来月から愛知県で万博「愛・地球博」が開催されるので,昨日、NHKテレビで長時間PRされていた。万博というのは調べてみれば1851年のロンドン開催が最初で、二回目がパリだとわかった。万博にはオリンピックのような組織があるのか、開催地が競争して選ばれるのか、今のところ知識もない。ただ1970年の大阪万博に行ったことを思い出される。
今回の万国博テーマは「環境」である。注目すべきはシベリア凍土から発見されたマンモスの冷凍頭部が展示されることだ。名前は発見された村名にちなみ、ユカギルと名付けられている。
マンモスの特集が昨夜のNHKスペシャルで放映されていた。いい番組だった。頭部はほぼ完全に残っていて日本でCTスキャンされていろいろ分かったことも多い。
マンモスとは氷河期をヨーロッパからアメリカまで北極圏近くまで北部で繁栄した巨象であり、突然、絶滅したと聞いていた。事実はそうではないようだ。マンモスというのは、アフリカ象やアジア象よりも一等大きいと思っていたが、実際はアジア象程度で2.8㍍高だ。脳の大きさも6000立方メーター程度。外見の特徴は、二種類の毛で被われ、耳が30㎝程度で小さかった。寒冷地に適した体になっていたのだ。
ユカギルの腸内の未消化物を分析することで、当時の環境が分かってきた。腸内からは、柳の枝、イネ科やヨモギの花粉、イネ科の茎などが発見された。氷河期のシベリアは乾燥した草原地帯で冬も雪が積もらなかったようだ。だから餌も豊富なので最盛期で数百万頭も棲息したと推測している。1万年前に氷河期が終わって温暖化してから湿度が高くなり、冬の積雪で餌がなくなり突然絶滅されたと説明されていた。ところが、シベリア東部のウランゲリ島でマンモスの骨や牙が大量に発見され、大きさを分析すると、平均的マンモスの大きさの三分の二程度で7000年~4000年前のものだった。小型化することで生きながらえた種もあるのだ。アメリカで発見されたマンモスの骨化石からは、鋭利な石器が打ち込まれたものもあった。マンモスハンターがいたのだ。これらのハンターがマンモス絶滅にも影響を与えたようだ。
中身の濃い興味深い番組だった。NHKの自然をテーマにした番組はレベルが高い。
温暖化でマンモス絶滅とは人類絶滅への警鐘かな。
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マンモスの特集が昨夜のNHKスペシャルで放映されていた。いい番組だった。頭部はほぼ完全に残っていて日本でCTスキャンされていろいろ分かったことも多い。
マンモスとは氷河期をヨーロッパからアメリカまで北極圏近くまで北部で繁栄した巨象であり、突然、絶滅したと聞いていた。事実はそうではないようだ。マンモスというのは、アフリカ象やアジア象よりも一等大きいと思っていたが、実際はアジア象程度で2.8㍍高だ。脳の大きさも6000立方メーター程度。外見の特徴は、二種類の毛で被われ、耳が30㎝程度で小さかった。寒冷地に適した体になっていたのだ。
ユカギルの腸内の未消化物を分析することで、当時の環境が分かってきた。腸内からは、柳の枝、イネ科やヨモギの花粉、イネ科の茎などが発見された。氷河期のシベリアは乾燥した草原地帯で冬も雪が積もらなかったようだ。だから餌も豊富なので最盛期で数百万頭も棲息したと推測している。1万年前に氷河期が終わって温暖化してから湿度が高くなり、冬の積雪で餌がなくなり突然絶滅されたと説明されていた。ところが、シベリア東部のウランゲリ島でマンモスの骨や牙が大量に発見され、大きさを分析すると、平均的マンモスの大きさの三分の二程度で7000年~4000年前のものだった。小型化することで生きながらえた種もあるのだ。アメリカで発見されたマンモスの骨化石からは、鋭利な石器が打ち込まれたものもあった。マンモスハンターがいたのだ。これらのハンターがマンモス絶滅にも影響を与えたようだ。
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