ある旅人の〇〇な日々

折々関心のあることや読書備忘を記録する

ことばの災い

2008年02月28日 | Weblog
2月19日のイージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故の翌日、自民党の笹川代議士が「恐らく生存していない。救命胴衣を着けていないから」と発言したのをマスコミが問題発言として取り上げたが特に波紋は広がらなかった。救命胴衣というワードが出てきたのは流石に競艇団体に関係した人だけのことはある。
24日のテレビ番組サンデージャポンでマルチタレントしょこたんが海上衝突事故に対して「絶対に避けられるべきだった事故ですよね。本当に2人とも絶対に避けられた、死ぬことを。死ななくて済んだはずなのに。こんなことになるなんて…」とコメントしたのを2ちゃんねるが火をつけて騒がしいことになったようだ。生存の可能性が限りなくゼロに近くても正確には行方不明である。その番組でしょこたんは詫びたのだから許されるべき失言だったと思う。
まだ捜索中なのに親族の人々が事故現場にいる護衛艦の甲板から食べ物や花束を投下していた。そのテレビ映像をみて「花束はまだ早いんじゃないか」と突っ込みを思わず入れてしまった。それは死者への手向けの行為ではないか。
人生経験の浅そうなしょこたんにコメントを求めたテレビ局にも責任がありそうだ。それにしても、しょこたんが人気タレントになっている理由がわからない。オレ的には何の魅力も感じないからだ。女優の多部未華子ファンなので分かってもらえるだろう。
羊水のコウダクミはテレビのCMや番組から消えてしまった。あの発言で誰も被害者はいなかっただろうに。別にテレビに出演して欲しいとは思わないけど。

コソボ独立宣言

2008年02月23日 | Weblog
2月17日にセルビア共和国のコソボ自治州が独立宣言を行った。その時のテレビニュースは簡単なものだった。コソボの人口は200万人、内訳はアルバニア人90%、残り10%はセルビア人がメイン。アルバニア人とセルビア人は言葉も宗教も通貨も異なっているなど。1776年の米国の独立宣言などは前途洋々としていたがコソボは前途多難である。西欧諸国と米国の後押しで独立宣言したのだがセルビアとロシアがその独立を認めないのだ。昨日のニュースではセルビアの首都ベオグラードにある米国大使館が焼き討ちにあっている。
コソボもセルビアも東欧のバルカン半島にあることは知っていたが、元の国はチェコスロバキアだったのかユーゴスラビアだったのかすら記憶に無かった。ユーゴスラビアだった。この辺りは様々な民族が入り乱れているので複雑だ。アルバニア人はイスラム教徒、セルビア人はキリスト教徒(正教徒)である。セルビア王国が18世紀にオスマントルコに侵略され、コソボの地からセルビア人は追い出され、その代わりにオスマントルコと同じイスラム教徒であるアルバニア人がコソボに移住した。コソボはセルビア王国の中心地でセルビア民族発祥の地であったことから今回の独立宣言に反対する理由も分かる。
第二次世界大戦後、チトー大統領のカリスマ性でユーゴスラビアはまとまっていたが、社会主義の崩壊でバラバラになってしまった。スロベニア、クロアチア、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ・・・。これが最後のユーゴの分裂になるのか。
戦場カメラマン長倉洋海の「コソボの少年」という写真集をみるとセルビアの治安部隊や民兵の弾圧と虐殺(悪名高いセルビア共和国大統領ミロシェビッチが関わっていた)で国外に逃れていたアルバニア系住民が1999年にコソボに帰還したと書かれている。NATOの介入で爆撃されセルビア側がコソボから撤退したからだ。町は廃墟になっていたという。NATOがコソボを支援したのは軍事拠点をコソボにつくりたいからだともいわれている。西欧諸国にとってはアルバニア系難民が流入してくることを恐れたこともあるようだ。ロシアが独立に反対する理由もわかる。
コソボの行政は国連が担当し軍事治安はNATO軍が行ってきたが、今後も他国の援助がなければ国造りは困難だろう。コソボは南にアルバニアと接しているので合併もありそうだ。

