ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第66巻-1シーザーの眼

2007-04-29 23:11:33 | 第066巻~第070巻

■シーザーの眼(第227話) 発表1985年2月

評価   ★★★★

依頼人  ①警視庁外事一課 丹下課長 ②博通 第三連絡局 AE 鎌田広平

ターゲット ①ソ連工作員”顔のないミスターM”(博通 第三連絡局 八杉局長) ②爆破犯

報酬    ①$500,000 ②$400,000

今回弾丸発射数      2/ 通算弾丸発射数 1,324

今回殺害人数        2/ 通算殺害人数   1,416

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    79

<ストーリー>
「シーザー電子」が核兵器を無力にする技術を開発。ソ連の工作員が技術情報を盗み出し国外に持ち出そうとするが・・・

<この一言>
スコープを使えば・・・ここは回りの建物から自由に狙撃できる・・・そこへ身をさらすほど俺は自信家じゃないだけだ・・・

<もう一言>
俺を捜しているようだが・・・俺を捜し回る理由を、聞こうか!・・・

<さらに一言>
断っておくが・・・依頼理由のウソも、依頼者の裏切りも・・・俺は許さない!

<解説>
「影山盛人」会長率いる「シーザー電子」が盗聴不可能な通信技術「ビーム・マイクロスクランブラー」を開発した。影山会長は技術情報の漏洩を防ぐため、シベリア抑留時代の部下で広告代理店「博通」の「八杉局長」に、博通の若手営業マン「鎌田」をシーザー電子に出向させて広報宣伝活動をするよう依頼する。鎌田は科学万博「つくば’85」の会場に籠もりきりで業務を行う。そのような折、「警視庁外事一課」の「生島」が鎌田を訪問、マイクロスクランブラーは核兵器を無力にする技術を備えており、ソ連の日本人工作員「顔のないミスターM」がこの情報を入手した事を伝える。一方、警視庁外事一課「丹下課長」は警視総監の命を受け、「顔のないミスターM」の狙撃をゴルゴに依頼する。

新春の日本を舞台に繰り広げられる、外事一課の面々とソ連大使館員の神経戦がスリリングだ。生島達は初詣参拝客でごった返す明治神宮でミスターMと接触した大使館員を逮捕し、スクランブラーの機密情報がソ連に漏れることを未然に防ぐ。ゴルゴはミスターMを狙撃するが、ミスターMの正体は「八杉局長」であった。八杉はシベリア抑留時代に洗脳工作を受け、日本に工作員として送り込まれていたのである。

直属の上司がソ連の工作員であったことに困惑する鎌田であるが、筑波万博会場のシーザー電子ブースの仕上げに取り掛かる。開幕が20時間後に迫ったとき、シーザー電子が出展する「東菱館」に爆弾を仕掛けたとの脅迫電話が入る。建物の一部に雷管を仕込み、遠方より狙撃するという。鎌田は生島とともにゴルゴを捜し、爆破行為を防いでもらうよう依頼する。ゴルゴは爆破犯を「東菱館」より狙撃、無事に「つくば’85」が開幕する。

爆破犯が読売巨人軍の帽子をかぶっているのが可笑しい。この爆破犯をゴルゴが狙撃して事件は無事解決となっているが、雷管は取り除かれておらず、ブースは危険にさらされたままである。犯人は単独犯として描かれているが、これほど手の込んだ仕掛けを単独で行えるはずもなく、雷管の処理がなされないのは疑問が残る。また、会場入り口から「東菱館」は見えるのだが、ゴルゴの狙撃が来場者から丸見えというのも無理があり、エンディングに物足りなさを感じてしまう。万博開幕記念ということで、ゴルゴも大盤振舞いをしたのだろう・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (66) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
この話の中では、日本の公安警察が情報漏れを防い... (ペロ)
2007-04-30 14:48:55
この話の中では、日本の公安警察が情報漏れを防いでいる。日本はスパイ天国と言われているが、現実でも上手くやってもらいたいものですな。
返信する
ペロさん、こんばんは。 (賛美歌13番)
2007-04-30 21:04:58
ペロさん、こんばんは。
日本からの情報漏洩を防ぐことはもちろん、外交情報の吸収にも努めて欲しいものです。スパイ行為をしろとは言いませんが、アメリカに頼りきりでは情けない・・・
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管理人さんこんにちわ。他国の情報収集は大切です... (ペロ)
2007-05-01 10:27:00
管理人さんこんにちわ。他国の情報収集は大切ですよね。ちなみに、CIAの90%以上は非諜報員だそうです。(統計や政治、文化関係の学者も多い)つまり、スパイ要員を送らなくとも、発表された数字や発言を分析することによって得られる情報も多いと言う事らしいです。
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ペロさん、こんばんは。 (賛美歌13番)
2007-05-02 01:44:35
ペロさん、こんばんは。
なるほど、諜報の世界で情報は「インフォメーション」ではなく、「インテリジェンス」を用いると聞きましたが、ペロさんのコメントで、その意味が分かりました。
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賛美歌13番さんこんばんは、ゴルゴ日本編を分析... (マリヨ神父)
2011-02-14 18:48:50
賛美歌13番さんこんばんは、ゴルゴ日本編を分析し始めたマリヨ神父です(笑)
このエピソードは1977年12月から続く「お正月は日本で過ごそう」日本編第8弾!(笑)
東菱館のシンボルマークのオブジェのようなゴルゴの姿が際立っていますね!この回であまりにも目立ち過ぎたと見えて以後ゴルゴは丸三年もの間、日本に足を踏み入れてません。ヤッパリほとぼりが冷めるのを待っていたんでしょうね(笑)
三年後に、再び日本が恋しくなったのか『ラスト・ゴーギャン』で雑賀洋次郎を狙撃するのにかこつけて日本でお正月を過ごしています!(笑)
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マリヨ神父さん、こんばんは。 (賛美歌13番)
2011-02-20 23:32:57
マリヨ神父さん、こんばんは。
>1977年12月から続く「お正月は日本で過ごそう」日本編第8弾!
これは大発見です。作者チームのお年玉なんでしょうか?
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