ある旅人の〇〇な日々

折々関心のあることや読書備忘を記録する

あのアルピニストがチベット問題で

2008年03月31日 | Weblog
日本にもリチャード・ギアがいた。登山家でテレビにもよく出演している野口健である。行動し物言う登山家。清掃登山や地球温暖化問題で啓蒙活動を行っている。次の総選挙に誘われるかもしれない。
「アルピニスト・野口健のブログ」の記事の「北京オリンピック--チョモランマからの悲鳴」(3月21日)と「チベット動乱--北京五輪出場への条件」(3月22日)で中国をこっ酷く批判している。
3月14日のラサ暴動について「もし私がチベット人でその場にいたら間違いなく行動を共にしていただろう。永年に渡り中国に支配されチベットの文化が葬り去られようとしている時に命をなげうってでも中国による侵略を国際社会に訴え、そして救いを求めようとしている彼らの行為を一体誰が責められようか」と。もうチベットに入ることを中国に拒否されるだろうと覚悟している。
野口健、これから注目したい。


(チベット国旗と国境なき記者団抗議ロゴ))
この前のギリシャのオリンピアでの採火式で中国代表がスピーチしているとき、背後で布をひろげた男が映っていた。チベット問題で中国に抗議する行動だった。「国境なき記者団」というパリに本部のある団体の行動。布に描かれた五輪が5個の手錠だった。オリンピック開催までの聖火リレーで何度もなされることだろう。
29日にラサで大規模なデモが行われたようだ。

そういえば、つい最近、日産自動車がリチャード・ギアとのCM契約をドタキャンしたニュースがあった。4月に撮影計画があったというのに。恥ずべき企業だ。

シナのチベット侵略 パートⅡ

2008年03月22日 | Weblog
チベットの抗議行動が起こった訳は日本のマスコミ報道から伝わってこない。この訳が重要だと思う。ある商社マンのブログ記事(http://plaza.rakuten.co.jp/yizumi/diary/200803200000/)にそれがよくまとめられているので使わせてもらう。

現在の中国共産党チベット自治区委員会書記は張慶黎である。昨年、彼が「共産党はチベット人民にとって親のようなものだから、子らが何を必要としているか常に心をくだいている。共産党中央委員会こそがチベット人民のための真の仏陀である」とのたまっている。
(まるでチベット人を劣等民族のように位置付けている。さすがシナは中華思想の国)

3月18日の『ニューヨーク・タイムズ』紙がコロンビア大学のチベット専門 Robert Barnett 氏の話を伝えている。
「漢人によるチベット支配の頭目である張慶黎書記は強硬路線で、チベットの政府機関で働く者はみな、ダライ・ラマを糾弾する文章を定期的に書かされる。チベットの学生・生徒や政府機関で働く者は、寺院に行くことも禁じられ、宗教儀式や祭礼に集うことも許されない」と。
(チベットでは信教の自由もないのだ)

平成18年から張慶黎は「反ダライ・ラマ」キャンペーンを復活させ、僧院での「愛国教育」を強化。僧たちは、チベットの歴史を漢人の立場から講釈する長々とした会合に出席せねばならず、ダライ・ラマを糾弾する言葉を口にせねばならぬ。
(元主席の江沢民の反日教育みたいなものだろう)

ダライ・ラマは既に1970年代に「チベット独立」というスローガンは取り下げて「ほんらいの意味の自治」を求めてきた。
ここ数年は、穏便な協議のための密使を北京へ何度も送っているのだが、北京政権はこれをいい加減にあしらう。
そして、あろうことか「ダライ・ラマはチベット独立を叫んでいる」と中国国民むけにウソ報道をしつづけるのが共産党のやり方だ。
(確か、ダライ・ラマのことを「法衣を着た狼だ」とも発言していた)

3月17日の『ウォールストリート・ジャーナル』紙が社説で中国共産党のために処方箋を書いている。
「北京政権がラサ統治を改善するためにできることは多い。まずは、チベット人に宗教の自由な行使を許すところから始めればよい。漢人のチベット移住に補助金を出すのを止め、チベットの遊牧民を強制定住させることも止めれば、歓迎されるはずだ。ダライ・ラマとの対話にももっと真剣に取り組めば得るところがあろう。いまのダライ・ラマが亡くなったら、その後継者が同じく穏健である保証はどこにもないのだ。オリンピックは中国の進歩の姿を世界に示す場であるはずだった。しかし、北京政府が統治不服従を恐れ強権的な過剰反応をしたため、中国が天安門事件以来ほとんど変わっていないことを世界に見せつける結果となった」と。
(日本のマスコミもこの程度のことを書いて欲しい)