法相の奇言と米軍基地問題

2008年02月15日 | Weblog
●ポッポ山法相の奇言
志布志事件は冤罪ではないと言った鳩山さんは変だな。その発言が物議を醸したので夜も眠れず、辞書を引いたそうだ。冤罪とは「ぬれぎぬ。無実の罪」であることを知って、自分の間違いを知り、謝罪し、これから二度と「えんざい」について言うことを封印したという。法務大臣を辞職したほうがいいと思うが。
これまでも「死刑囚については自動的に死刑執行するシステムをつくったほうがいい」と述べたことがある。自分が執行のサインをすることが憚れるのでそういう発言をしたのかと思えば、すでに何人も執行しているではないか。意味不明の発言である。
あるときは外国の記者団を前にして「私の知人にアルカイダがいる」と脈絡もなく言った。法務大臣として何らの行動もしていないのだ。発言の意図すらわからない。
この前の株価下落で40億円損をしたと自慢していた。すでにボケているのだろうか。
追記:
鳩山さんが田中角栄の私設秘書だったとき、ペンタゴンの職員が毎月やってきて鳩山さんが食事を奢ってもらっていたということも得意げに話していた。口が軽いから機密情報も流していたのだろう。
●米軍基地問題
2月10日の岩国市長選挙で米軍再編に伴う空母艦載機の転入を容認した候補が当選した。現職市長は転入を拒否したために新市庁舎建設の補助金35億円を凍結されていたのだ。景気の悪いローカル都市の市民は基地の拡充を選んだ。彼らがそれを選んだのだから外野がどう言おうと詮無いことだ。空母艦載機の転入で米兵が2000人増加するそうだ。
奇しくも投票日の夜、沖縄県では海兵隊二等軍曹タイロンによる14歳少女レイプ事件が起こった。今までなら「中学生が夜間に繁華街で遊ぶのはよくない」とか「見知らぬ男の誘いに乗るほうにも落ち度がある」とかいう発言は政治家や評論家からあったのだが、今回は一切ない。そういう発言をすると叩かれることがわかっているからだ。この中学生、相手がアメリカ人だから着いて行ったのかもしれない。この事件で岩国市民も治安に心配になっただろう。でも、岩国の米兵は広島市の繁華街まで遊びに行っているようだ。
テレビ番組のワイドショーでは進行役かコメンテイターが「米軍は日本を守るためにあるんでしょう」と言った。日本といってもそこにいる住民を守るためではないことは明かだ。

ソウル南大門の焼失

2008年02月12日 | Weblog
2月10日、韓国の第1号国宝である南大門(崇礼門)が放火により全焼した。犯人は69歳の男性で文化財放火の前歴があった。行政に恨みをもっていたようだ。
この南大門はソウルでは最古の木造建築だった。約600年前の李朝時代に城郭の南門として建立された。日本でいえば室町時代。風水思想で扁額が縦書きになっており火伏せの意味をもたせていたが皮肉なことに放火により全焼してしまった。植民地時代に国宝に指定され、戦後に改めて韓国により第1号国宝になった。
防火設備も警備体制もお粗末だったことが反省されているようだ。数年前に詳細図面が作成されていたので再建は可能だという。再建に23億円も要するというが、すでに準備が始まったようだ。

(左側:李朝時代 城壁がまだ残っている 右側:植民地時代)


(左側:焼失前 右側:焼失後)
小生、20数年前にソウルに1泊したことがあるが、南大門をみた記憶がない。当時は接近できないようになっていたのでガイドブックに目立つように記載されてなかったのかもしれない。
あの時、朝鮮総督府の建物だった国立美術館に訪れたのだが、あの建物も植民地時代の負の遺産ということで10年前に解体されてしまった。もっとじっくり見ておけば良かった。

