ある旅人の〇〇な日々

折々関心のあることや読書備忘を記録する

奄美の巨大ハブ

2008年01月28日 | Weblog
巳年でもないのに正月早々、奄美大島で巨大ハブが捕獲されている。その長さ243cm、重さ3.5kgというから驚きだ。1月5日、奄美市名瀬の残土置き場の枯草のなかで見つけられた。あの中本英一所長もびっくりだという。

(体長243cm、中本所長もびっくり)
体長243センチ巨大ハブ捕獲/奄美(南日本新聞)

今までの最大のハブは2年少し前に沖縄は糸満市で捕獲されたもので長さ225cm、重さ2.32kg(ギネス級のハブ捕獲)だったので、今回の巨大ハブがいかに大きいかがわかる。
この糸満のハブは玉泉洞のハブセンターで飼育されて、今ではどの程度成長しているだろうか。問い合わせてみるのも面白そうだ。

追記:
ハブ博物公園のホームページを覗いてみると「体調不良により展示を一時中断していた巨大ハブは2006年1月24日(火)に残念ながら死亡いたしました」という死亡記事が載っていた。捕まって2ヶ月ちょっとで死んだ。残念。。。。
ストレスが溜まったのだろう。
●ありし頃のギネス級ハブ



「沖縄を撃つ!」を読む

2008年01月15日 | Weblog
今年になって出版社の新風舎と草思社が相次いで民事再生法申請を行った。新風舎は一昨年の”賞ビジネス”が問題化して倒産は時間の問題だと思っていた。草思社はベストセラーをいくつか出している地味な出版社であるが、雑誌・新書・文庫を発行しなかったのがよくなかったと言われているが実際はどうだったのだろうか。中野孝次の「清貧の思想」はよく売れた。小生も買って読んだほどだ。今も書棚に入っている。あれは飽食のバブルの時代であってこそ戒めとして売れたのだろうと思う。今の時代なら売れないだろう。ベストセラーは時代を反映している。
大きな書店に行くと新書コーナーが充実している。以前なら中公新書と岩波新書が優勢だったが、今やちくま、文春、新潮社、集英社、光文社など出版社のオンパレードだ。ソフトバンクまで新書を発行している。
この前、新書を漁っていると花村萬月の「沖縄を撃つ!」(集英社新書、2007年11月)を見つけ購入した。花村萬月は芥川賞作家であるが、作品は「守宮薄緑」(新潮文庫)という短編集を読んだことがある。沖縄の辻や真栄原を舞台にした濃密なエロっぽい短編は面白かった記憶がある。
彼が20年来の沖縄フリークであることをこの「沖縄を撃つ!」で知った。この書名は沖縄を叱咤激励するつもりで決めたのだが、沖縄でのアメラジアン差別を知って叱咤激励はやめたという。最初のほうの章は、那覇空港に近い瀬長島での車のドリフト走行について長々と述べている。彼はバイクツアーをよくやってきたので関心があったのだろう。小生は瀬長島には行ったことはないが、捨て犬が多い汚い島だと書いている。あまり関心ない。
次に沖縄の美味い食べ物を紹介してくれる。テビチ、牛汁、タコライス、沖縄ソバ・・・。
続いて人買いと称して風俗産業情報を体験に基づいて詳しく面白おかしく。このあたりは読み飛ばしたほうがいいかもしれない。本サロ、ちょんの間、ソープなど。
沖縄音楽にも関心があり、ローリー、日出克、宮良康生のよさをあげている。必ず行けという場所として、玉泉洞の近くにある珍珍洞、ヤンバルのタナガーグムイ、中城城址、中城高原ホテル廃墟をあげる。あとユタに会いに行けというのがある。ゆっくりできる場所として、那覇市楚辺の城岳公園、福州園。
その他、癒しやパラダイスではない沖縄のダークサイド面を体験に基づいて教えてくれる。若干、沖縄観が変わるかもしれない本である。彼の風貌はスキンヘッドと口ひげなのでヤーサンぽい。危ない作家だという人もいるようだ。確かに過激な発言もしている。米軍基地をなくすには、振興策や補助金で妥協しないでテロ活動のひとつやふたつをやれなど。本当になくしたいならそうかもしれないな。そういう行動があれば政府も考えるだろう。歴史教科書検定問題にしても「軍の関与」で妥協してしまった。軍の命令だったという証拠を付きつけて徹底的にやればいい。あの薬害C型肝炎原告みたいに妥協しないでやれば勝てるかもしれない。
本の帯のキャッチコピーは「日本人と沖縄人の共犯関係が生みだした『癒しの島』幻想を徹底的に解体する」となっている。ある意味で沖縄入門書になるかもしれない。

イチローは達人か

2008年01月05日 | Weblog
今週のNHKの番組「仕事の流儀」はスペシャルと称して”イチロー”だった。茂木健一郎という脳科学者が進行役をつとめている番組だ。いつもは45分間だが75分間もあった。途中からみたので惜しいことをした。でも来週に再放送があるようだから録画しておこう。
この番組でイチローは宮本武蔵のような達人にみえてきた。試合開始までの準備運動などの一連の所作は決まっており、それを行えば最高の状態で試合に臨めるという。試合後は自分で持ち運んでいるマッサージ機で足の裏を丹念にマッサージしている。彼のバッティングは日本では振り子打法だったが、すっかり変わっている。今では奥さんのアドバイスを取り入れてベースからかなり離れて立っていると言っていた。一定のバッティングで成績が良ければそのままの打法を続ければいいと思うのだが、彼にとっては違うようである。練習の時の、フライの背面捕りも意味があるという。ボールを見失ったときも捕れるように感じをつかむためだそうだ。年間200本安打を目標にしているが、それに近づくとプレッシャーがかかり、それに耐えてきたが今ではわざと自分にプレッシャーをかけているという。イチローは器用だからボール球にも手を出しているが、それを改めつつあるので打率を上げられるかもしれない。野球の守備位置やベース間隔の微妙さにも触れていた。さすがの茂木もビビッているようだった。
1991年にドラフト4位でオリックスに指名された。そのときの1位は田口壮だった。彼もカージナルスでサブとして活躍してきた。イチローはプロ野球入団のときに注目されなかった。3年目でいきなり210安打で首位打者のタイトルをとり、7年連続首位打者だった。マリナーズに行って1年目で首位打者になり、200本以上安打を7年続けている。この前のWBCで韓国代表チームに負けたときの悔しさの表わしかたは激しかったが優勝したときの喜びようも凄かった。彼の一面を知った。もうプロになって16年間、普通の選手ならすっかりピークを過ぎているが彼はずっとピークを保っている。マリナーズと昨年のシーズン中に10年契約を結んだ。
たかが野球なのだが、この番組をみて改めてイチローの凄さを知った。