし難いときに「ビミョー(微妙)」とよく言うそうである。例えば、花火大会はどうだったかと聞かれたら「ビミューだな」と答えるのだ。そういえば、そういう傾向にある。あと、素晴らしい、すごい、美味しいという肯定的意味で「ヤバイ」が使われる。本来、ヤバイは悪い状況のときに使われるはずである。医学生まで「ヤバイ」は肯定的にとらえていたというから、患者さんを前にして容態を説明するときまずい気がする。例えば高齢者に精密検査の結果を告げるとき、良好な場合に「チョーヤバイです」などと言ってしまうかもしれない。

また、熟語の「汚名返上」、「青田買い」、「伝家の宝刀」がそれぞれ「汚名挽回」、「青田刈り」、「天下の宝刀」と間違って覚えられているという。これは中高年者のほうに多いというがなぜだろう。おそらく、マスコミが間違って使ってきたので影響を受けたのだろう。

略語も文章を分かり難くしている。よく「CXの女子アナ」というのを目にするのであるがCXが何か分からず悩んだ。どうやらフジテレビの略称らしいことが分かった、それから、「JALのCA」がよく分からなかった。日本航空の何なのだろうかと思った。CAは、Cabin Attendant(客室乗務員)の略称であった。スチュワーデスのことである。スチュワーデスのことを「デス」という人もいる。スッチーはもう風化したかな。田中康夫知事が流行らせたらしいが。略称も程々にしてほしいものだ。

「なおざり」というのはよく使われるが、「おざなり」はあまり使われないので意味がはっきりしなかった。ニュアンスがビミョーに違うようだ。「なおざり」とは、事柄が問題として意識されているが面倒や事情があってそのままにしておくこと。「おざなり」は、事柄を問題として意識せず、そのままにしておくことのようだ。どちらも悪いことばだが、「おざなり」のほうがより消極的。拉致問題や石綿問題は「なおざり」だろうな。「おざなり」は「おざなりのホームページが多い」という使われかたのようだ。更新されないホームページのこと。

ことばは放っておけば、曖昧に、不正に、簡略になってしまうのであろう。

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