シナという国は時代遅れの帝国主義や植民地主義が生きている。チベット人のアイデンティティを奪い、従順な民族に改造したいのだろう。自治区といいながら自治なんてない。抗議行動に続き暴動も起こるのも当たり前だと思った。


シナのチベット侵略

2008年03月19日 | Weblog
正月のNHKテレビの特集番組だったと思う。青海-チベット鉄道開通後のチベットの変貌振りを紹介していた。よくここまで撮れたなという印象をもった。
ラサに進出した漢民族のホテル経営者とその従業員であるチベット人の青年に焦点を当てていた。このホテル経営者は商魂たくましいのである。経済至上主義か拝金主義の権化みたいな商人。チベット仏教の供養を観光客に見せる企画を実現するために寺へ交渉に行く。僧侶は見世物ではないと言って断りたいようなのだが、その商人はテーブルに札束を置いて話を進めるのだ。この商談の結末は分からない。仏教文化の商品化である。ある時は、チベット人の従業員にチベット人の村へ案内させ、民家から使い古した民具を安く買い叩く。骨董品としてホテルで売るためだ。またある時は、日本人観光客に松茸料理を提供することを思いつき、すぐ行動を始める。人事評価制度を導入して人件費を削減することも行う。チベット人の青年は給与を半減されることになりホテルを去っていく。骨董品の販売業を始めたいと言っていたがどうなったであろうか。

そして、先週のラサでの僧侶たちによる抗議活動に対する武力による弾圧。シナ政府は暴動と言っているが抗議活動が先にあったようだ。シナ政府は13人の死者がでたと発表しているが、インドのマスコミによると500人も犠牲者がでているらしい。シナは情報統制しているし、外国の大使館員やマスコミがラサに入ることを拒否しているので実態はどのように酷いものか分からない。

(ダマイ・ラマ14世と胡錦涛主席)
チベットの歴史についてあまり知識がないので本を読んでいる。「日本人の目から見たチベット通史--西蔵の伝承と通説を検証」(小松原弘、東京図書出版会、2005年)という本である。
19世紀、シナが清の時代、清はチベット王国の宗主国面して、東アジアに進出してきたイギリスと勝手にチベットでの権益を認める条約を結んだ。チベットは鎖国状態にあった。このころからチベットを属国として扱い始めたようだ。古くからシナとチベットは冊封関係にありチベットはシナに朝貢していたことは確かだが支配関係はなかった。西欧に対してはビルマも属領であると公言していた。シナの論理によればそのころの琉球王国もシナの属国扱いになってしまう。
1949年、中国共産党は中華人民共和国を樹立し、翌年、北京放送は「人民解放軍の1950年の任務は台湾・海南島・チベットを解放することだ」と宣言した。これ以後、チベット侵略が本格的に行われるのだ。チベット政府は、イギリス、米国、インド、ネパールに支援を求めたが応じてもらえなかった。国連総会で議題にする動議が提出されたが無視された。チベットの外交力の弱さもあったのだろうが国際世論の冷たさもあった。惜しまれるところである。
1959年、ダマイ・ラマ14世は身の危険を感じてインドへ亡命する。ダラムサラに亡命政府がつくられる。数万人のチベット人が暮らしているようだが、その実態はあまり報道されない。
1989年、ラサ市民武装決起30周年で大規模な抗議活動が起こった。チベット自治区委員会書記の胡錦涛はデモ隊に発砲して鎮圧し、ラサに戒厳令をしき、外国人をラサから退去させた。この時のデモの死者はシナ側の発表では13人だが、400人以上いや20万人という説もある。今回の状況とそっくりではないか。胡錦涛はこの成功でトントン拍子に出世して国家主席まで上り詰めた。
チベット亡命政府の発表によれば、1950年から84年まで、シナの圧政で死んだチベット人は120万人以上である。食糧の略奪や道路・橋梁・鉄道建設への強制労働で亡くなった人も数多い。今回の鎮圧にラサで遭遇した日本人旅行者は口を閉ざしている。口止めをされたからだ。どんな脅迫をされたのだろうか。シナという国は恐ろしい。
俳優のリチャード・ギアやブラピはチベット問題でシナを批判している。リチャード・ギアはチベット仏教の信者、ブラピは「チベットの七年」という映画でダライ・ラマ14世と交流のあったオーストリア人の登山家を演じた。北京オリンピックは大丈夫か。