注目の三事件

2008年02月11日 | Weblog
●時津風部屋リンチ殺人事件
前親方と3力士の逮捕で刑事事件として立件されそうになった。他の力士はお咎め無しということかな。少しは関与しているだろうに。見て見ぬ振りはいいのか。部屋廃止でもいいと思う。遺族が相撲協会に損害賠償を求めて提訴するそうだが、当然だろう。
別件だが、九重親方(千代の富士)がやっと理事になった。国民栄誉賞の大横綱が何故52歳まで冷や飯を食わされたのか理由を知りたいものだ。
●倖田來未失言事件
例の「35歳をまわると羊水が腐る」という発言へのバッシング。女性だけでなく男性からもあるようで。倖田來未という歌手について知ったのは遅かった。銀座の1日ママをやって喜んでいる様子をワイドショーが報道しているときだから随分遅れていた。肌を大きく露出してケバくてお水っぽいネエちゃんだなという印象。確か「エロかっこいい」とか言われていた。歌声もいやな感じだった。これがスター歌手になっているのに世代の違いを感じたものだ。その発言、高齢出産をしたくないという凡人にはできない比喩表現だろう。目くじら立ててバッシングするほどでもない。彼女のキャラらしいではないか。SMAPの中居といい仲にあるヤッカミもあるのかな。
あのテレビキャスターの幸田シャーミンはどうしているのだろうか。
●毒入り餃子事件
”殺人餃子”と表現しているメディアもあるが、それはないだろう。おかしな日本語だ。餃子は殺人をしないよ。事件が公表されたのは1月30日だったかな。密閉された袋の内部から有毒なメタミドホスが検出されたことで、ほぼ製造工程で混入されたことが確実になった。シナの官僚幹部は製造工程で入った可能性はほとんどないと発言していたが、もうシナ警察の捜査はかなり進んでいるのではなかろうか。毒の混入した製品の製造月日がわかっているので袋詰担当の従業員を尋問すれば容易に犯人はあがりそうだ。日曜昼のタカジンの番組に年齢不詳の北芝元警察官が出演しておかしなことを言っていた。シナの黒社会が従業員を脅迫して毒を混入させたという小説みたいなこと。あれではもう相手にされないだろう。
学研の地球儀事件が落ち着いたと思ったら、今度は上海日本語学校で使う地理教材が税関で差し止められている事件が起こっている。どうやら尖閣列島についての領土問題に関するものらしい。それは日本固有の領土である。ええ加減にしてくれ。

ETV特集「古老の島 祈りの島」

2008年02月04日 | Weblog
昨夜、NHK教育テレビで八重山西表島特集を放映するのを知り録画して観た。東京から西表島の干立(ふだて)村に移住して9年になる30歳の男性眞吾さんに1年間焦点をあて、村の状況も紹介していた。
村の10年前は子どももいない高齢者の多い地域、いわば限界集落だった。その後、本土などからの移住者が増え、今では村の人口は移住者とその家族で5割を占めるという。もう村の人口は100人を超しているようだ。

