北の旅人

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1956-「14歳の心象風景」<44>

2010-02-15 10:20:45 | Weblog

<作文>
                  卒業式

                       (M・K)

卒業式は年中行事の一つである。又、卒業生が泣いて、学校から別れるのである。今年も卒業式が近づいて来た。そのことを考えると、いやになってくる。
寒い運動場(屋内)の中で、3時間位すわっているのは、なんというつらいことであろう。

僕は、今年は皆きん賞をもらうために、立たなければならない。先生が「皆きん賞に証せられるもの」と名前をいうと、僕の全身の血は皆な頭にのぼってしまうようである。その卒業式も二日間の練習をおえて、いよいよ21日の当日となった。

僕は、恥ずかしいながらも新しいふくを着ていった。友達もみんな新しいふくを着て遊んでいた。運動場に入ると、卒業生だけ来ていなかった。それは、後から入れて拍手でむかえる為である。

卒業生を拍手でむかえると、頭へ手を当てるものや、下をむくものがいた。僕も皆きん賞の時は、どこへ目をやっていいかわからなかった。それでどうやらすんだが、さて、いろいろなことがすんで送別の歌となってくると、歌いながら泣く女生徒もでてきた。

来年は僕達がむかえられて、うたってなくのかと思うと、こんな卒業式なんかない方がいいなあと思うが、それは仕方がない。卒業生は卒業式にないて、在校生にとっては楽しいものではないでしょうか?

       ☆          ☆

中学の卒業式の思い出となると、やはり、進学する者、社会に出る者それぞれが別れ別れになるので、「寂しくなるな」という感じだったと思う。

とくに、私たちの場合は、小学校、中学校とも同じ校舎にあり、クラスも1クラスが9年間一緒に学び、遊んだ仲だから、なおさらだった。

中学2年生の時は、確か「送辞」を読んだ記憶があり、何回も練習してはいたが、やはり本番は緊張した。だから、終った時にはホッとしたものだ。

これからの季節、「蛍の光」や「仰げば尊し」(今は色々な歌が歌われているようだが)を聞くと、クラスメートや恩師の顔を懐かしく思い出す。

☆「作文編」は、今回で終了です。次回から「詩・短歌」編です。 



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