はやぶさ2と科学と政治と(その2)
( 白川を渡る豊肥本線の列車 12/14 )
今回のはやぶさ2 の快挙には
多くの人が 喝采をあげ
日本の科学者の努力を讃え、
かつ 労り
日本の科学技術への誇りを
あらためて抱いたと思う
だが はやぶさ2 が
約3億キロも離れたりゅうぐうに着き
その小惑星の岩石(砂)を獲得して
はるばる地球まで持ち帰るという
偉業の陰で 幾つもの試練を
乗り越えてきたと言われている
(地球から太陽までは約1.5 億km )
(1)まず予算が十分ではなく
いろんな苦労をして捻出したということ
日本の経済は いつの間にか失速し
産業や社会に元気がない我が国では
とにかく余分な予算がない
予算がない中で
カプセルリターンまでの予算を
どう捻り出したらよいのか
研究に携わる関係者は
研究以外の仕事がいくつもあったと思う
(私の娘たちも科学者だが
予算の獲得など研究以外の仕事?を
毎年のように?幾つもしているらしい
とにかく 現在の科学者や研究者は
その地位や処遇・待遇が とても
悲惨な状況にあると思う)
今の状況が続けば 近いうちに
日本の科学技術は疲弊して
急速に遅れをとると思われる
(2)探査機の目的とその技術について
軍事転用を怪しまれたらしい
(今 マスコミで取り上げられている
日本学術会議のメンバーから
開発した技術の一部が
軍事転用される恐れがあるとかで
疑義を出したのではないか?)
何でも
先端技術は疑い出したらキリがない
他の国の実情はどうなんだろうか?
そんなに心配ならば 監視をする
中立の第三者機関を設けたら如何だろうか
(そもそも近年は 政府も国民も
余裕がなくなったためか
科学技術や研究などに関して
余り関心が高くないように思う
たがら 政府は 予算も人員も
ずっと減らし続けてきたと思う)
(3)帰還に失敗したら
次のミッションは
組めなかっただろうということ
カプセルリターンの技術は
結構 難易度が高いそうだ
都市や地方の町工場の人たちが
少ない予算であれこれ工面をして
コンピュータやIT ・ICT を
超えた仕事をしたのかもしれない
※IT は情報技術、ICT は情報通信科学だが ほとんど同義とのこと
(4)今後の探査計画に対して
政府がどれだけ理解を示し
予算をつけてくれるか 未知数である
イオンエンジンの改良や
新しい技術の開発も待っているし
コロナ禍で疲弊している今
国民の理解や応援も
どれだけ貰えるかわからない
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
即 何かの役に立つモノではなくて
直ぐに何らかの利益を
生み出すモノではないが
科学機器や科学技術をもって
楽しく夢とロマンを持って
人類に夢と希望、そして
将来波及するであろう技術を
共有するコンセプトは 予算は伴うが
いつまでも保持したいものだ
競走だけの研究科学ではなく
自国の利益追求のみの国ではない
モデルとしての日本の科学推進は
先進国の中では 異色であり
稀有な存在であると思うが
できるだけ予算が続く限り
継続して欲しいと 心から願う:蛙 🐸
ps 2020.12.8 草案 12.15〜12.16 草稿
12.20 追記(後半は 一部前のブログと重複していますが ご容赦の程を)
現在(2018.6.27) はやぶさ2とリュウグウは太陽を挟んで地球とは反対側にあり,地球からの距離は約3億km(太陽・地球間距離は1.5億km)。 地球から指令を電波で送って探査機に届くまでに17分近くかかる。 リュウグウの公転軌道半径は約1億8000万km,公転周期は約1.3年で,地球と火星の間をほぼ動いている。
はやぶさ2の総飛行距離が30億kmを超えたのは,太陽を公転しつつ,リュウグウを追いかける飛行ルートをとったため
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(日経サイエンス2018年9月号より引用)