眞吾さんは、西表島にキビ刈りできて島のすばらしさを知って移住を決めたそうだ。オーストラリア旅行で知り合った神奈川県出身の年上の女性と結婚して一児をもうけている。眞吾さんは自給自足生活が基本で、マンゴー収穫や民宿でのアルバイトで現金収入を得ている。3万円の家賃と光熱費などの費用の支払いで生活は楽ではない。
冬は山でわなを仕掛けカマイ(イノシシ)を捕獲し、夏は海で魚も釣る。2反の田圃を借りて古代米をつくっている。1月に苗作りから始める。稲作を始めて4年目で、村の古老にすべて教わってきた。一緒に作業をしながら体で覚えて行くタイプだ。村では稲作はまったく機械化されていない。田植も稲刈りも村人のユイマールで協力して行われている。田植が終われば地区の人たちで田植じゅーしー(豚肉をいれた炊き込みご飯)をつくって食べる。眞吾さんの奥さんも手伝うのだが鍋の大きさが違っていると注意されている。古老たちは、眞吾さんの田植の段取りの悪さや除草を充分にしないことに対して叱る。稲は3ヶ月で収穫できる。眞吾さんは、まだ収穫の日を判断できないので古老から教わっている。そうやりながら仕事をゆっくりと覚え自分のものにしていく。南島らしくていいかもしれない。
10月には国指定の重要無形文化財になっている節祭(しち)が催される。この年は、眞吾さんが行事部長として準備と運営を取り仕切る。開催の1ヶ月前からアルバイトも止めて専念する。村にとってこの行事は大切なのだ。祭りの供え物として山からバラビ(ヒカゲヘゴ)をとってくる。幹を茹でて弁当箱に入れるという。山大根といわれる。祭りには出稼ぎで島外にいる人ももどってくる。まーちゃんというサンシン片手に全国をまわっている島出身者も。各家庭ではサンゴのかけらを屋内や外にまいたりしていた。祭りは浜で世乞い(ユークイ)を行い始まる。神様を迎えるのだ。村人総出だ。女性は髪を結い上げ紅い鉢巻をして、黒っぽい長い衣装を身につけている。最後はミリクとオホホが登場する。どちらも神の化身だが、ミリクは子宝に恵まれる神、オホホは札束をまいて歩くが好まれない神。オホホの面は鼻が高くて口髭を生やしていてブーツを履いている。外国の人さらいではないかといわれる。このオホホ、若い女性に近づいて触っているではないか。ナマハゲじゃあるまいし。
眞吾さんは次の年、荒地になった田圃を借りて収穫を増やして行くという。きっとうまく行くだろう。この番組の撮影中、奥さんに二人目の子どもが生まれ、4人家族になった。

最近思う。島の雇用創出も優先されるべきだと。島の人が出稼ぎや移住しなくてもいいように。自然保護運動もある程度けっこうなことだが、島の人の経済も良くならないといけない。
この干立村、イリオモテヤマオンナとして3年間ほど住み、生活を体験しながら観察もして西表情報を発信していた女性がいた。「西表に住もう」

一月が去った

2008年02月02日 | Weblog
ニュースなどで記憶に残るものは、中東の笛、青と白の時代、名だけの店長、古紙偽装、つなぎ法案、インサイダー取引、毒入り餃子など。
昨日、近所のディスカウントスーパーに行ってみると、冷凍品コーナーに「当店では天洋食品の商品を扱っていません」のポップが貼ってあった。冷凍餃子の袋を手にとってみると中国産だった。さすがにその商品は高く積まれ売れていなかった。野菜コーナーの中国産白ネギも同様だ。この殺虫剤混入、どういう結末になるか。ワイドショーなどではキャスターやコメンテーターは中国産食品に関して楽しそうに話しているのに違和感あり。
NHK職員のインサイダー取引は言語道断。しっかり給料もらっているはずなのに。
つなぎ法案という名称そのものがふざけている。結局、委員会で可決しながら、すぐ取り下げてしまった。本当にふざけている。
古紙偽装は、最初、理解に苦しんだ。古紙の比率を下げればコストは高くなると思ったからだ。官公庁などはエコマーク商品を優先して購入しているので納得した。
名だけの店長は、酷いものだ。管理職の名を与えてサービス残業させ放題だったのだから。紳士服のコナカ、ファーストフードのマック。他にもいっぱいやっているだろう。こういう企業はいずれ淘汰されるだろう。
青と白の時代、民俗学者の谷川健一の世界かと思った。大相撲だった。悪役相撲レスラー朝青龍の復活、おめでとう。しかし、両横綱のほかに強そうな力士がいない。青と白の時代は3年続きそうだ。
中東の笛が暴かれて、韓国と日本の間で再戦が行われたが、実力通り、男女とも韓国が勝利した。一瞬、ハンドボールが注目されたが、終結したようだ。マスコミは一切話題にしなくなった。