反捕鯨団体の行為

2008年03月05日 | Weblog
鯨肉を食べなくなって何年になるだろうか。日本が商業捕鯨を停止したのが1988年だから20年近いかもしれない。最後は缶詰の「大和煮」だったと思う。小生、子どもの頃は鯨肉をよく食べさせられた。肉のなかでは安かったからだ。ステーキか鍋物の煮食い。あまり美味しくなかった。今ではスーパーで赤い鯨肉を見ても食べてみようと思わない。けっこういい値段が付けられている。だから、今の捕鯨には関心が薄い。
でも、この前の米国環境保護団体の「シーシェパード」による調査捕鯨船「日新丸」への攻撃には腹が立つ。あれは一種のテロ行為ではないか。並走して薬品の入った瓶を投げつけたりするのは。発射装置まで備えているではないか。その前は体当たりしたり、調査捕鯨船に不法侵入していた。日本側としては直接対抗措置はとれないのか。海上保安庁の保安員も乗船しているようだし。あの行為がエスカレートして死者が出ないとも限らない。
調査捕鯨は国際捕鯨委員会(IWC)で認められている。調査捕鯨を行っているのは日本のほかにアイスランドがある。さらにノルウェーでは商業捕鯨をやっている。なぜ、シーシェパードは日本だけを狙うのか。白人による人種差別の要素もあるのかもしれない。
アイスランドは日本が鯨肉を輸入してくれるなら商業捕鯨を開始したいそうだ。小生にとっては鯨肉は懐かしい味だが今となっては食べたくはない。ほかに食べる肉類があるからだ。
去年、内田康夫の浅見探偵シリーズの「鯨のなく海」というのを読んだ。捕鯨基地だった和歌山の太地町を舞台にしたものだった。太地町は捕鯨発祥の地といわれ「くじら博物館」もあるようだ。この小説では、ノルウェー貿易振興会から鯨肉を取引する計画の話が出てきて捕鯨について少し考えさせられた。読書録をつけていないのでストーリーはほとんど忘れてしまった。ミステリーは読んでいる時だけ楽しむものだ。忘れてもいい。それから宇野鴻一郎の短編小説に「鯨神」というのがある。芥川賞受賞作品で舞台は肥前平戸島和田浦である。

迷走国家と女優

2008年03月01日 | Weblog
●防衛省の迷走
前次官の守屋氏のような背広組だけがお粗末だと思っていたが制服組も駄目だった。今回のイージス鑑「あたご」の衝突事故で問題点が溢れてきた。多数あり過ぎて列挙するのも億劫である。これでは有事が起これば国民も危なくなりそうだ。そういえば去年、映画「亡国のイージス」を観たのだった。
●毒入り餃子事件
一昨日、突然、シナの公安幹部が毒はシナで入れられた可能性はほとんどないと発表した。日本の警察と共同して捜査しようと決まった矢先の発表だった。これは政治的な幕引きとみた。日本政府は甘く見られたものだ。シナにとっては無関係と発表したほうが得と見たのだろう。でも日本の消費者はシナ産の食品から離れて行くよ。小生でも産地をチェックして「中国産」なら買わないようにしている。今後、日本政府はどんな対応をするか注目したいが、外交は下手糞だからな。
●沖縄少女暴行事件
被害者側は告訴を取り下げ、容疑者の海兵隊員は釈放された。告訴取り下げの理由は「そっとして欲しい」ということのようだ。マスコミ関係者が家まで多数取材に押しかけたり、週刊誌で「被害者にも非がある」と書かれていたようだ。今月予定されている県民集会は行われるという。
●注目の女優
日本には、この女優が出演すれば映画がヒットするとかテレビ番組視聴率が上がるとかいう女優はいない。20代の女優では仲間由紀恵がいいがイマイチだし、長澤まさみには期待していたが演技力が伸びそうにない。最近、魅力ある女優を見つけた。19歳の多部未華子である。切れ長な目をして、まだ童顔ぽいが、声もきれいだ。セキスイのテレビCMに宇宙飛行士の毛利さんと出演している。NHKのテレビドラマにもずっと前から出演しているようだ。現在、フジテレビのドラマ「鹿男あをによし」で鹿の使い役をしている彼女をみることができる。
みかたんの画像